コピーした行の挿入を効率的に行なうには

Excelの表でコピーした行を複数の行に挿入したいということがあります。

Excelには、［コピーしたセルの挿入］という機能があって、とても便利なのですが、この機能は繰り返し行なうことができません。

また、複数のセルや行を選択して操作することもできません。

実行しようとすると、メッセージウィンドウが表示されます。

参考テーブルでは、ショートカットメニューに［コピーしたセルの挿入］コマンドは表示されますが、操作を行うことはできません。

サンプル表の確認

例えば、以下のような表があります。

この表の先頭行の項目を表内の複数行に挿入したいという場合の方法です。

［コピーしたセルの挿入］は繰り返しができない

先頭行をコピーします。

先頭行を選択して、右クリックのショートカットメニューから［コピー］をクリックします。

コピーする方法は、［ホーム］タブの［コピー］ボタンでも構いませんし、ショートカットキー［Ctrl］+［C］でもいいです。

行を挿入したいセルを選択して右クリックします。

ショートカットメニューから［コピーしたセルの挿入］をクリックします。

参考行を選択して［コピーしたセルの挿入］の操作をしてもいいです。

行は、選択行の上に挿入されます。

下のように行を挿入することができます。

連続した複数行を選択して、挿入することもできます。

ですが、同様に他の行にも挿入したいと思って、右クリックしても、ショートカットメニューの中に［コピーしたセルの挿入］はありません。

［コピーしたセルの挿入］ができるのは、1回きりです。

連続して使用することはできません。また、離れた複数のセルを選択して操作することもできません。

他の行にも挿入するには、再度、コピーをしなければなりません。

表内の複数の行に対して、コピーした行を挿入する場合は、以下の操作が効率的です。

行の挿入を［F4］キーで繰り返す

まず、行を挿入したい行を選択して、右クリックしてショートカットメニューから［挿入］をクリックします。

行挿入のショートカットキーは、［Ctrl］+［+］です。テンキーがない場合は、［Ctrl］+［Shift］+［+］です。

選択行の上に空白行が挿入されます。

一度、行の挿入を行った後は、［F4］キーを使って、空白行を挿入していきます。

参考［F4］キーは直前の操作を繰り返すショートカットキーです。

行を選択して、［F4］キーを押します。

空白行が挿入されます。

この操作を繰り返します。

参考空白行を挿入するのが一定間隔の場合は、連番を作成して挿入することもできます。

以下の記事内の一定間隔ごとに空白行を挿入するにはで解説しています。

先頭行をコピーして空白セルを［Ctrl］キーを使って選択して［Enter］

貼り付けしたい先頭行をコピーします。

1つ目のセルを選択します。

ここでは、セル［A5］ですね。

その後は、［Ctrl］キーを押したままセルを選択していきます。

そして、キーボードから［Enter］キーを押します。

すると、下のように選択したセルの行に先頭行が貼り付けられます。

関連［Ctrl］キーを使って複数セルにまとめて入力する方法は、以下の記事でも解説しています。

空白セルの選択が多い場合の選択方法

空白セルの選択が多い場合は、［選択オプション］から［空白セル］を選択して操作した方が効率的です。

貼り付けしたい先頭行をコピーします。

コピーの方法は、ショートカットキー［Ctrl］+［C］や、リボンの［コピー］ボタンでもかまいません。

A列を選択します。

［ホーム］タブの［編集］グループにある［検索と選択］の中にある［条件と選択してジャンプ］をクリックします。

［選択オプション］の［空白セル］を選択して［OK］ボタンをクリックします。

空白セルのみが選択されますので、［Ctrl] +［V］で貼り付けします。

貼り付けの方法は、リボンの［貼り付け］ボタンや、ショートカットメニューの［貼り付け］でもかまいません。

以下のように選択した空白セルに先頭行が貼り付けられます。

参考［選択オプション］の［空白セル］を使った方法は、以下の記事でも解説しています。

Excel2007以降は、［条件を選択してジャンプ］というコマンドがあり［選択オプション］を簡単に表示できるようになっています。

条件を選択してジャンプ（Excel2007）

切り取ったセルの挿入についても解説しています。［Shift］キーを押したままドラッグする方法があります。

切り取ったセルの挿入（Excel2007）

複数行をまとめて挿入する方法は、以下の記事で解説しています。

複数行をまとめて挿入するには