マトリックス表(クロス集計)は、ピボットテーブルウィザードの[複数のワークシート範囲]を選択することで、リスト形式に変換することができます。
Excel2003では、ピボットテーブルウィザードに[複数のワークシート範囲]という項目があり、選択できるようになっていたのですが、Excel2007以降は消えてしまいました。
ですが、使用できなくなったわけではありません。クイックアクセスツールバーにコマンドボタンを追加するか、アクセスキーを使ってウィザードを呼び出すことができます。
ここではExcel2019で解説しますが、他のバージョンでも同じ操作です。
参考Power Query(パワークエリ)エディターを使って加工する方法は、以下の記事で解説しています。
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クイックアクセスツールバーに[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]を追加
クイックアクセスツールバーに[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]のコマンドボタンを事前に登録します。
[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]をクリックして、[その他のコマンド]をクリックします。
以下のように[Excelのオプション]ダイアログボックスの[クイックアクセスツールバー]が表示されます。
[コマンドの選択]は[リボンにないコマンド]を選択します。
スクロールバーを下へ移動させると、[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]が見つかると思います。
ボタンを選択して中央にある[追加]ボタンをクリックします。
右側に[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]が表示されたことを確認して、[OK]ボタンをクリックします。
参考クイックアクセスツールバーに登録するボタンは、[すべてのドキュメントに適用]するか[開いているブックのみ]に追加するかを選択することができます。
クイックアクセスツールバーのコマンドを特定のファイルのみに追加する
ここでは、既定のまま[すべてのドキュメントに適用]を選択します。
クイックアクセスツールバーは、以下のようになります。ポイントすると、[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]と表示されます。
参考クイックアクセスツールバーからコマンドボタンを削除する場合は、削除したいボタンで右クリックしてショートカットメニューから[クイックアクセスツールバーから削除]をクリックします。
アクセスキーで[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]を起動
クイックアクセスツールバーに[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]を登録しない場合は、キーボードから以下の順で操作してください。
同時に押すのではなく、順番に押して行ってください。
[Alt]→[D]→[P]
[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]を起動して整形
マトリックス表(クロス集計)は、以下のようになっています。
表内のセルをアクティブにして、クイックアクセスツールバーの[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード]ボタンをクリックします。
ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード-1/3
以下の[ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード-1/3]が表示されます。
[複数のワークシート範囲]を選択します。
作成するレポートの種類は、既定で[ピボットテーブル]になっていると思いますが、念のため確認してください。
[次へ]のボタンをクリックします。
ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード-2a/3
ページフィールドの作成方法は、[指定]を選択します。
[次へ]のボタンをクリックします。
ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード-2b/3
[結合するワークシートの範囲をしてください。]の[範囲]の[ダイアログボックス拡大/縮小]ボタンをクリックします。
マトリックス表(クロス集計)の範囲を選択します。見出しも含めて選択します。
範囲が指定できたことを確認して、[追加]ボタンをクリックします。[範囲一覧]に追加されます。
[次へ]ボタンをクリックします。
ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード-3/3
ピボットテーブルレポートの作成先を指定します。
ここでは、[新規ワークシート]を選択します。[完了]ボタンをクリックします。
新規ワークシートにピボットテーブルが作成されます。
作成されたピボットテーブルの右下のセルをダブルクリックします。
または、右下のセルで右クリックして、ショートカットメニューから[詳細の表示]をクリックしても同じです。
新規ワークシートに、リスト形式のテーブルが作成されます。
あとは、見出しの名前を修正します。
参考この場合の方法は、単純なマトリックス表の場合に有効です。見出しが少し複雑になっているようなものには向きません。
少し複雑なマトリックス表(クロス集計)は、やはりPower Queryエディターで加工した方がいいと思います。
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また、なぜピボットテーブルウィザードの[複数のワークシート範囲]を選択して、テーブルにできるかというのは、以下の記事で分かると思います。
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テーブルで分析
[テーブルデザイン]タブのコマンドには便利なものが多くあります。
集計行の追加
[テーブルデザイン]タブの[テーブルスタイルのオプション]グループにある[集計行]をクリックして集計行を追加できます。
スライサーの挿入
スライサーはぜひ使ってみてください。
[ツール]グループの[スライサーの挿入]ボタンをクリックします。
[スライサーの挿入]ダイアログボックスが表示されますので、表示したい項目のチェックボックスをオンにして[OK]ボタンをクリックします。
ここでは例として[部署]を選択します。
[部署]のスライサーが表示されます。クリックしてフィルター処理を実行できます。
他のスライサーを表示して、連結してフィルター処理を行うこともできます。
Excel2016以降は、スライサーに複数選択ボタンが追加されています。
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テーブルやピボットテーブルでは、スライサーを使用してデータのフィルターを視覚的に実行することができます。 Excel2010のピボットテーブ ...
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