Wordで文字の背後にある画像や図形が選択できない場合の対処方法

Wordで作業していると、文字の背後に配置した画像や図形がクリックしても選択できず、困ることがあります。

特に背面に設定したオブジェクトや、ヘッダーやフッターに挿入した画像は、通常の操作では思うように扱えず戸惑う人も多いでしょう。

この記事では［オブジェクトの選択］コマンドや［選択］作業ウィンドウを使って、背後にある画像や図形を確実に選択する方法を紹介します。

さらに、複数のオブジェクトをまとめて選択できる便利な方法も解説します。

文字の背後にある画像や図形が選択できない

［文字列の折り返し］で［背景］を選択すると、文書の背面に画像を設定できます。

しかし、この後、画像を選択しようとしても、クリックで選択できないということがあります。

この場合の選択方法を紹介します。

参考［文字列の折り返し］については、以下の記事で解説しています。

もし、段落の隙間があれば、そこでクリックすると、選択できることもあります。

［オブジェクトの選択］コマンドを使って選択

［ホーム］タブの［編集］グループにある［選択］から［オブジェクトの選択］をクリックします。

ウィンドウ幅が狭い場合の［編集］グループは以下のように表示されていますので、クリックして［選択］-［オブジェクトの選択］をクリックします。

文書の画像をクリックします。簡単に選択できると思います。

参考［オブジェクトの選択］は、古くから搭載されている機能です。

複数のオブジェクトが重なっている場合は［Tab］キーで

テキストの背後に複数の画像や図形が重なっている場合は、［Tab］キーを使用すると、次々にオブジェクトを選択できます。

この操作は、テキストの背後にあるオブジェクトに限らず、選択されます。

解除方法

画像を選択して編集が終わったら、［オブジェクトの選択］を解除することを忘れないようにしてください。

そうしないと、本文中にカーソルを表示できません。

解除は、キーボードから［Esc］キーを押すか、

再度［オブジェクトの選択］をクリックします。

以下の画像は、［オブジェクトの選択］が有効になっている状態です。クリックすると解除できます。

参考ExcelやPowerPointにも［オブジェクトの選択］があります。Excelでセルが選択できない場合は、［オブジェクトの選択］が有効になっている可能性があります。

［選択］作業ウィンドウを表示して選択

［選択］作業ウィンドウを表示して選択する方法もあります。

［ホーム］タブの［編集］グループにある［選択］から［オブジェクトの選択と表示］をクリックします。

ウィンドウの右側に［選択］作業ウィンドウが表示されます。

［選択］作業ウィンドウのアイテムをクリックすると選択できます。

参考複数のオブジェクトを選択したり、順序を入れ替えたりするときに非常に便利です。操作に不要なオブジェクトは一時的に非表示にできます。

［選択］作業ウィンドウでの操作については、以下の記事を参照してください。詳しく解説しています。

また、［オブジェクトの選択と表示］が無効になっている場合は、拡張子を確認してください。以下の記事で解説しています。

［選択］作業ウィンドウにアイテムが薄く表示されている場合は、［ヘッダーやフッター領域にある画像を選択する方法］を参照してください。

複数のオブジェクトをまとめて選択する方法

文書内にたくさんのオブジェクトがある場合に、まとめて選択する方法を紹介します。

［Ctrl］や［Shift］キーで選択

1つのオブジェクトを選択した後、［Ctrl］キーや［Shift］キーを使って選択していきます。

参考文字列の折り返しが［行内］の場合は、［Ctrl］キーや［Shift］キーを使っての複数選択はできません。

オブジェクトのグループ化もできません。

［オブジェクトの選択］でドラッグして選択する

［オブジェクトの選択］が有効になっているときは、複数のオブジェクトを囲むようにドラッグすると、まとめて選択できます。

ExcelやPowerPointでも同じ操作ができます。

この場合も文字列の折り返しが［行内］の場合は選択できません。

参考Word 2010では、描画キャンバス内でのみ使用できていましたが、Word 2013で解消されています。

Word 2013までは、［高さ/幅0mm］の直線図形は、ドラッグでは選択できませんでしたが、Word 2016以降のバージョンでは選択できるようになっています。

高さ/幅が0mmの直線の選択

［オブジェクトの選択］を頻繁に利用したいのであれば、クイックアクセスツールバーに追加しておくのがお勧めです。

Excelですべてのオブジェクトを一括選択するには、［選択］オプションから［オブジェクト］をクリックすると効率的です。

すべてのオブジェクトの選択

ヘッダーやフッター領域にある画像を選択する方法

［選択］作業ウィンドウを表示したときに、アイテムが薄く表示されている場合は、ヘッダーやフッターに挿入された画像です。

［ オブジェクトの選択］でもヘッダーやフッターに挿入された画像を選択できますが、固まることがあるため推奨しません。

本文上の余白部分でダブルクリックして、ヘッダー/フッター領域を表示してみてください。

または、上部余白で右クリックして、［ヘッダーの編集］をクリックします。

［ヘッダーとフッター］表示になり、画像が選択できるようになります。［選択］作業ウィンドウのアイテムも有効になります。

リボンは、［ヘッダーとフッター］タブが表示されます。

ヘッダーとフッターを閉じる

画像の編集が終わって、［ヘッダーとフッター］表示を閉じるには、［ヘッダーとフッター］タブの［ヘッダーとフッターを閉じる］をクリックします。

または、本文内をダブルクリックします。

参考ヘッダーとフッターについては、以下の記事で解説しています。