Excel2010に限ったことではありませんが、テキストボックスと図形はセルの内容をリンクさせることができます。
テキストボックスと図形は、ワークシートのどこにでも作成でき、自由に配置できる便利なオブジェクトです。
グラフのタイトルや図形の説明などでも、よく使用します。
ここでは、図形で印影を作成し、セル参照にしてセルの名前を変更するだけで印影の名前を変更できる方法も紹介します。
セルに文字を入力
セル[A1]に何か文字を入力します。
テキストボックスの挿入
[挿入]タブの[テキスト]グループの[テキストボックス](文字部分)をクリックすると、[横書きテキストボックス]と[縦書きテキストボックス]のメニューがあります。
ここでは、[横書きテキストボックス]を選択します。
任意の位置にテキストボックスを作成します。
任意の大きさにドラッグすると、カーソルがテキストボックスの中に表示されます。
参考テキストボックスは、[挿入]タブの[図形]から挿入することもできます。
テキストボックスを挿入した後、[書式]タブの[図形の変更]から図形に変更することもできます。
テキストボックスと図形は、挿入直後の状態は異なりますが、仲間なので同じように設定ができます。
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数式バーに参照セルを入力
テキストボックスを選択したまま、数式バーに半角で[=A1]と入力して[Enter]キーを押します。
数式バーに[=]を入力した後に、対象のセル(ここではセル[A1])をクリックして、[Enter]キーを押しても構いません。
この場合は、[=$A$1]となり、絶対参照になります。
セルの内容が変更されると、テキストボックスの内容も変更されます。
この操作は、図形でも同じです。
テキストボックスといっても図形と同じように操作できます。
サイズ変更ハンドルや、回転ハンドルについては、以下で解説しています。
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座席を決めたり、いろいろな場面で活用できそうです。
テキストボックスは、[フォント]グループにあるコマンドを使って、塗りつぶしの色を設定したり、フォントの色を変更したりすることができます。
テキストボックスを削除する場合は、テキストボックスを選択して[Delete]キーを押します。
参考書式をコピーして貼り付ける場合は、テキストボックスが選択された状態かどうかを確認して操作してください。
テキストボックス内にカーソルがある場合、ない場合の違いには気を付けてください。
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テキストボックスの活用
Excelでテキストボックスを活用する場面は多いと思います。
グラフタイトルや軸ラベル
グラフのタイトルでは、よく使用します。
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グラフ内にテキストボックスを挿入してセルを参照することもできます。
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グラフに注釈を追加したりする場合も便利です。
テキストボックス(図形)であれば、印刷時にはプロパティでオフにして印刷しないということもできます。
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図形を使った活用(印影の作成)
テキストボックスだけでなく、図形に対しても同じ操作ができます。
もし、印鑑欄の印影を図形で作成してもよいのであれば、以下のようなことができます。
以下のような印鑑欄があります。
印影の図形を作成
この中に図形で印影を作ります。
[挿入]タブの[図]グループにある[図形]から[円/楕円]を選択して、[Shift]を押しながら正円を描きます。
そして、右クリックしてショートカットメニューから[図形の書式設定]をクリックします。
[図形の書式設定]ダイアログボックスが表示されます。
[塗りつぶし]から[塗りつぶしなし]を選択します。
[線の色]で[線(単色)]を選択し、色は[赤]にします。
[線のスタイル]で[幅]を[1.5pt]にします。
[テキストボックス]で、[水平方向の配置]で[中心]、[文字列の方向]で[縦書き]、[内部の余白]は左右上下とも[0cm]にします。
以下のように1個の図形ができたら、選択したまま[Ctrl]+[D]で複製します。
複製した図形を枠内に綺麗に納めます。
再度、[Ctrl]+[D]を押すと、同じ間隔で図形がコピーされます。
図形にセル参照
図形を選択して、数式バーにセル参照となるように入力します。
左から順に[=$A$5]、[=$A$6]、[=$A$7]です。
フォントの変更
少し印影ぽっくします。
1個の図形を選択して、フォントを[HGP行書体]の[20]、[赤]にします。
[ホーム]タブの[クリップボード]グループにある[書式のコピー/貼り付け]ボタンをダブルクリックして、2個の図形へ貼り付けします。
[書式のコピー/貼り付け]は、ダブルクリックすると、連続して貼り付けができます。
解除は、[Esc]キーか[書式のコピー/貼り付け]ボタンをクリックします。
以下のようになります。
セルの名前を変更すると、印影の名前も変わります。
別シートへリンク貼り付け
別シートへ印鑑欄を図として貼り付ける場合は、セル[A1]からセル[C2]を選択してコピーして、
[貼り付けオプション]から[リンクされた図]を選択して貼り付けするといいと思います。
リンクされた図にすると、ドラッグで自由に移動させることができます。
参考作成済みの表に印鑑欄を作成するには、図として貼り付けたほうがレイアウトを崩さずに済むので効率的です。
以下の記事で解説しています。
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