Wordの目次作成機能を使って目次を作成しておくと、文章が見やすくなりますし、後の編集もとても楽になります。
目次作成機能を使用するには、見出しスタイル(レベル)の設定が必要ですが、とても簡単に行うことができます。
目次は複数ページにわたる長文の文章の場合に設定されることが多いと思いますが、ここでは、できるだけ分かりやすく解説するために1ページに収まるような内容のサンプルにしています。
Word2010で解説していますが、他のバージョンでも同じです。
目次作成の準備
まず目次作成には下準備が必要です。
下のような文書を作成しました。
箇条書きも設定しました。
このまま目次作成ができそうに思えますが、このままでは目次は作成できません。
上記のまま[参考資料]タブの[目次]グループにある[目次]ボタンをクリックすると、下のようなメッセージウィンドウが表示されます。
目次に表示する項目を追加するには、文書内でテキストを選択し、以下のいずれかの操作を行います。
※[ホーム]タブのスタイルギャラリーから見出しスタイルを適用します。
※[参考資料]タブの[目次]グループにある[テキストの追加]メニューを使用して、テキストのアウトラインレベルを変更します。
Word2016、2019では以下のメッセージウィンドウになっています。
目次を作成しますか?選択したテキストにスタイルギャラリーから見出しスタイルを適用することから始めてください。
ここでは、[ホーム]タブの見出しスタイルを設定して作成する方法を紹介します。
すでにスタイルが設定された文書であれば、目次の作成は簡単です。
参考[参考資料]タブの[テキストの追加]メニューを使用する方法は、以下の記事で解説しています。
見出しとレベルの設定は連動しますので、どちらで設定しても構いません。[テキストの追加]メニューでは段落スタイルを変更せずに目次項目に追加できます。
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目次の作成([テキストの追加]で段落スタイルを変更せずに目次項目とする)
Wordには、目次作成機能があり、見出しスタイルが適用されていると簡単に目次を作成することができます。 見出しスタイルとレベルは連動していま ...
見出しスタイルの設定
目次にしたい箇条書きの箇所を[Ctrl]キーを使って、選択します。
選択したまま[ホーム]タブの[スタイル]グループにある[見出し1]をクリックします。
そうすると、見出し1のスタイルが設定されて、下のようになります。
せっかく箇条書きを設定したのに段落番号は消えて、黒い点になってしまいました。
このままで構わない場合は、先へ進んでください。
見出しスタイルの変更
もし、スタイルを変更したいのであれば、[見出し1]のボタンで右クリックして、[変更]をクリックします。
[スタイルの変更]ダイアログボックスが表示されます。
左下にある[書式]ボタンをクリックして、[箇条書きと段落番号]をクリックします。
[箇条書きと段落番号]ダイアログボックスが表示されます。
スタイルに設定したい番号を選択して[OK]ボタンをクリックします。
ここで設定したものは、この文書内でのスタイルとなります。
新規文書や既存の文書のスタイルが変更されるわけではありません。
下のようにスタイルが変更されて、箇条書きが設定されます。
でも、番号の前の黒い点は何だろう?と思われる方も多いと思います。
この点は見出しを孤立させないための編集記号の1つです。
印刷にも影響ありませんし、この黒い点は意味のある編集記号なので、そのままにしておいた方がいい場合もあります。
でも、気になる方は気になるようなので、以下で非表示にする方法を紹介します。
見出し先頭の黒い点を消すには
上記と同じように見出し1の設定を変更します。見出し1スタイルで右クリックして、[変更]をクリックします。
[スタイルの変更]ダイアログボックスが表示されます。
左下にある[書式]ボタンをクリックして、[段落]をクリックします。
[段落]ダイアログボックスの[改ページと改行]タブをクリックして、[次の段落と分離しない]のチェックボックスをオフにします。
そうすると、見出しの先頭に付いていた黒い点は非表示になります。
参考この段落先頭の黒い点については、以下の記事でも解説しています。先頭に黒い点が付いている段落をすべて選択して、設定しても構いません。
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段落先頭の黒い点を消すには
Wordの文書を開くと、段落の先頭に黒い点がついていることがあります。 [BackSpace]キーでも[Delete]キーでも削除することが ...
箇条書きを見出しに設定
また、2つ目の段落にある箇条書きも目次の項目として設定したい場合は、箇条書きを選択して今度は[見出し2]のスタイルを設定します。
下のようになります。
ここでも[見出し2]のスタイルを変更したい場合は、上記で解説した[見出し1]と同じ方法で変更してください。
[見出し2]スタイルの先頭に表示される黒い点も同じです。
スタイルも変更して、黒い点も非表示にした状態です。
これでやっと目次を作成するための下準備が整いました。
参考ここでは[見出し1]と[見出し2]のスタイルを変更しています。組み込みスタイルの書式を既定に戻す方法については、以下のページで解説しています。
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カスタマイズした組み込みスタイルを既定に戻すには
Wordで見出しなどのスタイルをカスタマイズして使っていたけど、既定に戻さなければならなくなった。または、見出しのスタイルを設定するつもりは ...
段落スタイルを変更せずに、目次の項目として追加したい場合[目次の追加]でレベルを追加したほうが効率的です。
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目次の作成([テキストの追加]で段落スタイルを変更せずに目次項目とする)
Wordには、目次作成機能があり、見出しスタイルが適用されていると簡単に目次を作成することができます。 見出しスタイルとレベルは連動していま ...
