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罫線とオートフィル(表の編集時に罫線が崩れないようにするには)

投稿日:2022年9月14日 更新日:

Excelの表に罫線を引いて、オートフィルを実行すると、罫線までコピーされてしまい、その後、余計な操作をしなければならないということがあります。

オートフィルオプションで[書式なしコピー]を選択しても、今度は表示形式まで崩れることがあります。

Excelの罫線は、セルのどの位置に設定したかによって、オートフィルを実行した時の結果が異なってきます。

罫線は、マウスを使用して引くこともでき、マウスを使った場合とそうでない場合でも異なることがあります。

罫線の特徴を知って操作すると、後の編集が楽になります。また、表を効率よく完成させるには罫線を設定する際の順序も大切です。

罫線がコピーされる表とされない表

参考Excel2021で解説していますが、Excelのバージョンには関係ありません。どのバージョンでも同じです。

オートフィルを実行したら罫線までコピーされる

誰もが一度は経験したことがあると思います。

例えば、以下のような表があります。

見出し行の下に太い罫線を設定した表

セル[B3]に日付を入力します。

ショートカットキー[Ctrl]+[;](セミコロン)を使って入力します。

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ショートカットキーで日付を入力

そして、連続データを入力したいので、フィルハンドルを下へドラッグします。しかし、連続データは入力できたのですが、罫線までコピーされてしまいました。

この時、[オートフィルオプション]から[書式なしコピー]を選択すれば解決!と思って実行したら、

[オートフィルオプション]の[書式なしコピー]

今度は、罫線は元に戻ったけど、日付の表示形式が解除されてしまいました。「あー、面倒くさい」ということになります。

表示形式が解除された表

こういうことはよくあります。

また、「別の表で同じように操作したときは、罫線はコピーされなかったのに、ここでは罫線がコピーされてしまうのは、なぜなんだろう。」と思う方もいると思います。

同じように見える罫線でも、オートフィルを実行したときにコピーされる罫線とコピーされない罫線があります。

4つの罫線で比較

罫線はセルのどの位置に引いたかによって結果が異なります。

罫線を引くには、[ホーム]タブの[フォント]グループにある[罫線]をクリックして罫線の一覧から選択して実行する方法と、[セルの書式設定]ダイアログボックスの[罫線]タブから実行する方法、そして、マウスを使って引く方法があります。

[ホーム]タブの[フォント]グループにある[罫線]

格子が設定された表に4つの方法で太い罫線を一本引いて、その後、日付と入力された下のセルを選択してオートフィルを実行してみます。

見た目だけでは、判断できませんね。

見出し行の下に太い罫線が設定された4つの表

上罫線

セル[B3]を選択して太い上罫線を引いた状態です。

上罫線は、[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示しなくても一覧から設定できますが、ここでは、分かりやすくするために[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示しています。

セル[B3]を選択して太い上罫線を引いたセル

以下のようになります。

上罫線を設定した表

セル[B3]を選択して、オートフィルを実行します。太い罫線がコピーされます。

オートフィルを実行して太い罫線がコピーされた表

[上罫線]は、選択したセルに属します。ですから、ここでは、セル[B3]に属しているので、セル[B3]をコピーすると、罫線もコピーされます。

内罫線

セル[D2]とセル[D3]を選択して、太い内罫線を引いた状態です。

内罫線は[セルの書式設定]ダイアログボックスの[罫線]タブを表示して設定します。

セル[D2]とセル[D3]を選択して太い内罫線を引いたセル

以下のようになります。

内罫線を設定した表

セル[D3]を選択して、オートフィルを実行します。太い罫線がコピーされます。

オートフィルを実行して太い罫線がコピーされた表

[内罫線]は、どちらのセルにも属します。ここでは、セル[D2]とセル[D3]に属しています。ですから、セル[D3]をコピーすると、罫線もコピーされます。

罫線を削除する場合は、どちらのセルを選択しても削除できます。

下罫線

セル[F2]を選択して、太い下罫線を引いた状態です。

下罫線は、[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示しなくても一覧から設定できますが、ここでは、分かりやすくするために[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示しています。

