Office 2019 Word 2019

[組み文字]を使って複数の文字列を1文字分で表示する

投稿日:2021年9月17日 更新日:

Wordの拡張書式の中には、[組み文字]というのがあります。

組み文字とは、1文字分の中に4から6文字を2段組みで表示できる機能のことです。

[組み文字]ダイアログボックスで6文字以上入力すると、自動的に削除されてしまいますが、組み文字をフィールドコードで表示して編集すると、6文字以上の文字列でも[組み文字]として表示できます。

組み文字を使った文字列

組み文字の作成

組み文字を作成するには、入力済みの文字列を選択して作成する方法と、[組み文字]ダイアログボックスを表示して、文字列を入力して作成する方法があります。

文字列を選択して作成

以下の[株式会社]を組み文字にします。フォントサイズは、[24]ptです。

[株式会社]を範囲選択して、[ホーム]タブの[段落]グループにある[拡張書式]から[組み文字]をクリックします。

[ホーム]タブの[拡張書式]-[組み文字]

[組み文字]ダイアログボックスが表示されます。

選択文字列の半分のサイズ(ここでは12pt)で表示されます。

[フォント]や[サイズ]は変更できますが、ここでは、このまま[OK]ボタンをクリックします。

[組み文字]ダイアログボックス

以下のようになります。

組み文字に設定

[組み文字]ダイアログボックスに入力して作成

組み文字を挿入したい文字の前にカーソルを置いて、[ホーム]タブの[段落]グループにある[拡張書式]から[組み文字]をクリックします。

[組み文字]ダイアログボックス

[対象文字列]のテキストボックスに文字を入力します。この時、最大6文字までが有効になります。

[対象文字列]のテキストボックスに文字を入力

6文字以上を組み文字にしたい場合

6文字以上の文字列を入力すると、自動的に削除されます。

6文字以上を範囲選択した時の[組み文字]ダイアログボックス

設定した文字列の一部が削除された組み文字

また、[組み文字]ダイアログボックスの空白の[対象文字列]に6文字以上入力すると、[キャンセル]ボタン以外は無効になります。

6文字まで字数を減らすと、ボタンは有効になります。

[組み文字]の[対象文字列]に6文字以上入力

組み文字の一括設定

同じ文字列が文書内に複数あって、すべて組み文字に変更したい場合は、[組み文字]ダイアログボックスの[すべて適用]ボタンをクリックします。

まとめて組み文字に変更できます。

[組み文字]ダイアログボックスの[すべて適用]

[組み文字の変更確認]メッセージが表示されますので、[すべて変更]をクリックします。

[組み文字の変更確認]メッセージ

完了のメッセージウィンドウが表示されます。

[組み文字]の完了メッセージ

組み文字の解除

組み文字を解除する場合は、組み文字を選択して[組み文字]ダイアログボックスを表示して行います。

[解除]または、[すべて解除]ボタンを選択して操作します。

[組み文字]ダイアログボックスの[すべて解除]ボタン

参考拡張書式の中の[割注]という機能を使って、2段組みにすることもできます。

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[割注]は、文字数の制限はありません。

以下は、上が[割注]を使ったもので、下が[組み文字]を使ったものです。

[割注]と[組み文字]の比較

6文字以上を組み文字にしたい場合

組み文字では、6文字の制限があるとされていますが、実はフィールドコードで編集すると、6文字以上でも組み文字として表示できます。

組み文字を選択して(組み文字の直前にカーソルを置くと、選択できます)、キーボードから[Shift]+[F9]を押します。

キーボード[Shift]+[F9]

すると、以下のようにフィールドコードが表示されます。

フィールドコードの表示

フィールドコード内の[株式]と[会社]の箇所を他の文字に書き換えることができます。

たとえば、以下のように修正します。

フィールドコードの編集

再度、キーボードから[Shift]+[F9]を押すと、組み文字として表示されます。

フィールドコードで編集した後の組み文字

参考[Shift]+[F9]では、選択している組み文字のみがフィールドコードになりますが、文書内の組み文字をすべてフィールドコードで表示したい場合は、[Alt]+[F9]を使用します。

キーボード[Alt]+[F9]

フィールドコードで文字数を増やした場合でも、解除するときは、[組み文字]ダイアログボックスを表示して解除できます。

組み文字の間隔を詰めたい場合

フィールドコードで表示すると、細かい修正もできます。

たとえば、組み文字の上の文字と、下の文字の間隔を広げたい、あるいは狭くしたい場合は、[\up]と[\do]の数値を変更します。

以下の画像では、[\do 4]だったものを[0]に変更しています。

フィールドコードを編集

以下のように間隔が狭くなります。

既定の[組み文字]とフィールドコードで編集した場合の[組み文字]の違い

[\up]は、上側の文字位置を表していて、小さくすると位置が下がります。

[\do]は、下側の文字位置を表していて、小さくすると、位置が上がります。

参考フィールドコードは、ルビや囲い文字でも使用できます。

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記号と特殊文字から挿入する方法

組み文字に使用される文字は、[株式会社]や[メートル]などの記号がよくあります。

以下の[メートル]、[センチメートル]、[ミリメートル]は組み文字で設定しています。

組み文字を使用した文字列

しかし、よく使用されるような記号や文字は、[記号と特殊文字]から挿入することもできます。

[挿入]タブの[記号と特殊文字]グループにある[記号と特殊文字]をクリックします。

[挿入]タブの[記号と特殊文字]グループにある[記号と特殊文字]

ダイアログボックスを表示するには、[その他の記号]をクリックします。

[記号と特殊文字]の[その他の記号]

[記号と特殊文字]ダイアログボックスの[種類]で[CJK互換文字]を選択すると、以下のような文字が表示されます。

[メートル]や[株式会社]が2段になった文字もあります。

目的のものがあれば、選択して[挿入]ボタンをクリックします。ダブルクリックでも挿入できます。

どういう字体があるかを見たいときは、[記号と特殊文字]を表示すると分かりやすですね。

[記号と特殊文字]ダイアログボックスの[種類]で[CJK互換文字]

特殊文字の挿入

[令和]は、[種類]から[㈱㈲]を選択すると表示されます。

[記号と特殊文字]ダイアログボックスで[令和]を選択

組み文字と同じように見えますが、記号と特殊文字はフィールドコードではありません。

参考以下の記事では、絵文字などをキーボードから入力する方法を紹介しています。

記号と特殊文字(絵文字など)をキーボードから入力する方法

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変換候補から選択して入力

IMEの設定にもよりますが、通常は、入力して変換すると変換候補の中に特殊文字なども表示されます。

以下は[かぶしき]と入力して変換したものです。

[かぶしき]と入力して変換

[メートル]の場合も変換候補に表示されます。

[メートル]と入力して変換

[組み文字]と[変換して文字]の比較

変換候補の中に目的とする文字がないかを確認してから、組み文字を検討されるのもいいと思います。

ただし、変換候補の中に表示された文字は微調整はできませんので、調整が必要な場合は[組み文字]を挿入してフィールドコードで編集してみてください。

参考変換候補に表示される文字が少ない場合は、IMEの設定を確認してみてください。

以下の記事で解説しています。

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