PowerPointの［図形の接合・切り出し］でギザギザの図形を簡単作成

PowerPointには、［図形の結合］という機能があります。

複数の図形を組み合わせて、1つの図形にしたり、分解して新しい図形を作成できる機能です。

ギザギザ/ジグザグした切り口の図形を作成する方法を紹介します。

また、PowerPointであれば、作成した図形を簡単に保存できます。

図形を繋げてギザギザを作成

まず、1つの図形を繋げてギザギザを作成します。

ギザギザの元になる図形は、複数あります。簡単に作成できるものを紹介します。

二等辺三角形

［挿入］タブの［図］グループにある［図形］をクリックして、［二等辺三角形］を選択します。

スライド上でクリックして、二等辺三角形を描画します。ドラッグして描画してもかまいません。

参考［図形］は、［ホーム］タブの［図形描画］グループにもあります。

図形を挿入すると、図形の周りに複数のハンドルが現れます。図形のハンドルの操作については、以下の記事を参考にしてください。

図形を複製

キーボードから［Ctrl］+［D］を押して、図形を複製します。［Ctrl］+［D］は、複製のショートカットキーです。

複製した図形を元の図形に重ねて位置を調整します。

図形を移動したときに現れる赤い点線は、スマートガイドです。図形や画像を配置するときに便利です。

位置を調整したら、そのまま［Ctrl］+［D］を押して複製します。複製は、同間隔の位置にコピーして貼り付けられます。

4個の二等辺三角形を並べます。

左上から右下へ向かってドラッグして、4個の図形をまとめて選択します。

図形を選択して［接合］

図形を選択したまま、［図形の書式］タブの［図形の挿入］グループにある［図形の結合］から［接合］をクリックします。

4つの図形が1つの図形になります。

図形の回転ボタンを使って、回転させることもできます。

参考グループ化と接合の違いについては、以下の記事で解説しています。

グループ化と接合の違い

［接合］すると、グループ化のような解除はできませんので、他に使用する予定があれば、先にコピーしておいてください。

直角三角形

［直角三角形］もギザギザの図形を作るのに役立ちます。

［直角三角形］を4個並べて［接合］すると、以下のような図形になります。

［二等辺三角形］と［直角三角形］の組み合わせ

また、［二等辺三角形］と［直角三角形］を組み合わせるのも面白いです。

1個の［直角三角形］を左右反転させて、

先ほど作成した［二等辺三角形］を4個並べた図形の両端に［直角三角形］を配置します。

［接合］すると、以下のような図形になります。

矢印：五方向

［矢印：五方向］もギザギザ図形を作成しやすいです。

図形［矢印：五方向］には、調整ハンドルが表示されますので、ドラッグして矢印を調整できます。

この図形を並べて、［接合］します。以下のような図形を作成できます。

矢印：山形

［矢印：山形］を並べるとジグザグした図形を作成できます。

図形［矢印：山形］も調整ハンドルが表示されます。ドラッグすると、細くしたり、太くすることができます。

サイズ変更ハンドル（○）にマウスを合わせて、山を小さくしたりすることもできます。

調整した図形を並べて［接合］すると、以下のようなジグザクの図形を作成できます。

参考細い線であれば、図形の［線］を使って作成できますが、線と図形では、図形の結合の機能は使用できません。

図形とギザギザ図形の組み合わせ

図形の中の丸や四角、ハートなどと組み合わせると、さらに面白い図形を作成できます。

四角形との組み合わせ（接合）

スライドに図形［正方形/長方形］を挿入します。

正方形や、正円（真円）を挿入するには、クリックのみ、あるいは、［Shift］キーを押したままドラッグします。以下の記事で解説しています。

サイズを調整して、作成したギザギザの図形と合わせて［接合］します。

複数の図形を選択する場合は、最初の図形を選択した後、［Shift］キーを押したまま選択します。

ぴったり合わせて［接合］すると枠線が残ることがありますので、その場合は、少しだけ図形を重ねると枠線は非表示になります。

