貼り付けされた画像を保存する方法（Webページ保存・ZIPに変換）

Excelでワークシートに複数の画像やグラフがあって、その画像やグラフを画像ファイルとして簡単にまとめて取り出す方法です。

PowerPointやWordには、貼り付けられた画像で右クリックして「画像として保存」というのがあるのですが、Excelにはありません。

追記：Microsoft 365のExcelとExcel2021には、右クリックのショートカットメニューに［図として保存」があります。

Excelに挿入された画像をファイルとして取り出すには、画像をコピーしてペイントへ貼り付けて画像ファイルとして保存しなければなりません。

1つだけなら、まだいいのですが、数が多い場合は面倒ですね。

まとめて取り出すには、［名前を付けて保存］ダイアログボックスでファイルの種類から［Webページ］を選択して保存して取り出す方法と、拡張子を［ZIP］に変更して取り出す方法があります。

Webページとして保存して取り出す方法は、以前から使えていましたが、新拡張子になってから拡張子を［ZIP］に変更して取り出すことができるようになりました。

アプリケーションとバージョンによる画像保存の違い

時々、ごちゃごちゃになって「あれ？」となってしまいますので、画像を右クリックしてショートカットメニューに［図として保存］がある場合、保存時のファイルの種類に［Webページ］があるかどうかをまとめてみました。

アプリケーション	右クリック時の［図として保存］	Webページとして保存
Word	できる（2010以降）	できる
Excel	できる（365と2021のみ）	できる
PowerPoint	できる	できない（2007まではできる）

Officeのバージョンについては、以下の記事で確認してください。

以下、それぞれの詳細です。拡張子を［ZIP］に変更して取り出す方法は、どのアプリケーションでも使用できますが、その特徴や気を付けてほしいことも記しています。

画像のみを取り出す場合、グラフなども取り出したい場合など、目的に合わせて使い分けてください。

ショートカットメニューの［図として保存］について

1つの画像を保存する場合は、右クリックから操作すると早いですね。

追記：Microsoft 365と2021のWordとExcelには、右クリックのショートカットメニューに［図として保存」があります。

Word

Word2010以降は［図として保存］のコマンドがあります。

図形や、背景を透明した画像などを保存する場合は、コピーして［図］として貼り付けして操作します。

追記：Microsoft 365のWordとWord2021では、図形にも、右クリックのショートカットメニューに［図として保存］があります。また、加工したものでも［図として保存］で加工した状態で保存できます。

Excel

どのバージョンにも［図として保存］のコマンドはありません。

オブジェクトをコピーして［図］として貼り付けしても操作できません。

追記：Microsoft 365のExcelとExcel2021には、右クリックのショートカットメニューに［図として保存」があります。

PowerPoint

どのバージョンにも［図として保存］のコマンドがあります。

図形にもあります。

PowerPoint2016、2019ではアイコンや図形をSVGファイルとして保存もできます。WordとExcelは、2021と365であれば、SVGで保存できます。

追記：Microsoft 365とOffice2021では、PowerPoint以外のWord、Excelでも図形で右クリックしたショートカットメニューに［図として保存］があります。

名前を付けて保存の［Webページ］について

PowerPointは、2010で廃止されました。

PowerPoint2007までは、［Webページ］として保存することができます。

古くからある操作です。以下の記事を参照してください。

［名前を付けて保存］ダイアログボックスを表示するショートカットキーは［F12］キーです。

Word

［名前を付けて保存］の［ファイルの種類］に、［Webページ］があります。

画像をトリミングしている場合は、トリミング部分を削除しておかないと、トリミング前の状態で取り出されます。

htmlファイルと画像が保存されてフォルダーが保存されます。

Excel

［名前を付けて保存］の［ファイルの種類］に［Webページ］があります。

グラフなども図として取り出しできます。

トリミングした画像も、そのまま取り出しできます。

Excelでは［名前を付けて保存］で［Webページ］を選択して、取り出す方法が早いと思います。

ブック全体か、選択シートの選択もできます。

PowerPoint

［名前を付けて保存］の［ファイルの種類］に、［Webページ］はありません。

PowerPoint2010で廃止されました。

拡張子をZIPにして取り出す

どのバージョンもグラフなどは、［図として貼り付け］の操作をしないと取り出せません。

画像をトリミングしている場合は、トリミング部分を削除しておかないと、トリミング前の状態で取り出されます。

表も図として貼り付けることで、取り出すことができます。以下の記事が参考になると思います。

旧拡張子では操作できません。

ただし、変換処理をして新拡張子に変更すると、拡張子を［ZIP］に変更して画像を取り出すことができます。

拡張子をZIPに変更して画像を取り出す方法

念のため、ファイルをバックアップしてからて操作してください。

ここでは、Excelで解説します。

拡張子は、表示しておきます。

拡張子の変更

画像を取り出したいファイルの拡張子を変更します。

右クリックしてショートカットメニューから［名前の変更］を選択するか、キーボードから［F2］キーを押します。

拡張子を［zip］に変更します。

下のウィンドウが表示されますが、［OK］ボタンをクリックします。

［ZIP］ファイルになります。

［media］フォルダーを開いて画像をコピー

［ZIP］ファイルをダブルクリックして、中を確認します。

開くと、下のようになっていると思います。

この中の［xl］フォルダーを開きます。

参考Wordで拡張子をzipに変えた場合は［word］、PowerPointの場合は［ppt］となっています。

［media］フォルダーを開きます。

フォルダー内の画像ファイルを別フォルダーへコピーします。

参考image1は、［円・楕円］図形に合わせてトリミングしたものですが、トリミング部分を削除して保存していても、丸い図形の形ではなく四角で縦横比は保持された状態で取り出されます。

通常のトリミングでトリミング部分を削除したものは、トリミングした状態で取り出されます。

ZIPを元の拡張子に戻す

元のExcelブックに戻すには、拡張子を［xlsx］に変更します。

また、［名前の変更］についてのウィンドウが表示されますが、［はい］をクリックします。

関連［シートの保護］や［ブックの保護］で設定したパスワードを忘れて設定を解除できない場合も、［ZIP］ファイルに変更してパスワードを解除することができます。

また、ZIPファイルについては、以下の記事で解説しています。

ZIPファイルに変換すると、破損したブックのデータを確認する場合も役立ちます。