Access2010でテーブルやクエリをExcelへ出力するマクロを作成して、それをコマンドボタンに登録する方法です。
マクロの作成は3つの方法を紹介します。
エクスポート操作の保存
[エクスポート操作の保存]は、マクロを作成するときに[保存済みのインポート/エクスポート操作の実行]を選択して設定できるようにするための準備です。
参考マクロで[保存済みのインポート/エクスポート操作の実行]を指定しない場合は、この準備は不要です。
[外部]データから出力したいテーブルやクエリを選択して、[エクスポート]グループにある[Excel]をクリックします。
[エクスポート-Excelワークシート]ウィザードが起動します。
[ファイル名]や[保存先]、[ファイル形式]を選択します。
エクスポートのオプションもよく読んで、選択してください。
- 書式設定とレイアウトを保持したままデータをエクスポートする
テーブル、クエリ、フォーム、またはレポートをエクスポートするときに、書式情報とレイアウト情報をほぼ保持する場合は、このオプションを選択します。 - エクスポートの完了後にエクスポート先のファイルを開く
エクスポート操作の結果を表示する場合は、このオプションを選択します。これは、書式設定されたデータをエクスポートする場合のみ使用できます。 - 選択したレコードのみをエクスポートする
選択したレコードだけをエクスポートする場合は、このオプションを選択します。これは、書式設定されたデータをエクスポートすることを選択し、レコードを選択した場合のみ使用できます。
参考テーブルで[ハイパーリンク]型のフィールドがある場合は、[書式設定とレイアウトを保持したままデータをエクスポートする]をオンにするとハイパーリンクは、そのまま出力されます。
[OK]ボタンをクリックします。
[エクスポート操作の保存]のチェックボックスをオンにします。
チェックボックスをオンにすると、[名前を付けて保存]などのメニューが表示されます。
分かりやすい名前を付けて、[エクスポートの保存]ボタンをクリックします。
エクスポート操作が保存されているかを確認
[外部データ]の[エクスポート]グループにある[保存済みのエクスポート操作]をクリックして、先ほど作成したエクスポート操作が保存されているかを確認します。
参考同じ方法でインポート操作も保存できます。
①マクロの作成 [保存済みのインポート/エクスポート操作の実行]
[作成]タブから[マクロ]をクリックします。
[すべてのアクションを表示]をオンにして、▼をクリックして、一覧の一番下にある[保存済みのインポート/エクスポート操作の実行]を選択します。
[保存済みのインポート/エクスポート操作の名前]で保存した名前を選択します。
[F12]キーを押して、マクロに名前を付けて保存します。
ここでは、[Excelへ出力]という名前にします。
②マクロの作成 [ワークシートのインポート/エクスポート]
上記以外に、Excelへ出力するボタンは、マクロツールの[すべてのアクションを表示]ボタンをクリックして、[ワークシートのインポート/エクスポート]を選択して作成することもできます。
注意Access2013以降はありません。
③マクロの作成 [書式設定を保持したままエクスポート]
また、[アクションカタログ]の中の[書式設定を保持したままエクスポート]を選択して、Access2003やAccess2007のときのマクロアクション[出力]と同じように設定することもできます。
出力ファイル形式には、以下の9個の種類があります。
- Excel 97-2003 ブック (*.xls)
- Excel バイナリ ブック (*.xlsb)
- Excel ブック (*.xlsx)
- HTML (*.htm; *.html)
- Microsoft Excel 5.0/95 ブック (*.xls)
- PDF 形式 (*.pdf)
- XPS 形式 (*.xps)
- テキスト ファイル (*.txt)
- リッチ テキスト形式 (*.rtf)
参考以下は、Access2007での解説です。
Excelへ出力するコマンドボタンの作成(Access2007)
コマンドボタンの作成
上記のいずれかの方法で作成したマクロを、コマンドボタンに登録します。
コマンドボタンを作成したいフォームをデザインビューで開きます。
[フォームデザインツール]の[デザイン]-[コントロール]にある[ボタン]をクリックします。
ボタン作成したい位置にドラッグします。
([コントロールウィザードの使用]は、オンにしておきます)
マクロの実行を選択
[コマンドボタンウィザード]が起動したら、[その他]から[マクロの実行]を選択します。
[次へ]ボタンをクリックします。
マクロの選択
[Excelへ出力]を選択します。
[次へ]ボタンをクリックします。
[文字列]か[ピクチャ]の選択
[文字列]か[ピクチャ]を選択して、[次へ]ボタンをクリックします。
ボタンの名前付け
ボタンの名前を付けて、[完了]ボタンをクリックします。
注意65,000件以上の出力は、書式設定を保存したままエクスポートを選択すると出力できません。
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65000件以上のエクスポートは書式設定なしで出力
Access2013で7万行以上あるテーブルをExcelへエクスポートするマクロを作成しようとしたら、以下のメッセージが表示されました。 選 ...
関連[埋め込みマクロ]として設定もできます。
以下の記事では、PDFの作成を[エクスポート操作の保存]をして[埋め込めマクロ]として設定する方法を解説しています。
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オブジェクトをPDFで保存するには
AccessのレポートをPDFで保存する方法です。レポートだけでなく、フォームなどもPDFで保存することができます。 また、エクスポート操作 ...
コマンドボタンはウィザードを使って作成した場合、少し注意しなければならないことがあります。以下の記事を参照してください。
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コマンドボタンウィザードによるボタン作成後の[埋め込みマクロ]について
Accessでは、ウィザードを使用して簡単にボタンを作成することができます。 これについては、ウィザードを使ったコマンドボタンの作成で解説し ...
また、マクロを作成した場合は、ウィザードを使用せずに、プロパティのクリック時イベントでマクロを指定しても作成することができます。
以下の記事で解説しています。
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マクロを使ったコマンドボタンの作成
Accessで作成済みのフォームを、ボタンをクリックして開くようにする方法です。 ここでは、マクロを作成してボタンに登録する方法を解説します ...