Windows 10 & Office 2016 Access 2016

コマンドボタンウィザードを使用したボタンの作成

投稿日:2017年1月16日 更新日:

Accessで起動時にメニューフォームを表示した後、ボタンをクリックして目的のフォームを開くようにしたいという要望はよくあります。

コマンドボタンをウィザードを使って、簡単にフォームを開くボタンを作成する方法を紹介します。

フォームは、[F_新規入力]と[F_売上管理]があります。

ここでは、[新規入力フォームを開く]ボタンをクリックすると、[F_新規入力]フォームが開くように作成します。

フォームのデザインビュー

開くフォームの[ポップアップ]と[作業ウィンドウ固定]を設定

まず、既存の[F_新規入力]フォームをデザインビューで開いて、プロパティの[その他]タブで[作業ウィンドウ固定]を[はい]にします。

作業ウィンドウ固定]で[はい]を選択すると、フォームを閉じない限り別のオブジェクトに移ることはできません。

既定は[いいえ]になっています。

[いいえ]の箇所でダブルクリックすると[はい]になります。

設定が終わったら、保存して閉じておきます。

プロパティ-「作業ウィンドウの固定」

参考プロパティの[その他]タブにある[ポップアップ]と[作業ウィンドウの固定]については、以下の記事で解説しています。複数のフォームを扱う場合は、重要です。

フォームプロパティの[ポップアップ]と[作業ウィンドウ固定]

ウィンドウを重ねて表示する設定

また、ここでは[フォーム]タブの[オプション]をクリックして、[Accessのオプション]ダイアログボックスで[現在のデータベース]の[ドキュメントウィンドウオプション]で[ウィンドウを重ねて表示する]を選択しています。

Accessのオプション[現在のデータベース]の[ドキュメントウィンドウオプション]-[ウィンドウを重ねて表示する]

[ウィンドウを重ねて表示する]と[タブ付きドキュメント]の違いについては、以下の記事で解説しています。

[タブ付きドキュメント]と[ウィンドウを重ねて表示する]の違い

Access2007以降、オブジェクトを表示すると、タブ付きウィンドウで表示されるようになっています。 昔からAccessを使用している方に ...

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また、[オプション]ダイアログボックスは、アクセスキーを使用して[At]→[F]→[T]を押すと、表示できます。

キーボード[At]→[F]→[T]

メニューフォームをモーダルダイアログボックスから作成

メニューフォームを作成します。[作成]タブの[フォーム]グループにある[その他のフォーム]から[モーダルダイアログボックス]をクリックします。

必ず同じようにしなければならないわけではありません。メニュー用のフォームが作成できればOKです。

できるだけ簡単に作成できる方法を紹介しています。

[作成]タブの[その他のフォーム]-[モーダルダイアログボックス]

下のように表示されます。

[OK]ボタンと[キャンセル]ボタンは選択して[Delete]キーで削除します。

[OK]ボタンと[キャンセル]ボタンを削除

そして、フォームのプロパティで[ポップアップ]の設定が[はい]になっていると思いますので、[いいえ]にします。

参考[ポップアップ]は、フォームをポップウィンドウとして、いつも前面に表示するかどうかの設定です。

プロパティのポップアップの設定-[いいえ]

また、[ポップアップ]が[いいえ]、[作業ウィンドウ固定]を[はい]にしていると、フォームビューに切り替えた時に[ナビゲーションウィンドウ]が閉じられます。

[ナビゲーションウィンドウ]を表示したままにしておきたい場合は、[作業ウィンドウ固定]を[いいえ]にします。

[コントロールウィザードの使用]が有効になっているかを確認

ここからコマンドボタンを作成していきますが、まず確認して欲しい箇所があります。

[デザイン]タブの[コントロール]グループにある[その他]ボタンをクリックします。

コントロールの[その他]

そして、[コントロールウィザードの使用]が有効になっているかどうかを確認します。

このボタンが有効になっていないと、ウィザードは使用できません。

既定では有効になっていますが、念のために確認してください。

コントロールウィザードの使用

[フォームを開く]コマンドボタンの作成

コントロールから[ボタン]をクリックして任意の場所でドラッグします。

コントロールの[ボタン]

下のように[コマンドボタンウィザード]が表示されます。

この後は、ウィザードの設問に従って進んでいきます。

コマンドボタンウィザード

ボタンがクリックされたときに実行する動作を指定します。]とあります。

[種類]から[フォームの操作]をクリックします。

右側の[ボタンの動作]から[フォームを開く]を選択します。

そして、[次へ]のボタンをクリックします。

[フォームの操作]から[フォームを開く]を選択

コマンドボタンを使って開くフォームを選択してください。]とあります。

作成済みのフォームの名前が表示されるので、コマンドボタンを使って開くフォームを選択します。

ここでは、[F_新規入力]を選択して[次へ]ボタンをクリックします。

開くフォームの選択

フォームに表示するレコードを限定するかどうかを選択してください。]とあります。

既定では、[すべてのレコードを表示する]が選択されていると思いますので、そのまま[次へ]ボタンをクリックします。

[すべてのレコードを表示する]を選択

参考ここで[特定のレコードを表示する]を選択して作成する方法については、以下の記事で解説しています。

フォームに表示されている関連付けられたフィールドを別フォームで開く

単票フォームを開いているときに、その中のフィールドについて詳細を知りたいということがあります。 例えば、売上の単票フォームがあって、その売上 ...