［図形の接合］をクリックします。

接合した図形でも回転ハンドルが表示されますので、自由に回転することができます。

両端にギザギザの図形を組み合わせることもできます。以下の図形は、両端に［二等辺三角形］と［直角三角形］を接合した図形を使用しています。

参考図形に画像を挿入することもできます。

楕円とギザギザ図形の組み合わせ（切り出し）

スライドに図形［楕円］を挿入します。

ドラッグして少し縦長い楕円を描画します。

［矢印：山形］を複数接合した図形と組み合わせます。

この時、楕円より、少しジグザク線がはみ出すようにします。

2つの図形を選択して、［図形の結合］-［切り出し］をクリックします。

［切り出し］を実行すると、以下のようになります。これは、切り出しされた図形がすべて選択されている状態です。

一度、図形以外の箇所でクリックします。

その後、図形を選択すると分解されているのが分かります。

はみ出した部分は削除します。ジグザグ線も不要であれば削除します。

卵を割ったような形の図形を作成できます。

ハートとギザギザ図形の組み合わせ（切り出し）

［ハート］を挿入して、ギザギザ図形と組み合わせてみます。

ハートを図形の塗りつぶしで［赤］にしてみます。図形のスタイルの変更は、作成後に実行してもかまいません。

［図形の枠線］で［枠線なし］を選択します。

［矢印：山形］を複数接合した図形と組み合わせます。

この時、ハートより、少しジグザク線が少しはみ出すようにします。

以下のように異なる塗りつぶしの図形を選択する場合、最初に選択した方の色が適用されますので気をつけてください。

ジグザグ線は、前面に配置したほうが操作しやすいと思いますので、前面でない場合は、右クリックしてショートカットメニューから［最前面へ移動］、もしくは［前面へ移動］をクリックしておきます。

2つの図形を選択して、［図形の結合］-［切り出し］をクリックします。

以下のようになります。分解された図形がすべて選択されている状態です。

図形の回転ハンドルが左右にあれば、分解できています。

図形以外の箇所をクリックします。

そして、図形を選択すると、分解された図形を選択できます。

中央の不要な図形はまとめて選択して、削除します。

以下のようなハートが完成です。

分解した図形を接合することもできます。

色が異なる図形を接合する場合の注意点

色が異なる図形を［接合］したり、［切り出し］する場合は、注意が必要です。

図形を接合する前に、どちらの図形の色にするかを先に決めておきます。

接合したときの色にしたい方の図形を先に選択して、［Shift］キーを押して、残りの図形を選択します。

以下は、黄色い図形を先に選択して、［Shift］キーを押して青い図形を選択しています。

以下のように、［接合］すると黄色の図形になります。

今度は、青い図形を先に選択して、［Shift］キーを押して黄色の図形を選択します。

［接合］を実行すると、青い図形になります。

作成した図形の保存

作成した図形は、名前を付けて保存しておくと、他のアプリケーションでも使用できるので便利です。

保存したい図形で右クリックして、ショートカットメニューから［図として保存］をクリックします。

［図として保存］ダイアログボックスが表示されますので、名前を付けて［保存］ボタンをクリックします。

保存先のフォルダーを開くと、以下のように作成した図形が保存されています。

上記画像内の［笑顔.png］の作成方法は、以下の記事で解説しています。

参考図形の［波線］を接合して長い波線を作成する方法も解説しています。

図形の結合の中には、［接合］や［切り出し］以外にも［型抜き］や［重なり抽出］などもあります。

［重なり抽出］で、ワードアートの文字列を画像で塗りつぶすことができます。テキストボックスの文字列でも同じ操作ができます。

PowerPoint2010で［図形の結合］を使用するには、クイックアクセスツールバーに登録します。

PowerPointの元に戻す操作は、既定で［20］となっています。これは、もう少し増やしておいた方がいいと思います。