Excelの縦棒や横棒グラフで系列に画像を使うと、表現豊かなピクチャーグラフを作成できます。系列の画像は、保存済みの画像や、クリップボードを経由して貼り付けることができます。
参考ここでは、グラフなどを見やすくするために、シートの枠線(目盛線)は非表示にしています。
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この記事の目次
グラフの作成
以下のような表を元に縦棒グラフを作成します。
グラフの元になるデータを範囲選択して、[挿入]タブの[グラフ]グループにある[おすすめグラフ]をクリックします。
表示されたグラフで問題がなければ、[OK]ボタンをクリックします。
以下のような表の場合は、表内の1つのセルを選択するだけでも自動的にグラフ元データが認識されます。
この場合は、縦棒グラフを作成すると決まっているので、[挿入]タブの[グラフ]グループにある[縦棒/横棒グラフの挿入]から[2-D縦棒]の[集合縦棒]をクリックして挿入しても構いません。
以下のようなグラフが作成できます。
参考おすすめグラフは、Excel2013で追加された機能です。以下の記事で解説しています。
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縦棒グラフの構成要素
グラフの各要素をポイント(マウスを合わせるだけ)すると、ポップアップヒントで名前を知ることができます。
グラフの編集をするときは、必ず編集したい目的の要素を選択してから操作します。
また、グラフの各要素の名前を知っておくと、質問したり検索するときに役立ちます。
詳細は、以下の記事で解説しています。
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グラフタイトルはセル参照で
グラフタイトルは、セルを参照して表示することができます。
グラフタイトルを選択して、数式バーに半角で[=]を入力した後に、グラフタイトルにしたいセルをクリックします。
ここでは、セル[A1]をクリックします。
すると、数式バーに[=Sheet1!$A$1]と表示されます。
[Enter]キーを押して確定すると、グラフタイトルが表示されます。
参考ここでは、グラフタイトルは、すでに入力したものがあったのでセルをリンクする方法を紹介していますが、グラフタイトルは直接入力しても構いません。
また、Office2016から追加された新グラフでは、タイトルのセル参照はできません。
グラフの系列に画像を挿入
まず、縦棒グラフの系列に使用したい画像を準備します。ここでは、別シートに挿入済みの[ブドウ]と[リンゴ]の画像を使用します。
オンラインから検索して挿入することもできますが、できれば画像は事前に準備しておいたほうがいいと思います。
データ系列の選択
ブドウのデータ系列を選択します。
注意1回だけクリックします。そうすると、すべての[ブドウ]の系列が選択されます。2回クリックすると、1本のみが選択されてしまいますので、気を付けてください。もし、間違って1本のみ選択してしまった場合は、グラフ以外のセルをクリックして、一度選択を解除して、選択し直してください。
[書式]タブの[現在の選択範囲]グループにある[選択対象の書式設定]をクリックします。
この[選択対象の書式設定]の上にある[グラフ要素]が系列名になっているかも確認します。
または、すべての[ブドウ]のデータ系列が選択されていることを確認して、右クリックのショートカットメニューから[データ系列の書式設定]をクリックしても構いません。
ウィンドウ右側に[データ系列の書式設定]作業ウィンドウが表示されます。
[塗りつぶしと線]を選択して、[塗りつぶし]を展開します。
そして、[塗りつぶし(図またはテクスチャ)]を選択します。
[図の挿入元]には、以下の3つのボタンがあります。
クリップボードは、クリップボードに格納したアイテムがある場合のみ有効になります。クリップボードは、直近に格納された画像が挿入されます。
- ファイル
- クリップボード
- オンライン
参考Excel2007、Excel2010では、[オンライン]ではなく[クリップアート]になっています。以下は、Excel2010の[データ系列の書式設定]です。
クリップボードから画像を挿入
ここでは、すでに別シートに挿入している画像をコピーして使用したいと思います。
[データ系列の書式設定]を表示する前に画像をコピーしておくと効率的かと思います。
目的の画像をコピーします。ショートカットキーは、[Ctrl]+[C]ですね。
以下の画像は、Office2019のアイコンです。
クリップボードに格納された画像があると、[データ系列の書式設定]の[図の挿入元]の[クリップボード]が有効になっています。
[クリップボード]ボタンをクリックします。以下のようにデータ系列がブドウの画像になります。
参考クリップボードに格納された画像の中から選択して挿入できるわけではなく、直近にコピーしたものが挿入されます。
[引き伸ばし]が選択されているので、上の画像ではブドウの1個の画像が系列いっぱいに引き伸ばされています。
[積み重ね]を選択すると、画像の縦横比が保たれた状態で積み重ねられます。
[拡大縮小と積み重ね]を選択すると、1個の画像が占める数値を設定できます。
ここでは、[拡大縮小と積み重ねを選択]を選択して、[単位/図]は[10]にします。
結果、下のようになります。
同様にリンゴのデータ系列にも画像を挿入します。ブドウと同じく[拡大縮小と積み重ねを選択]を選択して、単位は[10]にします。
グラフの大きさなどを調整してデータ系列の画像が分かりやすいようにします。
参考クリップボードを経由するので、WordやPowerPointなどで使用している画像をコピーしても構いません。
クリップボードの使い方については、以下の記事で解説しています。
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また、Office2019のアイコンの画像も最適かと思います。
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[図の挿入元]の[ファイル]や[オンライン]を選択した場合
[データ系列の書式設定]の[図の挿入元]で[ファイル]や[オンライン]を選択すると、ダイアログボックスが表示されますので、目的の画像を選択します。
パソコンに保存済みの画像を利用したい場合は、[ファイル]をクリックします。
オンラインから画像を検索したい場合は、[オンライン]をクリックします。
以下は、[オンライン]をクリックした時の画像です。
関連ピクチャーグラフについては、Excel2003やExcel2007でも解説しています。
ピクチャーグラフの作成(Excel2007)
ピクチャーグラフ(Excel2003)
また、Officeアプリを使用してピクチャーグラフと同じように作成することもできます。
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ピクチャーグラフの編集
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[クイックレイアウト]からレイアウトを選択
完成したグラフを選択して、[デザイン]タブの[グラフのレイアウト]グループにある[クイックレイアウト]から[レイアウト5]を選択しています。
[グラフエリアの書式設定]で[塗りつぶし]と[角を丸くする]の設定
[グラフエリアの書式設定]の[塗りつぶしと線]を選択して[塗りつぶし]で[既定のグラデーション]の中から[薄いグラデーション-アクセント4]を選択しています。
グラフの角を丸くする設定は、[グラフエリアの書式設定]の[塗りつぶしと線]を選択して、[枠線]の一番最後にある[角を丸くする]のチェックボックスをオンにします。
参考Office2016から追加された新グラフには、[角を丸くする]という設定項目はありません。
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