同じような2つの表があり、2つの表から重複する値をチェックしたい場合の方法です。
条件付き書式から簡単にチェックすることができます。
また、1つの列の値だけでなく複数列でともに同じ値のデータをチェックしたい場合もあると思います。
その場合は、COUNTIFS関数を使用します。
この記事の目次
2つの表で重複する値をチェックする
以下のような2つの表があります。
名前の列だけをチェックして、2回目の参加者の中に1回目の参加者がいないかを確認します。
条件付き書式の[重複する値]でチェック
まず、2つの表の名前のセル範囲を選択します。
セル[B4]からセル[B9]までを範囲選択して、
[Ctrl]キーを押したまま、セル[F4]からセル[F14]までを範囲選択します。
2つの表の名前のデータを選択したまま、[ホーム]タブの[スタイル]グループにある[条件付き書式]から[セルの強調表示ルール]-[重複する値]をクリックします。
[重複する値]ダイアログボックスが表示されます。
[重複]が選択されていることを確認して、[OK]ボタンをクリックします。
[書式]は、プルダウンから選択することができますが、ここでは既定のままにします。
結果、以下のようになります。
ただ、第2回講習会では参加者の中に同姓同名者がいます。
1回目に参加したのは、どちらなのかは名前も住所も一致するデータをチェックする必要があります。
COUNTIF関数で重複値をチェック
条件付き書式は使用せずに、COUTTIF関数を使用してチェックすることもできます。
COUNTIF関数は、指定した範囲の中から、検索条件に一致するデータの個数を返す関数です。
COUNTIF 関数 - Microsoft サポート(Microsoft)
まず、重複をチェックするための列を追加します。
セル[H4]を選択して、以下の数式を入力します。
COUNTIF関数の範囲にセル[B4]からセル[B9]を指定して、[検索条件]にセル[F4]を指定します。
=COUNTIF($B$4:$B$9,F4)
関数の引数ダイアログボックスを表示すると、以下のようになります。
セル[H4]の数式をオートフィルで下へドラッグしてコピーします。
フィルハンドルをダブルクリックしてもOKです。
COUNTIF関数は、検索条件に一致するセルの個数が返されるので、[1]が返された場合は重複セルということです。
条件付き書式で指定範囲に塗りつぶしを設定
右の表に条件付き書式で、選択範囲に塗りつぶしを設定します。
条件付き書式を設定する場合は、以下の3つの要件が必要になります。
- 書式を設定する範囲
- どういう条件の時に設定するのか
- 条件が合致した場合の書式
条件付き書式を設定したい範囲を選択します。ここでは、セル[E4]からセル[G14]を選択します。
そして、[ホーム]タブの[スタイル]グループにある[条件付き書式]から[新しいルール]をクリックします。
[新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されますので、[数式を使用して、書式設定するセルを決定]を選択します。
[次の数式を満たす場合に値を書式設定]のテキストボックスに、以下の数式を入力します。
どの列から見ても、H列の値を参照するようにセル番地のHを固定します。Hの前に[$]をつけ忘れないように気をつけてください。
=$H4=1
数式が入力できたら、[書式]をクリックします。
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されますので、[塗りつぶし]タブから任意の色を選択して[OK]ボタンをクリックします。
[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻りますので、[OK]ボタンをクリックして閉じます。
選択を解除すると、以下のようになります。
H列で右クリックしてショートカットメニューから[非表示]をクリックし、H列は非表示にしてもかまいません。
以下のようになります。
COUNTIF関数で列を追加せずに条件付き書式のみで設定するには
[重複]列を追加しないでも条件付き書式のみで設定することもできます。
その場合、条件付き書式の数式は以下のようにします。
=COUNTIF($B$4:$B$9,$F4)
参考絶対参照と複合参照については、以下の記事で解説しています。
-
相対参照と絶対参照と複合参照は[ F4 ]キーで切り替え
セルの参照方法は、相対参照、絶対参照、複合参照があります。 絶対参照と複合参照では、[$]を挿入する必要があります。 このとき、直接入力して ...
2つのデータの2列を比較してともに重複する値を見つけるにはCOUNTIFS関数
名前と住所がともに一致するデータをチェックします。
2つのデータの2列を比較してともに重複する値を見つけるには、COUNTIFS関数を使用します。
COUNTIFS関数は、複数の範囲ごとに条件を設定して、すべての条件を満たすデータの個数を返します。
COUNTIFS 関数 - Microsoft サポート(Microsoft)
まず、重複をチェックするための[重複]列を追加します。
セル[H4]を追加して、以下の数式を入力します。
=COUNTIFS($B$4:$B$9,F4,$C$4:$C$9,G4)
関数の引数ダイアログボックスを表示すると、以下のようになります。
セル[H4]の数式をオートフィルで下へドラッグしてコピーします。
フィルハンドルをダブルクリックしてもOKです。
COUNTIFS関数は、検索条件に一致するセルの個数が返されるので、[1]が返された場合は重複セルということです。
今度は、[名前]と[住所]が一致するデータをチェックしたので、[1]と表示された重複値が2個になっています。
条件付き書式で対象セルに塗りつぶしを設定
右の表に条件付き書式で、選択範囲に塗りつぶしを設定します。
条件付き書式を設定する場合は、以下の3つの要件が必要になります。
- 書式を設定する範囲
- どういう条件の時に設定するのか
- 条件が合致した場合の書式
条件付き書式を設定したい範囲を選択します。ここでは、セル[E4]からセル[G14]を選択します。
そして、[ホーム]タブの[スタイル]グループにある[条件付き書式]から[新しいルール]をクリックします。
[新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されますので、[数式を使用して、書式設定するセルを決定]を選択します。
[次の数式を満たす場合に値を書式設定]のテキストボックスに、以下の数式を入力します。
数式が入力できたら、[書式]をクリックします。
どの列から見ても、H列の値を参照するようにセル番地のHを固定します。Hの前に[$]をつけ忘れないように気をつけてください。
=$H4=1
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されますので、[塗りつぶし]タブから任意の色を選択して[OK]ボタンをクリックします。
[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻りますので、[OK]ボタンをクリックして閉じます。
選択を解除すると、以下のようになります。
H列は非表示にしてもかまいません。
参考条件付き書式の数式を[=$H4=0]にすると、重複していない値に塗りつぶしが設定されます。
COUNTIFS関数で列を追加せずに条件付き書式のみで設定するには
[重複]列を追加しないでも条件付き書式のみで設定することもできます。
その場合、条件付き書式の数式は以下のようにします。
=COUNTIFS($B$4:$B$9,$F4,$C$4:$C$9,$G4)
参考絶対参照と複合参照については、以下の記事で解説しています。[$]の入力は、[F4]キーを使うと便利です。
-
相対参照と絶対参照と複合参照は[ F4 ]キーで切り替え
セルの参照方法は、相対参照、絶対参照、複合参照があります。 絶対参照と複合参照では、[$]を挿入する必要があります。 このとき、直接入力して ...
重複をチェックする方法については、以下の記事でも解説しています。1つのリストでチェックする方法です。
また、選択したセルの色でデータを抽出する方法も解説しています。
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