円グラフを2個並べた時にデータの合計に応じて円グラフの大きさを変更すると、個々のデータの割合だけでなく合計値の違いも分かりやすくなります。
グラフを複製するときは、1個目のグラフを完成させた後に複製します。
そして、データのみを変更すると効率的です。
また、円グラフの縦横のアップ率は[SQRT](スクエアルート)関数を使用して求めます。
円グラフの作成
ここでは、以下のデータをもとに円グラフを作成します。
まず、2021年の円グラフを作成します。
円グラフの元データとなる範囲を選択します。ここでは、セル[A2]からセル[B6]までを選択します。
そして、[挿入]タブの[グラフ]グループにある[円またはドーナツグラフの挿入]をクリックします。
ここでは[2-D円]の[円]を選択します。
円
この種類のグラフの使用目的:・全体に対する割合を表示する場合。
使用ケース:・数字の合計が100%の場合。
・グラフに表示する項目の数が少ない場合(表示項目の数が多いと、どのくらいの角度なのか判別しにくくなります)。
以下のような円グラフが作成されます。
グラフのカスタマイズ
グラフを少し変更します。
クイックレイアウトやスタイルなどを使って、目的の円グラフに近いものに変更していきます。
[グラフエリア]を選択して、[サイズ変更]ボタンにマウスを合わせてグラフエリアの大きさを変更します。
[グラフのデザイン]タブの[グラフレイアウト]グループにある[クイックレイアウト]から、目的のレイアウトに近いものを適用します。
ここでは、[レイアウト1]を適用します。
円グラフに分類名とパーセンテージが表示されます。凡例は非表示になります。
後で円グラフを複製するのですが、[クイックレイアウト]から設定したラベルオプションは、そのまま継承されるので効率的です。
凡例が非表示になったので、[プロットエリア]のサイズ変更ハンドルにマウスを合わせて円グラフを拡大します。
[グラフのデザイン]タブの[グラフスタイル]グループからスタイルを適用して調整します。
ここでは、[スタイル3]を適用します。
凡例が表示されたので、選択して[Delete]キーで削除します。
グラフエリアを選択して、右クリックします。
ショートカットメニューから[グラフエリアの書式設定]をクリックします。
または、[書式]タブの[現在の選択範囲]グループから[グラフエリア]を選択して、[選択対象の書式設定]をクリックします。
[グラフエリアの書式設定]作業ウィンドウが表示されますので、[塗りつぶしと線]から[塗りつぶしなし]を選択します。
これで基本となる円グラフは完成とします。
円グラフのスタイルやレイアウトは、目的の合うように設定してください。以下はあくまでもサンプルです。
参考スタイルは、グラフを選択した時の右上に表示される[グラフスタイル]からも変更できます。
グラフの複製(コピー)
グラフを複製します。
グラフエリアを選択している状態で、キーボードから[Ctrl]+[D]を押します。
グラフが複製されます。
ドラッグで位置を調整し、横に並べます。
参考[Ctrl]キーを押しながら、ドラッグしてもコピーできます。
セルを選択した状態で、ショートカットキー[Ctrl]+[D]を使用すると、上のセルの値のコピーになります。
オブジェクトの複製については、以下の記事で解説しています。
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図形を同間隔で効率よく貼り付けるには[複製]コマンドが便利
PowerPointには、オブジェクトを移動した位置と同じ間隔で複製することができる[複製]という機能があります。 とても便利な機能です。 ...
グラフ範囲の変更
複製したグラフのデータを変更します。
複製した円グラフを選択すると、グラフ元データは、以下のように[2021年]のデータが選択されています。
データの青い線をC列の右端までドラッグします。
これで、2022年のデータに変更できます。
参考データを変更すると、ラベルオプションの一部が消えてしまうことがあります。
[データラベルの書式設定]作業ウィンドウの[ラベルオプション]から設定した場合、消えることがあります。
クイックレイアウトから設定したものは、消えることはありません。
[ラベルオプション]で設定したグラフを複製して、データを変更したグラフです。
ラベルオプションが[値]の表示になっています。
グラフは、複製してデータを変更するだけで簡単に作成できます。
円グラフの縦横の倍率を求める
円グラフの大きさを合計値の倍率に合わせて変更します。
円グラフの縦横の長さの倍率を求めるには、[SQRT](スクエアルート)関数を使用します。
合計値のアップ率は、[=C7/B7]で求められますが、円グラフの縦横のアップ率はルートを使った計算が必要です。
セル[C9]にSQRT関数を入力して求めます。
セル[C9]を選択して数式バーに[=sq]まで入力すると、関数候補一覧が表示されますので、[Tab]キーで[SQRT]を選択します。
数式バーに以下のように入力します。円グラフの倍率は、約123%にすればよいことが分かります。
=SQRT(C7/B7)
SQRT関数について
SQRT関数は、スクエアルートと読みます。数値の正の平方根を返します。
SQRT 関数 - Microsoft サポート(Microsoft)
参考アップ率をセル[C8]に求めているのであれば、
セル[C9]には[=SQRT(C8)]と入力してもかまいません。
グラフのサイズ(高さと幅の倍率)を変更
複製したグラフのサイズを変更します。
SQRT関数で求めた円グラフの倍率[123%]にします。
複製したグラフのグラフエリアを選択して、[書式]タブの[サイズ]グループにある[サイズとプロパティ]をクリックします。
[グラフエリアの書式設定]作業ウィンドウの[サイズとプロパティ]が表示されます。
まず、[サイズ]の[縦横比を固定する]のチェックボックスをオンにします。
[高さの倍率]に[123]と入力します。
自動的に[幅の倍率]も123%になります。
[2022年]の円グラフは、[2021年]の円グラフより123%大きく表示されます。
最後にラベルの位置などを調整します。
1回のクリックでは、すべてのラベルが選択されますが、その度、移動させたいラベルをクリックすると選択できます。
また、以下は[グラフエリアの書式設定]の[枠線]を[線なし]にして、グラフの枠線も非表示にしています。
以下のようにグラフになります。
参考ドーナツグラフにして、タイトルを中央に表示するのもいいと思います。
以下は、円グラフの記事です。
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