Windows 11のフォトがバージョンアップされて、[背景のぼかし]機能が追加されました。
写真の被写体と背景を自動認識して、背景領域をぼかしてくれる機能です。
写真の自動認識はかなり的確です。
ぼかしの強度は調整できますし、[選択ブラシツール]でぼかしたい領域を変更することもできます。
フォトの起動とバージョンの確認
[スタート]ボタンをクリックして、スタートメニューの[フォト]をクリックします。
スタートメニューに[フォト]がない場合は、[検索]ボックスから起動すると早いと思います。
タスクバーの[検索]ボックスに[ふぉと]または[フォト]と入力するとヒットします。
検索結果に表示されている[フォト]をクリックします。2つ表示されますが、どちらかをクリックすると起動できます。
また、頻繁に使用するのであれば、スタートやタスクバーにピン留めしておくと便利です。
[フォト]を[すべてのアプリ]から起動することもできます。以下の記事を参照してください。
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バージョンの確認
フォトを起動して、上部にある[設定](歯車マーク)をクリックします。
バージョンは、一番下にある[アプリについて]で確認できます。
私が[フォト]で[背景のぼかし]機能を確認できたバージョンは、2023.11100.11002.0 です。
参考Windows 11のバージョンが23H2になっていれば、[背景のぼかし]機能は追加されていると思います。
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ぼかしを実行したい写真の選択と編集モードの起動
フォトを起動したら、[背景のぼかし]を設定したい写真を選択します。
既定では[すべての写真]が表示されると思いますが、保存先のフォルダーが分かっている場合は保存先を指定して探すと早いと思います。
ウィンドウ幅が狭いと左側のメニューのフォルダー名が非表示になりますので、少し広げると表示されます。
目的の写真を選択したら、上部にある[編集]ボタンをクリックします。
[画像の編集]のショートカットキーは、[Ctrl]+[E]です。
ダブルクリックで開く場合
写真を[フォト]に関連づけしている場合は、フォルダー内の写真をダブルクリックしてもOKです。
ダブルクリックで開いた場合の[画像の編集]ボタンは、上部の一番左にあります。
[背景のぼかし]コマンド
上部の[保存オプション]の左側のボタンが[背景のぼかし]ボタンです。
ポイントすると、以下のように表示されます。
背景のぼかしタブにフォーカスがあり、現在 トリミングする画面にいます
ウィンドウ幅を広くすると、コマンドボタンの名前が表示されます。
背景の自動認識
[背景のぼかし]ボタンをクリックすると、すぐに被写体と背景を自動認識して[背景のぼかし]が開始されます。
写真の周りが青い線で囲まれ、写真の下には[写真の背景を探しています]と表示されます。
次に写真に斜めの線が入り、写真の下には[成功!写真の背景を見つけて選択しました。]と表示されます。
ぼかしの設定が終わると、以下のようになります。
ぼかしの強度を調整
ぼかしの強度は、既定で[50]となっています。
ぼかしの強度を調整するには、[ぼかし強度]のつまみを左右へドラッグします。
[ぼかし強度]が[15]の時の写真です。
以下は、[ぼかし強度]が[85]の時の写真です。
参考カメラにポートレート機能があれば、自動的に背景をぼかして撮影できますが、普通に写真を撮った場合でも後から[背景のぼかし]を使用して、人物などの被写体を浮き上がらせることができます。
ぼかし領域の調整
背景領域を調整したい場合は、[選択ブラシツール]を使用します。
いくつか試したのですが、背景の領域を修正しなければならなかったことはありません。
しかし、写真の内容によっては調整が必要な場合もあるかもしれません。
[選択ブラシツール]を使って、ぼかし領域を調整できます。
[選択ブラシツール]をオンにすると、下にメニューが表示されます。
ぼかし領域を選択
ぼかしたい領域を選択する方法です。
まず、[選択ブラシツール]の[領域の選択]が選択されていることを確認します。
[ブラシのサイズ]と[ブラシの柔らかさ]を選択して、写真内でドラッグします。
マウスポインターは、黒と白の丸い形になります。
解除したい背景領域がある場合
反対に背景として認識してほしくない領域がある場合は、[選択ブラシツール]の[エリアの選択と解除]を選択します。
領域の選択を確認するには、[ぼかし強度]のつまみをクリックした状態にすると確認できます。
[ぼかし強度]のつまみを左右に移動させて、ぼかしの強度を調整しながら確認できます。
または、[選択ブラシツール]をオフにすると確認できます。
参考Windows 11のバージョン 23H2のペイントでは、ドラッグ操作や[サイズ変更と傾斜]の数値でぼかしの設定はできなくなっています。
[選択ブラシツール]の[エリアの選択と解除]と[領域の選択]でエリアを指定して、部分的にぼかしを設定することはできます。
調整後の[適用]と[キャンセル]
ぼかし強度の調整が終わったら、[適用]ボタンをクリックします。
上部の[保存オプション]ボタンが有効になります。
[キャンセル]をクリックすると、ぼかしを設定していない時の写真に戻ります。
現在プレビュー中のぼかし効果をキャンセルします。
以下の画面になり、下部に[背景のぼかしをプレビューする]のボタンが現れ、クリックすると[背景のぼかし]が再実行されます。
新しい背景ぼかしを追加
一度[適用]ボタンをクリックすると、[新しい背景ぼかしを追加]が表示されます。
[新しい背景ぼかしを追加]をクリックすると、さらに追加した背景のぼかしを設定できます。
先に[ぼかし強度]-[50]で適用した後、今度は[90]で適用してみます。
この場合、先に適用したぼかしの写真に、さらにぼかしを追加することになります。
適用したぼかしを比較するには
先に保存した[ぼかし強度]-「50」の写真を表示したい場合は、[元に戻す]ボタンをクリックします。
ショートカットキーは、[Ctrl]+[Z]です。
再度、[元に戻す]ボタンをクリックすると、[背景のぼかし]を設定する前の写真を確認できます。
[やり直す]ボタンをクリックすると、[ぼかし強度]-[50]に追加[90]の写真を確認できます。
ショートカットキーは、[Ctrl]+[Y]です。
参考フォトには、[背景のぼかし]以外にも[トリミングする][調整][フィルター][マークアップ][レタッチ]のコマンドがあります。
興味があれば、触ってみてください。楽しいと思います。
間違えたり、変になってしまった場合は、元に戻したり、[リセット]ボタンを使用してください。
[リセット]すると、編集する前の画像になります。
コピーとして保存
ここでは、[ぼかし強度]-[50]で保存します。
[保存オプション]から[コピーとして保存]をクリックします。
元の写真を上書きしないように、必ず[コピーとして保存]を選択してください。
ポップヒントには、以下のように表示されます。
適用された編集で新しいイメージを作成します
[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されますので、保存場所を指定してファイル名を付けて保存します。
[F12]キーでは、[名前を付けて保存]ダイアログボックスは表示されません。
参考写真を印刷する場合は、右クリックのショートカットメニューから[印刷]をクリックすると、[画像の印刷]ウィンドウを表示できます。
レイアウトなどを選択して印刷することができます。
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注意Windows 11のバージョン 23H2のペイントでは、ドラッグ操作や[サイズ変更と傾斜]の数値でぼかしの設定はできなくなっています。
フォトの[背景のぼかし]でエリアを指定して設定することはできます。