Wordには、[蛍光ペン]という文字列をマーキングできる機能があります。[ハイライト]とも呼ばれています。
書式設定と同じ操作で、文字列を選択した後に蛍光ペンを設定できますが、蛍光ペンのボタンをクリックすると、文字列を選択するだけで次々にマーキングすることができます。
面白いことに、同じ色のマーカーでドラッグすると、マーキングを解除できます。
広範囲を選択して一括して解除することもできます。
参考蛍光ペンは、文字列をドラッグした後に右上に表示される[ミニツールバー]にも表示されます。
蛍光ペンは、[Wordのオプション]の設定で非表示にすることができるので、印刷時のみ非表示にして印刷することができます。
蛍光ペンを使ってマーキング
蛍光ペンを使ってマーキングするには、文字列を範囲選択して[蛍光ペンの色]ボタンをクリックする方法と、先に[蛍光ペンの色]ボタンをクリックしてペンの形のマウスポインターにして、文字列を選択する方法があります。
文字列選択後にマーキング
文字列を選択して、[ホーム]タブの[フォント]グループにある[蛍光ペンの色]ボタンをクリックします。
ボタンに表示されているカラーでよければ、そのままクリックして構いません。
蛍光ペンの色を変える場合は、文字列選択して[蛍光ペンの色]ボタンの▼ボタンをクリックして色を選択します。
カラーパレットには、15色のカラーが用意されています。
下のように選択した文字列にマーキングすることができます。
参考[Ctrl]キーを使って複数の文字列を選択した後に蛍光ペンをクリックすると、一度に複数の文字列にマーキングできます。
ミニツールバーから設定
文字列を範囲選択した後、右上に表示される[ミニツールバー]の中にある[蛍光ペンの色]から設定することもできます。
クリックで蛍光ペンが設定されます。
ミニツールバーを表示したまま、もう一度 [蛍光ペンの色]のボタンをクリックすると、マウスポインターがペンの形になって、継続して設定できるようになります。
参考ミニツールバーの表示/非表示は[Wordのオプション]から設定することができます。
[ファイル]タブをクリックして、[オプション]をクリックします。
[Wordのオプション]ダイアログボックスの[基本設定]の[ユーザーインターフェイスのオプション]にある[選択時にミニツールバーを表示する]のチェックをオフにすると、表示されません。
バージョンアップによって、オプションの[基本設定]は[全般]という表記になっています。(Office2016とOffice2019)
既定はオンになっています。
文字列を選択したときに表示されるミニツールバーは非表示の設定ができますが、右クリック時のミニツールバーは非表示にできません。
ミニツールバーについては、以下の記事で解説しています。
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ミニツールバーの非表示設定(右クリック時は表示される)
ミニツールバーとは、小さいコマンドボタンが集まったもので、文字列を範囲選択したり、右クリックした時に上部に表示されます。 ミニツールバーでは ...
[蛍光ペンの色]ボタンをクリックして文字列を範囲選択
文字列は範囲選択せずに、先に[蛍光ペンの色]ボタンをクリックすると、マウスポインターはペンの形に変わります。
そして、そのペンで文字列をドラッグします。
ペンの形のまま、継続して次の文字列を選択して、マーキングしていくことができます。
紙の文書にマーキングしていくのと同じように操作することができます。
蛍光ペンを解除する場合は、[Esc]キーを押します。
あるいは、[蛍光ペンの色]ボタンをクリックします。
下の画像は、解除されている状態です。
マーキングの解除
蛍光ペンでマーキングされた文字列を解除する方法です。
同じ色の蛍光ペンでドラッグする方法と、[色なし]蛍光ペンでドラッグする方法があります。
同じ色の蛍光ペンでドラッグ
同じ色の蛍光ペンで、その範囲のみをドラッグします。
注意異なる色の蛍光ペンでドラッグすると、その色に置き換えられてしまいます。
また、マーキングの範囲を超えてドラッグすると、その範囲がマーキングされてしまいます。
[色なし]を選択してドラッグ
[蛍光ペンの色]ボタンの▼ボタンをクリックして、[色なし]を選択します。
