挿入した画像にテキストボックスで文字を重ねてグループ化する方法

写真やイラストを挿入したあとに、その上へ文字を重ねたいと思うことはよくあります。

図形なら直接文字を入力できますが、画像の場合はテキストボックスを使う必要があります。

ただし、WordやExcelでは既定のテキストボックスに白い背景や枠線が付いているため、そのままでは見た目がいまいちです。

そこで背景や枠線を消して文字を重ね、さらに画像とテキストボックスをグループ化しておくと、位置がずれず後の編集も効率的に行うことができます。

画像の挿入

パソコンに保存している写真を挿入する方法です。

ここでは、主にWordで解説します。

画像は、カーソルの位置に挿入されますので、まずカーソルの位置を確認します。

［挿入］タブの［図］グループにある［画像］をクリックして［このデバイス］を選択します。

［図の挿入］ダイアログボックスが表示されますので、目的の画像が保存されているフォルダーを表示して、画像を選択して［挿入］をクリックします。

写真などは、サイズが大きいのでページ幅に挿入されることが多いと思います。

参考画像を挿入したときに、［代替テキスト］が表示されることがありますが、一度、画像以外の箇所でクリックすると非表示になります。

Excel 2024とMicrosoft 365のExcelで従来のようにシートに画像を挿入する場合は、［セルの上に配置］を選択します。

間違えて［セルに配置］を選択して挿入しても、［セルの上に配置］に切り替えることができます。以下の記事で解説しています。

画像のサイズ変更

もし、挿入した画像が大きすぎる場合は、画像周りに表示されているサイズ変更ハンドルで調整します。

参考画像の周りに表示されるハンドルについては、以下の記事を参考にしてください。

また、画像をトリミングする方法は、以下の記事で解説しています。

テキストボックスを挿入して文字を入力

画像に文字を重ねたい場合は、テキストボックスを使用します。

［挿入］タブの［図］グループにある［図形］から［テキストボックス］をクリックします。

そして、画像の上でドラッグして、テキストボックスを挿入します。

文字を入力します。

テキストボックスは、枠線上にマウスポインターを合わせて、ドラッグで自由に移動させることができます。

テキストボックスを塗りつぶしなし・枠線なしに設定する方法

Wordでテキストボックスを挿入すると、既定では白背景で枠線が付いています。

テキストボックスの背景（塗りつぶし）を透明にすると、下の画像が見えるようになります。

［塗りつぶしなし］に設定するには、テキストボックスを選択して［図形の書式］タブの［図形のスタイル］グループにある［図形の塗りつぶし］から［塗りつぶしなし］を選択します。

背景が透明になり、下の画像が見えるようになります。

［枠線なし］の設定にするには、テキストボックスを選択して［図形の書式］タブの［図形のスタイル］グループにある［図形の枠線］から［枠線なし］を選択します。

テキストボックスの文字のサイズと色の変更

背景が透明にすると、テキストボックスに挿入した文字の色が見づらくなってしまうことがあります。

文字の色とサイズを変更します。

テキストボックスの枠線上を選択します。テキストボックス内にカーソルがある状態では変更できませんので気をつけてください。

［ホーム］タブの［フォント］グループにある［フォントの色］と［フォントサイズ］で変更します。

以下のようになります。

参考テキストボックス内の文字の色やサイズが変更できないときは、テキストボックスが選択されていません。テキストボックスの枠線上をクリックして、再度設定してみてください。

テキストボックス内にカーソルがある状態では、編集はできません。以下の記事で詳しく解説しています。

ExcelとPowerPointで画像にテキストボックスを重ねる場合

Excelは、テキストボックスをクリックで挿入すると、［塗りつぶしなし］と［枠線なし］の書式で挿入できます。

ドラッグで挿入すると、塗りつぶしは白で枠線ありの書式で挿入されます。

ですから、Excelで画像にテキストボックスを重ねる場合は、クリックで挿入するほうが効率的です。

PowerPointでは、テキストボックスの既定は、［塗りつぶしなし］と［枠線なし］の書式で挿入できます。

ドラッグで挿入してもクリックで挿入しても同じです。

参考テキストボックスの作成方法による初期設定の違いは、以下の記事にまとめています。

画像の変更

挿入した画像を変更する場合は、［図の変更］機能を使うと便利です。位置やスタイルは、そのままで変更できます。

ExcelやPowerPointにもあります。

画像を選択して［図の形式］タブの［調整］グループにある［図の変更］をクリックします。

ショートカットメニューから操作しても同じです。

画像のみを簡単に変更できます。

参考［図の変更］については、以下の記事で詳しく解説しています。

画像とテキストボックスをグループ化する

画像とテキストボックスを重ねた場合は、グループ化しておくと、移動時にズレることがなくなるので便利です。

Wordで画像が［行内］になっている場合は、グループ化はできません。

レイアウトオプションで［行内］以外を選択すると、グループ化ができます。

［行内］というのは、文字列と同じ扱いになり、右、中央、左への移動はできますが、ドラッグで自由に移動させることはできません。

画像を選択したときに右上に表示されるレイアウトオプションで、［前面］や［四角形］を選択します。

ここでは、［四角形］を選択します。

しかし、せっかく挿入したテキストボックスが消えてしまいました。［背景］以外は消えてしまいます。

画像で右クリックしてショートカットメニューから［最背面へ移動］を選択すると、テキストボックスが現れます。

画像とテキストボックスを選択

画像とテキストボックスを［Ctrl］キーを使って選択します。

または、［選択］作業ウィンドウを表示して選択します。

［図の形式］タブの［配置］グループにある［オブジェクトの選択と表示］をクリックします。

［選択］作業ウィンドウが表示されますので、［Ctrl］キーを使って画像とテキストボックスを選択します。

参考［オブジェクトの選択と表示］は、［図形の書式］タブにもあります。

［画像］選択時は、［図の形式］タブが表示され、［テキストボックス］選択時は、［図形の書式］タブが表示されます。

グループ化

画像とテキストボックスを選択している状態で右クリックします。

ショートカットメニューから［グループ化］から［グループ化］を選択します。

［グループ化］のコマンドは、［図の形式］タブと［図形の書式］タブの［配置］グループにもあります。

グループ化すると、以下のようになります。

一緒に移動させることができますし、コピーもこのままできます。

グループ化後の個別編集

グループ化しても、個別のオブジェクトの編集はできます。

例えば、テキストボックスの文字を編集する場合は、［テキストボックス］を選択して、そのまま修正します。

縦書きにしたり、位置を変更することもできます。

グループ化の解除

グループ化の解除方法です。

右クリックしてショートカットメニューから［グループ化］-［グループ解除］をクリックします。

［図形の書式］タブと［図の形式］タブの［配置］グループにある［グループ化］-［グループ解除］からもできます。

参考Wordの文字列の折り返しについての詳細は、以下の記事を参照してください。

Wordの既定では、画像は［行内］で挿入されるようになっていますが、挿入時の既定の形式はオプションから変更できます。

画像挿入時の既定の形式を変更

Wordで画像のグループ化ができない場合の修正方法などについては、以下の記事でも解説しています。

また、PowerPointでは、プレースホルダーはグループ化ができません。