Wordには、[選択範囲の拡張]モードというのがあります。
[F8]キーを押すだけで、単語や文章、段落、文章全体と拡張して範囲を選択できます。
[選択範囲の拡張]モードを使用しなくても選択する方法はありますが、キーボードから操作したい場合は便利です。
また、[選択範囲の拡張]モード時の動作を知っておくと、意図せずにモードが切り替わっても慌てずに済みます。
[選択範囲の拡張]モードは、Outlookでも使用できます。
この記事の目次
[選択範囲の拡張]モードに切り替えるには
文字列など選択していない状態で、キーボードから[F8]キーを押します。
参考日本語入力がオンで、文字列を選択した状態で[F8]キーを押すと、半角カタカナに変換されます。
文字列を選択している場合は、ファンクションキーの機能が効きますので、[選択範囲の拡張]モードに切り替えるときには、カーソルはどこにあってもいいですが、文字列を選択しないように気をつけてください。
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ファンクションキー[F6、F7、F8、F9、F10]を使った変換
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日本語入力は、オンでもオフでも[選択範囲の拡張]モードになります。
[選択範囲の拡張]モードの確認
Word2003までは、[拡張]モードになるとステータスバーの[拡張]の文字が有効になっていましたが、Word2007以降は既定のままでは選択モードの確認ができません。
しかし、選択モードを確認できるように設定することはできます。
ステータスバーを右クリックします。
[ステータスバーのユーザー設定]が表示されますので、[選択モード]をクリックしてチェックをつけます。
キーボードから[F8]キーを押すと、ステータスバーに[選択範囲の拡張]と表示されます。
ステータスバーの[選択範囲の拡張]にマウスを合わせると、ポップヒントには以下のように表示されます。
現在の選択範囲に新しい範囲を追加して、選択範囲を広げます。
参考[選択範囲の拡張]モードは、Outlookでも有効になりますが、Outlookの場合はステータスバーに表示することはできません。
[F8]キーを押して選択範囲を拡張
[F8]キーを続けて押すことで、選択範囲を拡張できます。
以下の文章は、Wordのサンプル文を利用しています。
ビデオのデの後ろにカーソルを置いています。
単語の選択
[F8]キーを1回押すと[選択範囲の拡張]モードになり、再度、[F8]キーを押すと、カーソルがある単語が選択されます。
[F8]キーを2回続けて押すと、単語の選択ができるということです。
この場合、日本語入力モードは、オンでもオフでも選択できます。
文章・段落・文章全体と選択範囲を拡張
[F8]キーを使って、[単語→文章→段落→文章全体]と範囲を拡大していくには、日本語入力をオフにします。
セクションの設定をしている場合は、[単語→文章→段落→セクション→文章全体]となります。
[半角/全角]キーを押して、[半角英数]モードにします。
単語が選択されている状態で、さらに[F8]キーを1回押します。文章(。)までが選択されます。
さらに[F8]キーを1回押します。段落(段落記号)までが選択されます。
さらに[F8]キーを押すと、文章全体が選択されます。
[Shift] キーと[F8]キーで逆選択
[Shift]キーと[F8]キーを押すと、[文章全体→段落→文章→単語]の順に選択されます。
文章全体を選択した後に、試してみてください。
選択を間違えたと思ったら、[Shift]キーを使って選択範囲を縮小できます。
クリックの位置まで範囲選択
[選択範囲の拡張]モードの時は、[Shift]キーを使わずにクリックするだけで、範囲が拡大/縮小されます。
なぜかクリックするだけで選択範囲が拡大されたり、縮小されるという場合は、[選択範囲の拡張]モードになっていると思います。
文章や段落などに関係なく、クリックした位置までが選択されます。
参考[ジャンプ]機能と[選択範囲の拡張]モードを組み合わせて、連続した複数ページを選択することもできます。
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[選択範囲の拡張]モードの解除
[選択範囲の拡張]モードを解除するには、[Esc]キーを押します。
Outlookも同じです。
[Esc]キーを押さなくても、コピーや切り取り、削除などの次の操作を始めると[選択範囲の拡張]モードは自動で解除されます。
参考[F8]キーを押しても解除されませんので気をつけてください。
Excelにも拡張モードがあり、[F8]キーを押すと[選択範囲の拡張]モードになりクリックするだけで範囲を拡張できます。
Excelの場合は、[Esc]キーでも[F8]キーでも解除できます。
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離れた複数のセルや行、列を選択する時によく使うのが[Ctrl]キーですが、実は[Ctrl]キーを使用せずに選択する方法があります。 ショート ...
[選択範囲の拡張]モードを使用しない選択方法
[選択範囲の拡張]モードを使用しないでも、単語や段落などの単位で選択する方法もあります。
単語の選択
文字列をダブルクリックします。
文(。まで)
[Ctrl]キーを押しながらクリックします。
段落(段落記号まで)
2つの方法があります。
1.段落の左余白にマウスポインターを移動して、ダブルクリックします。
2.段落内で3回クリックします。
文章全体
4つの方法があります。
1.キーボードから[Ctrl]+[A]を押します。
2.[ホーム]タブの[編集]グループにある[選択]から[すべて選択]をクリックします。
3.文書の左余白にマウスポインターを置いて、3回クリックします。
4.[Ctrl]キーを押しながら左余白でクリックします。
1度左余白でクリックした後は[Ctrl]キーを押しても選択できません。
本文中にカーソルがある時に、左余白にカーソルを移動して[Ctrl]キーを押してクリックすると選択できます。
参考以下の記事でも解説しています。左余白で1回クリックなどの選択方法も解説しています。
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効率的な文字列の範囲選択(Ctrlキー・Shiftキー・左余白でクリック)
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