セル[F2]を選択して太い下罫線を引いたセル

以下のようになります。

下罫線を設定した表

セル[F3]を選択して、オートフィルを実行します。太い罫線はコピーされません。

オートフィルを実行しても太い罫線はコピーされない表

[下罫線]は選択したセルに属します。ですから、ここでは、セル[F2]に属しているので、セル[F3]をコピーしても、罫線はコピーされません。

マウスで引く

[罫線の作成]を選択して、マウスで太い罫線を引きます。

マウスで罫線を設定

以下のようになります。

マウスで太い罫線を引いた表

セル[H3]を選択して、オートフィルを実行します。太い罫線はコピーされません。

オートフィルを実行しても太い罫線はコピーされない表

マウスで罫線を設定するのは、案外便利です。

内罫線や、斜線は、罫線一覧にないので、[セルの書式設定]ダイアログボックスの[罫線]タブを表示しなければなりませんが、マウスであればダイアログボックスを表示する必要はありません。

また、[Shift]キーを押すと、鉛筆は消しゴムに変わり、削除することもできます。複雑な罫線を描く場合は、便利です。

罫線をマウスで描く方法については、以下の記事で解説しています。

表に罫線を効率よく作成するには(マウスを使って操作するのも便利)

Excelで罫線を設定する方法は、[罫線]コマンドを使用したり、[セルの書式設定]ダイアログボックスで設定できますが、もう1つ、マウスで罫線 ...

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罫線を設定する時のポイント

表はできるだけ効率よく作成したいですね。

いくつかのポイントがあります。

まず、罫線を引くのは表作成後がおすすめです。早く罫線を引きたいかもしれませんが、できるだけ最後に設定するようにしましょう。

表作成前に印刷して提出しなければならないような場合は、印刷時のみ枠線を印刷できる機能があるので、それを使用すると便利です。

外側が太く、内側が細い線になります。文字列が入力されていなくても、空白スペースを入力すると枠線を印刷できます。

[ページレイアウト]タブの[印刷]

シートのオプションの[枠線]の[印刷]はセルの枠線印刷

罫線を設定しないで設定したように印刷するには

罫線は、内側から外側へ設定します。

罫線の[格子]を使用することは多いと思います。

格子を設定した後に、外側や見出し行などに太い罫線などを設定します。

格子罫線を設定した後に外側の太い罫線を設定

見出しの行や集計行に罫線を設定する場合は、必ず見出し行側のセル、集計行側のセルを選択して設定します。

見出し行と集計行に太い罫線を設定

そうすると、日付を入力してオートフィルをかけても罫線が崩れることはありません。

日付を入力しても罫線がコピーされない表

セル[B7]に日付を入力して、下から上へオートフィルをかけても罫線がコピーされることはありません。

下のセルから上のセルへオートフィル

参考オートフィルが使用できない、フィルハンドルが表示されないという場合は、以下の記事を参考にチェックしてみてください。

オートフィル機能が使用できない時は[Excelのオプション]で確認

フィルハンドルってご存知ですか?Excelのワークシートでアクティブセルの右下に現れる小さい四角の形のものです。 これって便利ですよね? こ ...

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セルを移動したときの罫線の挙動について

オートフィル実行時の違いもありますが、セルを移動した場合も違いがあります。

上罫線、内罫線、下罫線、マウスで引いた場合について、比較してみます。

セルの罫線の位置

日付を入力したセルをドラッグで移動します。

  • 上罫線…罫線は、セル[B3]に属しているので罫線も一緒に移動します。
  • 内罫線…罫線は2本に分かれます。内罫線は、セル[D2]とセル[D3]の両方に属しているのでこうなります。
  • 下罫線…罫線はセル[F2]に属しているので、罫線は残ります。
  • マウス…下罫線と同じ挙動になります。

罫線を引いたセルをドラッグ移動したときの結果

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