フィルター後の印刷がうまくいかない原因は改ページか印刷範囲の設定

Excelで表を作成した後、必要な部分だけを印刷するため、フィルターでデータを抽出して印刷しようとしたけど、印刷範囲がおかしいという質問を受けることがあります。

こういう場合は、改ページか、印刷範囲の設定が原因になっていることが多いです。

また、印刷範囲の設定をしていても、一時的に解除して印刷したい場合は、［印刷範囲を無視］という機能を使うと便利です。

完成した表

以下のような表（データは96行まで）があります。（画像はデータの一部です）

［データ］タブの［フィルター］をオンにしています。

参考フィルターについては、以下の記事で解説しています。

印刷タイトルの設定

［ページタイトル］タブの［ページ設定］グループにある［印刷タイトル］で、［印刷タイトル］の設定をしています。

1行目のみをタイトル行として設定しています。

印刷プレビューで確認すると、下のようになります。

印刷タイトルの設定をしているので、2ページ目にもタイトル行が印刷されます。

参考印刷タイトルの設定については、以下の記事で解説しています。

フィルターで抽出

A列の［店舗名］で［茨城］のデータを抽出します。

下のようになります。

通常は、これを印刷しようとすると、印刷プレビューは以下のようになります。

意図しない位置で改ページされる

時々、フィルター後の印刷が下のように意図しない箇所で改ページされるということがあります。

こういう場合は、たいてい改ページの設定がされています。

解決方法（改ページを解除）

［ページレイアウト］タブの［改ページ］から［すべての改ページを解除］をクリックします。

これで、思いどおりの印刷ができるようになると思います。

改ページを複数設定している場合は、個別に解除することもできます。改ページについては、以下の記事で解説しています。

参考1ページに収まる範囲を選択して［選択した部分を印刷］を指定しているのに、複数ページにまたがっているという場合も改ページが原因ということがあります。

抽出した全ての範囲が印刷されない

フィールターで抽出したのにすべての範囲が表示されないという場合もあります。

抽出したデータは5個だったのに、印刷プレビューで確認すると、1個のデータしかないという場合です。

印刷範囲の設定をしていませんか？

［印刷範囲の設定］は、［ページレイアウト］タブの［ページ設定］グループにあります。

解決方法（印刷範囲を無視して印刷）

印刷範囲の設定をクリアすれば解決しますが、フィルターで抽出したデータを印刷後、再び印刷範囲の設定をするのは面倒ですね。

Excel2007以降は、［印刷範囲を無視］という機能があります。［設定］の［作業中のシートを印刷］をクリックして、［印刷範囲を無視］をクリックします。

そうすると、印刷プレビューには、印刷範囲を無視した状態のデータが表示されます。

印刷が終わったら、再度、［印刷範囲を無視］をクリックしておきます。

一度Excelブックを閉じると、［印刷範囲を無視］のチェックはオフになります。

参考Excel2007でも解説しています。［印刷］ダイアログボックスに［印刷範囲を無視］という項目があります。

印刷範囲を無視して印刷

［印刷範囲を無視］を選択すると、余分な白紙が印刷されたという場合は、最後のセルの位置を確認してみてください。

Excel2016以降であれば、［ブックの統計情報］を表示して［シートの末尾］のセルを確認してください。Excel2013以前であれば、［選択オプション］の［最後のセル］で確認できます。

印刷範囲のクリア

一時的ではなく印刷範囲をクリアしたい場合は、［ページレイアウト］タブの［ページ設定］グループにある［印刷範囲］をクリックして［印刷範囲のクリア］をクリックします。

参考印刷タイトルの設定については、以下の記事で解説しています。

Excel2016で解説しています。

Excel2003の印刷タイトルと改ページの設定は、以下の記事で解説しています。

ExcelシートをPDF化して1つのファイルにまとめたい場合も、印刷範囲や改ページのチェックは行うことをお勧めします。

以下は印刷に関する記事です。