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半角・ひらがな入力などを自動で切り替えるには[データの入力規則]で

投稿日:2017年11月7日 更新日:

Excelでは、[入力規則]を使って入力時の日本語入力をオンにしたり、オフにしたりすることができます。

この設定を行っておくと、入力時にIMEの入力モードの切り替えをせずに済むにので効率的です。

また、複数の人にデータを入力してもらう場合は、入力ミスの軽減にもつながります。

昔からある機能ですが、意外に知られていないようなので、ここで紹介します。ぜひ活用してください。

例えば、下のような表があります。

A列のセルには、日本語入力をオンに、B列のセルは、半角カタカナ、C列は日本語入力をオフに、D列は日本語入力をオンにしたおいたほうが入力は便利ですね。

以下のように設定していきます。

  • A列:ひらがな
  • B列:半角カタカナ
  • C列:オフ(英語モード)
  • D列:ひらがな

これをExcelの入力規則で設定することができます。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[ひらがな]を選択

一度設定しておくと、セルを移動すると自動的に入力モードが切り替わってくれるので便利です。

入力規則で入力モードの設定をした表

入力規則の設定

入力規則での入力モードの設定方法です。

以下のような作成された表があります。まず、設定したいセルを範囲選択します。

追加の行が増える場合は、予定の範囲まで選択してください。入力済みのデータの範囲も設定しておくと編集する場合に便利です。

ここでは、セル[A2]からセル[A10]までを選択します。

範囲選択

[データ]タブの[データツール]グループにある[データの入力規則]をクリックします。

データの入力規則

セルに入力できるデータの種類を制限するルールを一覧の中から選びます。

例えば、1、2、3、などの値のリストを表示したり、1000よりも大きい数値のみを有効値として許可したりできます。

データの入力規則

下のように[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されます。

[日本語入力]タブをクリックします。

既定では、日本語入力は、[コントロールなし]が選択されています。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブ

[データの入力規則]ダイアログボックスの日本語入力の▼ボタンをクリックして、プルダウンメニューから[ひらがな]を選択します。

[OK]ボタンをクリックして閉じます。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[ひらがな]を選択

IMEの入力モードが切り替わるかを確認

セルを移動して、入力モードが切り替わるかどうか確認してみてください。

Excelの起動時は、日本語入力モードはオフになっています。

範囲選択して設定したセルをクリックすると、自動的に入力モードが[ひらがな]になることを確認します。

設定の確認

上記画像は、IMEの切り替え状態がわかるように、IME言語バーがデスクトップに表示されるように設定しています。

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同じように他の列のセルも範囲指定して設定していきます。

B列の[フリガナ]のセルは、[半角カタカナ]に設定します。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[半角カタカナ]を選択

C列の[社員№]のセルは、[オフ(英語モード)]に設定します。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[オフ(英語モード)]を選択

D列の[備考]のセルは、[ひらがな]に設定します。

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[ひらがな]を選択

これで、セルを移動すると自動的にIMEの入力モードが切り替わります。

入力規則で入力モードの設定

参考データの入力規則は、設定したセルをコピーして[形式を選択して貼り付け]から[入力規則]を選択して貼り付けることができます。

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日本語入力モードの選択肢

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで選択可能な入力モードは、以下のとおりです。

  • コントロールなし
  • オン
  • オフ(英語モード)
  • 無効
  • ひらがな
  • 全角カタカナ
  • 半角カタカナ
  • 全角英数字
  • 半角英数字

分かりにくものだけ、解説しておきます。

  • コントロールなし IMEの制御がありません。セルを選択する前のIMEの状態を引き継ぎます。既定です。
  • 無効 IMEがオフになって、変換ができなくなります。手動での入力モードの変換もできません。

    注意[無効]以外を選択した場合は、手動で入力モードの変換が可能です。

入力モードについては、以下の記事で解説しています。

Microsoft IMEの入力モードについて

Windows10の通知領域に表示されているMicrosoft IMEの入力モード、またはデスクトップに表示している言語バーの入力モードについて解説し ...

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[オン] と [ひらがな]はどっちがよいのか?

[氏名]や[備考]などでは、[オン]にしたほうがいいのか、[ひらがな]にしたほうがいいのか選択に迷われるかもしれませんが、[ひらがな]にしておくほうがよいです。

もし、[オン]に設定しておくと、

[データの入力規則]ダイアログボックスの[日本語入力]タブで[オン]を選択

直前の入力モードが[半角カタカナ]だった場合は、[半角カタカナ]モードになってしまいます。

半角カタカナ入力モード

[オン]というのは、日本語入力機能をオンにするということですので、直前の入力モードを引き継いでしまいます。

ですから、選択する場合は[ひらがな]を選択しておいたほうがよいと思います。

[無効][オフ(英語モード)][半角英数字] のどれがよいのか?

変換する必要がないのであれば、[オフ(英語モード)]を選択したほうがよいと思います。

[無効]を設定すると、手動での入力モードの変換もできません。一番強力ですね。

ですが、もし、イレギュラーの入力が必要な場合は面倒かもしれません。

[半角英数字]を選択すると、変換ができる状態ですので、[オフ(英語モード)]がいいと思います。

[半角英数字]では、右クリックのショートカットメニューに[再変換]があります。

参考以下の画像は、Microsoft IMEの詳細設定で[直接入力モードを使用しない]のチェックボックスをオフにしている状態です。

この設定については、直接入力モードを表示するにはで解説しています。

半角英数字の右クリック

[オフ(英語モード)]では、[再変換]は無効になっています。

オフ(英語モード)の右クリック

Excel2003でも入力規則によるIMEの入力モードの切り替えについて解説しています。

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セルに入力後、右へ移動する場合は[Tab]キーを使うと便利ですが、[Enter]キーで右へ移動するように設定することもできます。

[Excelのオプション]ダイアログボックスの[詳細設定]カテゴリーの[編集設定]にあります。

[オプション]ダイアログボックスを表示するには、Backstageビューの[オプション]をクリックしますが、アクセスキーを使うと便利です。

キーボードから[Alt]→[F]→[T]の順で押すと、表示できます。

キーボード[Alt]→[F]→[T]

[詳細設定]の[Enterキーを押したら、セルを移動する]の方向で[右]を選択します。

既定は[下]になっています。

[Enterキーを押したら、セルを移動する]の設定変更

[Tab]キーと[Enter]キーを使って効率よく入力する方法は、以下の記事で解説しています。

[Tab]キーと[Enter]キーで効率よく入力する方法

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左がWindows 10 バージョン 2004 で右クリックした新しい日本語IMEです。

右がWindows 10 バージョン1909のIMEで右クリックしたものです。

新しい日本語IMEと従来のIMEのショートカットメニュー

Windows 11バージョン21H2のタスクバーのIMEで右クリックすると、以下のような表示になっています。新しい日本語IMEの場合です。

Windows 11のタスクバーのIMEで右クリックした時のショートカットメニュー

新しい日本語IMEを使用していて不具合があれば、従来のIMEに戻すこともできます。

日本語IMEで不具合があれば以前のバージョンのIMEに切り替えて使用

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