Windows10 バージョン1809では、クリップボードの履歴を保存できるようになりました。
この機能を使うと、過去のコピーや切り取りしたデータの一覧を表示して、選択して貼り付けることができます。
通常の貼り付けのショートカットキー[Ctrl]+[V]では、直前のコピーしたアイテムしか貼り付けできませんが、[Windows]+[V]では、クリップボードの履歴が表示されます。
クリックして、コピーしたデータの再貼り付けができます。
頻繁に使用するデータは、ピン留めをしておくと便利です。履歴の消去やPCの再起動を行っても、データは保持されます。
クリップボードの履歴を有効にするには、2つの方法があります。
Windows 11のクリップボードについても、解説しています。より便利になっています。
この記事の目次
[Windows]+[V]でクリップボードウィンドウを起動して設定
キーボードから[Windows]+[V]を同時に押します。
以下のようなクリップボードウィンドウが表示されます。
以下の内容が記されています。
履歴を表示できません
コピーしたすべての項目を1か所に表示できます。クリップボード履歴を今すぐオンにしましょう。
[有効にする]のボタンをクリックします。
これで、コピーしたり、切り取りしたデータはクリップボードに保存されるようになります。
メッセージも以下のように変わります。
クリップボードが空です
複数の項目をクリップボードにコピーして履歴を作りましょう。
[Windowsの設定]から
Windowsの設定から設定する方法です。
[スタート]ボタンをクリックして、[設定]をクリックします。
参考[Windowsの設定]を表示するショートカットキーは、[Windows]+[i]です。
[Windowsの設定]が表示されます。[システム]をクリックします。
左メニューを下方へスクロールして、[クリップボード]をクリックします。
[クリップボードの履歴]をオンにします。
後で使用するために複数の項目をクリップボードに保存します。Windowsロゴキー+Vキーを押してクリップボードの履歴を表示し、その中から貼り付けます。
クリップボードウィンドウを表示して有効にしていると、ここはオンになっています。
[クリップボードの履歴]の使い方
コピーや切り取りを行うとクリップボードに、そのデータが保存されます。
従来どおり、ショートカットキー[Ctrl]+[V]や右クリックのショートカットメニューから[貼り付け]を実行すると、直前にコピーしたデータが貼り付けられます。
前にコピーしたデータを貼り付けたい場合は、[クリップボードの履歴]を表示して一覧から選択して貼り付けします。
[クリップボードの履歴ウィンドウ]の表示
まず、カーソルの位置を確認します。
[クリップボードの履歴]を表示するには、キーボードから[Windows]+[V]を押します。
カーソルの近くに[クリップボードウィンドウ]が表示されます。
表示されたクリップボードウィンドウは、上部をドラッグして自由に移動させることができます。
新しいデータほど上にあります。古いデータは下にありますので、下へスクロールして目的のデータを探してクリックします。
以下の画像は、Wordの文書に貼り付けようとしています。
クリップボードから目的のデータをクリックすると、クリップボードウィンドウは非表示になります。
参考Office(WordやExcelなど)には、以前からクリップボードという機能があり、最大24個まで格納できます。ただし、Officeのクリップボードは終了させるとデータは消去されてしまいます。
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タッチキーボードを表示しているときは、タッチキーボードの左上のボタンからもクリップボードを表示できます。バージョン2004以降からだと思います。
アイテムをクリップボードにピン留め
頻繁に使用するデータはクリップボードのウィンドウにピン留めすることができます。
[すべてクリア]をクリックしても、ピン留めしたデータは残りますし、パソコンを再起動しても残っているのは、嬉しいですね。
ピン留めしたいデータの右横にある[ピン留め]のボタンをクリックします。
ピン留め
クリップボード履歴を消去またはPCを再起動しても項目を保持します。
ピン留めをクリックすると、ボタンは以下の画像のように下向きになります。
参考コピーを繰り返していると、古いデータは自動的に削除されているようです。私の環境では、ピン留めしたデータを除くデータは25個まで保存されました。
クリップボードに残したいものは、ピン留めされることをお勧めします。
クリップボードのデータのクリア
クリップボードに保存されたデータは、個別に、または一度にまとめて削除できます。
クリップボードウィンドウからクリア
削除したいデータの右上にある[×](削除)ボタンをクリックします。ピン留めしたものでも、そのまま削除できます。
クリップボードの履歴からすべてのデータを削除したい場合は、クリップボードウィンドウの右上にある[すべてクリア]をクリックします。
[すべてクリア]をクリックしても、[ピン留め]したデータはクリップボードに残ります。
[Windowsの設定]からすべてクリア
また、Windowsの設定から[すべてクリア]を実行することもできます。
[Windowsの設定]の[システム]から[クリップボード]を表示します。