目次の設定
目次を挿入したい位置にカーソルを置きます。
重要目次を挿入したい位置でクリックします。
[参考資料]タブにある[目次]グループの[目次]ボタンをクリックして、[自動作成の目次2]をクリックします。
タイトルを[目次]にしたいので、[自動作成の目次2]を選択しています。
自動的に目次が作成されます。
目次設定の利便性
では、なぜ自動目次が便利なのか?
たとえば、ページ数が増えたり、見出しの文字列を編集したり、途中に見出しを挿入したりしてもボタン1つで更新することができるからです。
以下は一例です。
本文は2ページ目からに変更した場合
目次だけ、1ページ目に表示して本文は2ページ目からにしたい場合です。
改ページしたい位置にカーソルを置いて、[挿入]タブの[ページ区切り]をクリックします。
ページ区切り(Ctrl+Enter)
現在の位置から次のページを開始します。
ショートカットキーは、[Ctrl]+[Enter]ですね。
[目次]のタイトル文字でクリックすると、目次の左上にメニューが現れます。
[目次の更新]をクリックします。
あるいは、目次内を一度クリックして、目次の外へマウスポインタを移動させるとメニューが現れます。
[目次の更新]メッセージウィンドウが表示されますので、[ページ番号だけを更新する]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
ページ番号は自動的に[1]から[2]に変わります。
箇条書きの内容を変更した場合
もし、箇条書きの内容を下のように[見出し2]の下に標準スタイルで内容を入力した形に変更した場合です。
この場合は[目次の更新]メッセージウィンドウで[目次をすべてを更新する]を選択してください。
自動的に目次の内容が更新されます。標準スタイルに変更した段落は表示されていません。
目次タイトルの先頭の黒い点を消すには
また、ここでも目次タイトルの先頭に現れた黒い点が気になる方は、目次タイトルを選択したまま上記と同じように[段落]ダイアログボックスを表示させて、[次の段落と分離しない]と[段落を分離しない]のチェックボックスをオフにして[OK]ボタンをクリックします。
目次様式の変更
目次の様式などを変更したい場合は、目次内でクリックして、[参考資料]タブの[目次]ボタンから[目次の挿入]をクリックします。
参考Word2013以降は、[ユーザー設定の目次]になっています。
[目次]ダイアログボックスが表示されますので、任意の設定に変更してください。
[タブとリーダー]や[書式]の▼ボタンをクリックして、選択すると簡単に変更することができます。
書式は6個用意されています。
- クラシック
- エレガント
- ファンシー
- モダン
- フォーマル
- シングル
[印刷イメージ]で確認しながら、思い通りの設定になったら、[OK]ボタンをクリックします。
[既存の目次を置き換えますか?]というメッセージが表示されますので、[OK]ボタンをクリックします。
以下のようにタブリーダーと書式を変更できました。
参考目次様式の変更については、以下の記事でより詳細に解説しています。
目次は、既定では[見出し]スタイルが対象になっていますが、他のスタイルなどを目次に含めることもできます。
他のスタイルの段落などを目次に含めたい場合の方法も解説しています。
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目次のスタイルと書式の変更
Wordで文書に目次を挿入する場合は、[参考資料]タブの[目次]をクリックして、任意のスタイルを選択します。 この目次スタイルは、[目次]ダ ...
編集記号を非表示に設定
タブ文字などが気になる場合は、[ホーム]タブの[編集記号の表示/非表示]ボタンをクリックしてオフにしてみてください。
タブ文字も非表示になり、より印刷のイメージに近くなります。
目次に設定されたページの見出しに移動
目次に設定されたページの見出しに移動する場合は、[Ctrl]キーを押したままクリックしてください。
[Ctrl]キーを押さずにリンク先へ飛ぶようにするには
[Ctrl]キーを押さずにリンク先へ飛ぶように設定することもできます。
Word2007の解説ですが、Word2010も同じです。
[ファイル]タブから[オプション]をクリックして、[Wordのオプション]ダイアログボックスを表示させてください。
[詳細設定]の[編集オプション]にある[Ctrl キー + クリックでハイパーリンクを表示する]のチェックボックスをオフにして、[OK]ボタンをクリックします。
[Ctrl]キーを押さずにリンク先へ飛ぶようになります。
ヒントの[Ctrlキーを押しながらクリックしてリンク先を表示]の内容が[クリックしてリンク先を表示]に変わります。
目次の削除
目次を削除する場合は、[目次]ボタンから[目次の削除]をクリックします。
参考Wordのスタイルについては、以下の記事で解説しています。
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スタイルの登録とコピー
設定した書式を他の段落や文字列に使用したい場合は、スタイルを登録しておくと便利です。 書式を設定した文字列を範囲選択して、簡単にスタイルを登 ...
関連[参考資料]タブの[テキストの追加]メニューを使用する方法は、目次の作成(テキストの追加)で解説しています。
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目次の作成([テキストの追加]で段落スタイルを変更せずに目次項目とする)
Wordには、目次作成機能があり、見出しスタイルが適用されていると簡単に目次を作成することができます。 見出しスタイルとレベルは連動していま ...
また、図表目次を挿入することもできます。
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[図表番号]とは、文書内の図や、表、数式などに振るラベル(連番)のことです。 文書内に複数の図や表がある場合、自動的に連番が振られますし、削 ...
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