Office2016に限ったことではないのですが、「テキストボックスで書式のみをコピーして貼り付けようとしてもできない」と、よく質問を受けます。
Wordや、Excel、PowerPointでも操作は同じです。
ここでは、Word2016で解説します。
テキストボックスの挿入
テキストボックスは、[挿入]タブの[テキスト]グループの[テキストボックス]から挿入します。
テキストボックスの作成
任意の場所にテキストボックスを挿入します。
図形やオブジェクトにテキストを追加するときなど、必要なサイズのテキストボックスを簡単に作成できます。
または、[挿入]タブの[図形]をクリックして、テキストボックスをクリックして描画します。
横書きテキストボックスと、縦書きテキストボックスがあります。
ExcelやPowerPointも[図形]の中にあります。
参考テキストボックスと図形については、以下の記事で解説しています。共通点や相違点を知っておくと役立ちます。
また、ここでは、テキストボックスで解説しますが、図形の場合も同じです。図形にも文字入力ができますし、書式のコピーと貼り付けも同じ操作です。
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図形やテキストボックスに文字列を入力してレイアウトすることがあります。 四角の図形にしようか、テキストボックスにしようかと悩まれることもある ...
[書式のコピー/貼り付け]のコマンドを使用して操作
本文内に複数のテキストボックスを挿入して、1つのテキストボックスに塗りつぶしを設定します。
他のテキストボックスに同じ書式を設定したいと思います。
書式を他のテキストボックスへ反映させたい場合、[ホーム]タブの[書式のコピー/貼り付け]ボタンを使うと効率的ですね。
参考[書式のコピー/貼り付け]ボタンについては、以下の記事を参照してください。
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[書式のコピー/貼り付け]のショートカットキー
ポップヒントにも記されていますが、[書式のコピー/貼り付け]にはショートカットキーがあります。
書式設定された文字列をコピーするときに[Ctrl]+[Shift]+[C]を使用して、
貼り付け先で[Ctrl]+[Shift]+[V]を使用します。
参考WordやPowerPoint、Outlookなどでは、このショートカットキーは文字列に対して使用できますが、Excelではセルには使用できません。
Excelでは、テキストボックスや図形には、このショートカットキーが適用できますが、セルに対してはコマンドボタンを使用します。
また、[Ctrl]+[Shift]+[C]は、Windows 11バージョン22H2では、[パスのコピー]のショートカットキーになっています。
[Ctrl]+[Shift]+[V]は、Microsoft 365 バージョン 2308 (ビルド 16731.20170) 以降では、Excelの[値の貼り付け]のショートカットキーとなっています。
Wordの新しいショートカットキー
Word2016以降では、書式のコピー/貼り付けのショートカットキーが変わっています。(現在移行中 2024/8/14)
これは、文字列に対してのショートカットキーが変わるだけで、「テキストボックスの書式のコピー/貼り付け」は、従来どおりです。
以下の画像は、Word2021です。
書式のコピーは、[Alt]+[Ctrl]+[C]です。
書式の貼り付けは、[Alt]+[Ctrl]+[V]です。
書式なしテキストのみの貼り付けのショートカットキーが[Ctrl]+[Shift]+[V]になります。
Microsoft365であれば、Excelも値貼り付けのショートカットキーは「Ctrl」+「Shift」+「V」です。
参考詳細は、以下の記事に記しています。
「書式のコピー/貼り付け」が新しいショートカットキーに変わった
テキストボックスの選択ができている/できていないの違い
しかし、書式のコピー/貼り付け実行時に「できません。」「できたり、できなかったりします。」という声を聞くことがあります。
できない時の原因は、テキストボックスの選択ができていない場合が多いんですね。
テキストボックスが選択できているか、できていないかを確認する方法です。
テキストボックスが選択できている
下は、テキストボックスの選択ができている状態です。
テキストボックス内にカーソルがありません。
テキストボックスの選択ができていない
下は、テキストボックスの選択ができていない状態です。
テキストボックス内にカーソルがある状態は、テキストボックスの選択ができていません。
この状態でコピーしてもダメなんですね。
これは、文字列を入力する状態になっています。
テキストボックスを選択するには
テキストボックスを選択する2つの方法です。
●テキストボックスを選択する場合は、枠線上でクリックします。
●枠線のクリックが難しい場合は、テキストボックス内でクリックして、キーボードから[Esc]キーを押します。
テキストボックス内にカーソルがないことを確認してから操作
テキストボックス内にカーソルがないことを確認して、[書式のコピー/貼り付け]ボタンをクリックしてください。
今度はうまく書式を貼り付けすることができると思います。
テキストボックスを選択した状態で、[書式のコピー/貼り付け]ボタンをダブルクリックすると、複数のテキストボックスに書式を連続して貼り付けることができます。
解除する場合は、キーボードから[Esc]キーを押すか、再度、[書式のコピー/貼り付け]をクリックします。
また、貼り付け先のテキストボックスでは、枠線をクリックする必要はありません。
テキストボックス内でクリックします。
ただし、文字列に対しての[書式のコピー/貼り付け]は、別の文書へも適用できますが、テキストボックスに対しては適用できません。
ExcelとPowerPointでは、ブック間、プレゼンテーション間で適用できます。
テキストボックス内のすべての文字列の書式を変更する場合も、テキストボックスを選択した状態で行うと一度に行うことができます。
反対にテキストボックスに箇条書きやタブ設定を行う場合は、テキストボックス内にカーソルがないとメニューが表示されません。
文字列選択している状態は、カーソルがテキストボックス内にある状態と同じです。
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