[クリップボードのデータをクリア]にある[クリア]ボタンをクリックします。
ここにも以下のように記されていますが、履歴に残したいデータは[ピン留め]しておくと安心ですね。
クリップボードのデータをクリア
このデバイスおよびMicrosoftのデータをすべて消去します。(ピン留めした項目は除く)
よく使う項目をピン留めする
クリップボードの履歴が有効になっているとき、ピン留めを使用することで、お気に入りの項目をいつでも保持することができます。クリップボードの履歴の消去やPCの再起動を行っても、この項目は保持されます。
他のデバイスと同期
複数のデバイスを持っている場合は、クリップボードのデータを他のデバイスと同期しておくと便利ですね。
[クリップボード]の[他のデバイスとの同期]の[開始する]をクリックします。
他デバイスとの同期
他のデバイスにテキストを貼り付けます。これがオンの場合、Microsoftはクリップボードデータを受信して、デバイス間で同期します。
[開始する]をクリックすると、[ご本人確認のお願い]のウィンドウが表示されます。いずれかの方法を選択してクリックします。
次のメッセージでは、メールアドレスを入力します。そして、[コードの送信]をクリックします。
すぐに[Microsoft アカウントのセキュリティ コード]という件名のメールが届きますので、セキュリティコードを入力します。そして、[確認]をクリックします。
すると、クリップボードの[他デバイスとの同期]が下のように変わります。
[他のデバイスとの同期]をオンにします。
[自動同期]は[コピーしたテキストを自動的に同期する]を選択しておくといいと思います。これで完了です。
実際、もう1台のWindows10のマシンで[Windows]+[V]をクリックすると、同じクリップボードウィンドウが表示されました。便利ですね。
[他デバイスとの同期]をオンにした後のデータが同期されます。
参考便利に使っていた[クリップボード]ですが、[他デバイスとの同期]をオンにすると、不具合がでるようになりました。
Windows 10 バージョン1903の[クリップボード]ウィンドウ
Windows 10 バージョン1903では、クリップボードウィンドウの表示が少し変更になっています。
[削除]、[ピン留めする]、[すべてクリア]のコマンドは、右上の[…]をクリックして表示されるようになっています。
画像などは見やすいですね。
また、[最終同期時刻]は、各データをポイントした時にポップアップで表示されます。
以下は、バージョン1809のクリップボードウィンドウです。バージョン1903との違いが分かると思います。
Windows 11のクリップボードの起動と設定
Windows 11でキーボードから[Windows]+[V]を押すと、
初めての時は、以下のウィンドウが表示されます。
[オンにする]をクリックすると、クリップボードの履歴が有効になります。
このクリップボードウィンドウは、上部をドラッグして自由に移動させることができます。
Windows 11のクリップボードの設定
Windows 11のクリップボードの設定は、設定の[システム]から[クリップボード]をクリックします。
Windows 11で、ショートカットキー[Windows]+[i]を使用すると、Windows設定の[ホーム]が表示されます。
[システム]から[クリップボード]をクリックします。
システムのクリップボードを表示すると、3つの項目があります。
- クリップボードの履歴
- デバイス間のクリップボード履歴
- クリップボードのデータを消去する
参考以下は、Microsoftのサポートページの解説です。
[クリップボード] Windows - Microsoft サポート(Microsoft)
Windows 11のクリップボードは絵文字と合体
Windows 11では、[Windows]+[.(ピリオド)]でも、クリップボードの履歴を表示できます。
もちろん、[Windows]+[V]でも表示できます。
Windows 11では、[絵文字一覧]と[クリップボードの履歴]が合体したウィンドウになっています。
Windows 11の「絵文字」や「クリップボードの履歴」を表示するショートカットキー
また、タッチキーボードを起動して、絵文字やクリップボードを表示することもできます。
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参考GIF画像は、WordやExcelに貼り付けることもできます。再生ボタンが表示されますので、クリックするとアニメが再生されます。
もちろん、再生中は、停止ボタンが表示されます。
Windows 11のクリップボードの新機能
クリップボードの右上の[詳細の表示](…)をクリックすると、[テキストとして貼り付け」コマンドが表示されるようになっています。
再度、(…)をクリックすると、閉じられます。
参考Wordのテキストボックスをコピーすると、クリップボードに保存されますが、貼り付け時に変になることがあります。すべてのものが綺麗に貼り付けられるとは限らないようです。
Wordでは、既定の貼り付けを[テキストのみ保持]にすることができます。
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