マーキングした文字列をドラッグします。
確実に解除するには、[色なし]を選択して操作する方がお勧めです。
マーキングの一括解除
マーキングをまとめて解除するには、文書全体、またはマーキングされた文字列をすべて含んだ範囲を選択します。
そして、[色なし]をクリックします。
参考[色なし]をクリックして、マウスポインターがペンの形の時に、マーキングされた文字列を含んだ範囲を選択しても同じです。
特定の文字列に蛍光ペンを一括設定
文書内の特定の文字列にまとめて蛍光ペンを設定したい場合は、置換機能を使うと便利です。
[ホーム]タブの右端にある[置換]ボタンをクリックします。
置換のショートカットキーは、[Ctrl]+[H]ですね。
[検索と置換]ダイアログボックスの[置換]タブが表示されます。
[検索する文字列]のテキストボックス内に、蛍光ペンを設定したい文字列を入力します。
ここでは、[Word]と入力します。
[オプション]ボタンをクリックして、展開します。
[置換後の文字列]のテキストボックス内でクリックします。
そして、[書式]ボタンをクリックして、一覧から[蛍光ペン]をクリックします。
[検索と置換]ダイアログボックスの[置換後の文字列]の[書式]に[蛍光ペン]と表示されていることを確認します。
[すべて置換]ボタンをクリックします。
完了メッセージウィンドウが表示されますので、[OK]ボタンをクリックします。
置換後の文書です。
[Word]の文字列のみに蛍光ペンが設定されています。
参考範囲選択して、上記操作をすると、以下のメッセージウィンドウが表示されます。必要な操作を選択してください。
検索文字列をすべて選択してマーキング
[検索]タブの[検索する場所]から[メイン文書]を選択すると、検索文字列がすべて選択されます。
その状態のまま、蛍光ペンを設定する方法もあります。
範囲選択して、実行することもできます。
先に範囲選択して、[検索する場所]をクリックすると、[現在の選択]のメニューが表示されます。
蛍光ペンの色を一括で変更したい場合
蛍光ペンを設定した後に、蛍光ペンの色を変更する場合も置換機能を使うと便利です。
再度、[ホーム]タブの[置換]ボタンをクリックすると、下のようになっていると思います。
[書式]ボタンをクリックして、一覧から[蛍光ペン]をクリックします。
[検索する文字列]の[書式]が[蛍光ペン]になっていることを確認します。
[ホーム]タブの[フォント]グループにある[蛍光ペンの色]ボタンの▼ボタンをクリックして、カラーパレットを表示します。
色を選択します。
そして、[すべて置換]ボタンをクリックします。
下のように蛍光ペンの色を変更することができます。
また、文書を閉じた後であれば、[検索と置換]ダイアログボックスは下のようになっていると思います。
この場合は、[検索する文字列]に文字列を入力する必要はありません。
[検索する文字列]と[置換後の文字列]の[書式]が[蛍光ペン]になっていればOKです。
この状態で、蛍光ペンの色を選択して、[すべて置換]ボタンをクリックします。
すべての蛍光ペンの色が変更されます。
一部の蛍光ペンの色を変更したい場合
他の文字列([Word]の文字列以外)にも蛍光ペンを設定していて、[Word]の文字列の蛍光ペンの色のみ変更したい場合は、[検索する文字列]のテキストボックスに文字列を入力して置換します。
下のように[Word]の文字列の蛍光ペンのみ置換することができます。
蛍光ペンの箇所を隠して印刷
蛍光ペンで設定したのはいいけど、印刷には表示したくないという場合もあると思います。
[Wordのオプション]の設定で非表示にすることができます。
[ファイル]タブをクリックして、[オプション]をクリックして、[Wordのオプション]ダイアログボックスを表示します。
[表示]カテゴリーにある[蛍光ペンを表示する]のチェックボックスをオフにして、[OK]ボタンをクリックします。
印刷するときや、一時的に非表示にしたいときに便利だと思います。
再度、チェックボックスをオンにすると、蛍光ペンの設定が表示されます。
関連以下の記事では、蛍光ペンと他の書式設定についての違いについて解説しています。
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