続きを見る

ボタンに表示する文字列またはピクチャを指定します。]とあります。

[文字列]か[ピクチャ]を選択するようになっていますが、これは完成後にプロパティで変更できます。

文字列もピクチャも両方を表示することもできます。

ボタン表示に文字列かピクチャかの指定

ここでは、文字列を選択して[新規入力フォームを開く]に書き換えます。

[次へ]ボタンをクリックします。

文字列の入力

ボタン名を指定してください。]とあります。

最後にコマンドボタンの名前を付けます。自動的に[コマンド2]などと付けられていますが、分かりやすい名前に変更しておくことをお勧めします。

[完了]ボタンをクリックします。

ボタン名を指定

ボタンの位置や大きさはドラッグで調整してください。

ボタンが設置されたフォームのデザインビュー

フォームのプロパティで[標題]を設定します。プロパティシートの[書式]タブにあります。

空白のままにしておくと、タイトルにはフォーム名が表示されますので注意してください。

ここでは、[メニューフォーム]にします。

プロパティで[標題]の設定

コマンドボタンの動作確認

確認のために[表示]ボタンをクリックして、[フォームビュー]に切り替えて[新規入力フォームを開く]ボタンをクリックしてみてください。

デザインビューからフォームビューに切り替えるショートカットキーは[F5]キーです。

フォームビューに切り替え

下のように[新規入力フォーム]が開くことを確認したら、[新規入力フォーム]は閉じます。

[新規入力フォームを開く]ボタンの動作確認

参考新規入力フォームでは、プロパティシートで[レコードセレクタ]と[移動ボタン]は[いいえ]にしています。

フォームのプロパティで[レコードセレクタ]と[移動ボタン]

フォームに名前を付けて保存

メニューフォームに名前を付けて保存します。

キーボードから[F12]キーを押すと、[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されます。

キーボード[F12]キー

[F_menu]など分かりやすい名前を付けて保存します。

[名前を付けて保存]ダイアログボックス

フォームを閉じると、ナビゲーションウィンドウに[F_menu]が表示されていると思います。

ナビゲーションウィンドウの[F_menu]をクリックすると、以下のようなフォームが表示されます。

他の既存フォームやレポートなどもこの[メニューフォーム]にコマンドボタンウィザードで同じように設置すると完成します。

フォームを開くボタンの完成

参考起動時にメニューフォームを開く設定などは、以下の記事を参考にしてください。

起動時に特定のフォームを開いて開発用の機能を非表示にするには

Accessを起動したときに特定のフォームを開くようにするための設定です。 特にメニューフォームなどを作成したら設定が必要になりますね。 オ ...

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起動時の設定はアプリケーションオプションで(Access2007)

また、ボタンの背景色やスタイルなどをカスタマイズする方法は、以下の記事で解説しています。

フォームとレポートに[書式]タブが追加されプロパティの設定が増えた

Access2010では、フォームやレポートのデザインビューが大きく変わっています。 [デザインツール]タブに[書式]タブが追加されて、Of ...

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コマンドボタンのスタイル変更

Accessのフォームでコマンドボタンを作成して、そのコマンドボタンのスタイルを変更する方法です。 [書式]タブの[クイックスタイル]や[図 ...

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コントロールウィザードで作成できるボタンの種類と動作

同じように、コントロールウィザードを使用して他のボタンも作成することができます。

【レコードの移動】には、以下の動作があります。

  • レコードの検索
  • 先頭のレコードに移動
  • 前のレコードに移動
  • 最後のレコードに移動
  • 次のレコードに移動
  • 次を検索

[レコードの移動]を選択した時の[ボタンの操作]

【レコードの操作】には、以下の動作があります。

  • レコードの保存
  • レコードの削除
  • レコードの印刷
  • レコードの複製
  • レコードを元に戻す
  • 新しいレコードの追加

[レコードの操作]を選択した時の[ボタンの操作]

【フォームの操作】には、以下の動作があります。

  • カレントフォームの印刷
  • フォームデータの再表示
  • フォームフィルターの実行
  • フォームの印刷
  • フォームを閉じる
  • フォームを開く

[フォームの操作]を選択した時の[ボタンの操作]

【レポートの操作】には、以下の動作があります。

  • レポートのプレビュー
  • レポートの印刷
  • レポートの送信
  • レポートをファイルに出力
  • レポートを開く

[レポートの操作]を選択した時の[ボタンの操作]

【アプリケーション】には、[アプリケーションの終了]があります。

[アプリケーション]を選択した時の[ボタンの操作]

【その他】には、以下の動作があります。

  • オートダイヤラー
  • クエリの実行
  • テーブルの印刷
  • マクロの実行

クエリの実行は、作成済みのクエリを指定するだけなので便利です。アクションクエリも実行できます。

コマンドボタンウィザードで[クエリを実行]を選択して作成する方法は、以下の記事で解説しています。

作成したクエリをコマンドボタンに登録して実行する

Accessでクエリを作成した後、コマンドボタンをクリックしてクエリを実行するための方法です。 コマンドボタンウィザードを使用する方法と、マ ...

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[その他]を選択した時の[ボタンの操作]

参考コマンドボタンは、ウィザードを使って作成すると簡単に作成できますが、注意しなければならないことがあります。

以下の記事で解説しています。

コマンドボタンウィザードによるボタン作成後の[埋め込みマクロ]について

Accessでは、ウィザードを使用して簡単にボタンを作成することができます。 これについては、ウィザードを使ったコマンドボタンの作成で解説し ...

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フォームを開く独立マクロを作成して、コマンドボタンを作成する方法も紹介しています。

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