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ピボットテーブルのフィルターに削除したデータが表示される時の解決法

投稿日:2022年4月27日 更新日:

Excelのピボットテーブルの元データを変更(または削除)してピボットテーブルを更新すると、テーブルの内容には問題ないのですが、フィルターリストには削除したデータが表示されます。

この現象は、ちょっと気持ち悪いですね。また、フィルターリストが多いと選択ミスにも繋がりかねません。

[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックスの設定で簡単に解決できます。

[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックス

ピボットテーブルの作成

ここでは、以下のようなサンプルデータをもとにピボットテーブルを作成します。

ピボットテーブルの元データ

[挿入]タブの[テーブル]グループにある[ピボットテーブル]をクリックします。

ピボットテーブル

複雑なデータをピボットテーブルに簡単に配置し、集計します。

参考:値をダブルクリックすると、どの値が合計に含まれるかを確認することができます。

[挿入]タブの[テーブル]グループにある[ピボットテーブル]

[テーブルまたは範囲からのピボットテーブル]ダイアログボックスが表示されます。

データ範囲は自動で取得されます。

ピボットテーブルを配置する場所は、既定のまま[新規ワークシート]を選択して[OK]ボタンをクリックします。

[テーブルまたは範囲からのピボットテーブル]ダイアログボックス

新規シートに以下のような空のピボットテーブルが作成されます。

右側の[ピボットテーブルのフィールド]作業ウィンドウのフィールドセクションからフィールドリストをエリアセクションにドラッグして配置します。

フィールドリスト設定前の空のピボットテーブル

ここでは、簡単に営業所ごとの売り上げを集計します。

フィールドリストの[営業所]を[行エリア]に、[売上額]を[値エリア]にドラッグします。

フィールドリストをエリアセクションへドラッグ

ピボットテーブルのフィルター

作成したピボットテーブルの[行ラベル]のフィルターボタン▼をクリックして、データを絞り込むことができます。

ピボットテーブルの[行ラベル]のフィルターボタン

たとえば、[第一営業部]と[第二営業部]のチェックボックスをオンにして[OK]ボタンをクリックすると、

フィールドリストで設定

チェックした項目のデータのみが表示されます。

フィールドリストで絞り込んだ結果

参考ピボットテーブルでフィルターボタンをクリックしてデータを絞ると、[ピボットテーブルのフィールド]にもフィルターのマークが表示されます。

クリックすると同じフィルターの一覧が表示されます。

[ピボットテーブルのフィールド]のフィルターマーク

元データの変更とピボットテーブルの更新

営業所名が[第一営業部]が[東京第一営業部]、[第二営業部]が[東京第二営業部]と変更されたとします。

元データを修正します。以下は、修正後のデータです。

ピボットテーブルの元データを修正

ピボットテーブルの更新

ピボットテーブルのデータを更新します。

ピボットテーブル内のセルで右クリックして、ショートカットメユーから[更新]をクリックします。

ショートカットメユーの[更新]

ピボットテーブルのデータ更新されます。

ピボットテーブルのデータ更新

参考ピボットテーブルの更新は、[ピボットテーブルの分析]タブの[データ]グループの[更新]をクリックしても実行できます。

更新

アクティブなセルに接続されているソースから、最新のデータを取得します。

[ピボットテーブルの分析]タブの[データ]グループの[更新]

ポップヒントにもありますが、ショートカットキーは[Alt]+[F5]です。

キーボード[Alt]+[F5]

ピボットテーブル更新後のフィルターリスト

ピボットテーブルは更新されたのですが、フィルターボタンをクリックすると、フィルターリストには、以下のように変更前のデータが表示されています。

行ラベルのフィルターリスト

当たり前ですが、フィルターリストで変更前の項目を選択しても、

フィルターリストから削除されたデータを選択

データは抽出されません。

データの抽出がないピボットテーブル

ただ、削除したデータや変更したデータが多い場合、フィルターリストの数も多くなり選択ミスに繋がりかねません。

この変更前のデータを非表示にする方法です。

削除したデータがフィールドリストに表示されている状態

ピボットテーブルのオプションで設定

[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックスで設定します。

[ピボットテーブル分析]タブの[ピボットテーブル]をクリックして[オプション]をクリックします。

[ピボットテーブル分析]タブの[ピボットテーブル]をクリックして[オプション]

または、ピボットテーブル内で右クリックして、ショートカットメニューから[ピボットテーブルオプション]をクリックします。

ショートカットメニューの[ピボットテーブルオプション]

[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックスが表示されます。

[データ]タブの[データソースから削除されたアイテムの保持]にある[1フィールドに保持するアイテム数]を[なし]にして、[OK]ボタンをクリックします。

既定は、[自動]になっています。

[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックス

そして、ピボットテーブルを更新します。

必ず実行します。更新しないと反映されませんので、気をつけてください。

ここではピボットテーブル内で右クリックして、ショートカットメニューから[更新]をクリックします。

ショートカットメニューの[更新]

行ラベルのフィルターボタンをクリックしてみると、変更前のデータは消えています。

行ラベルのフィルター一覧(削除したデータがない)

参考[ピボットテーブルオプション]ダイアログボックスの設定を[自動]にしても、戻すことはできません。

ピボットテーブルの行列の順番は、ドラッグでも変更できますが、表示順は常に一定にしたいのであれば、順番を[ユーザー設定リスト]に登録しておくと便利です。

以下の記事で解説しています。

ピボットテーブルの行列を[ユーザー設定リスト]の順番で並べ替え

Excelのピボットテーブルで、行や列を並べ替えするときに知っておくと便利な機能があります。 行ラベルや列ラベルは、昇順、降順以外に、ユーザ ...

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スライサーの表示設定

ピボットテーブルでは、フィルターの代わりにスライサーを使用することもあると思います。

スライサーのアイテムをクリックするだけで抽出データの切り替えができ、視覚的にデータの抽出状況を把握できて便利です。

スライサーは、Excel2010以降の機能です。

スライサー(ピボットテーブルとピボットグラフの絞り込み)の接続

スライサーとは、ピボットテーブルとピボットグラフの絞り込み機能です。 スライサーでは複数のピボットテーブル、ピボットグラフでフィルター条件を ...

続きを見る

スライサーも元データを削除、または変更しても、既定のままではスライサーに表示されます。

以下は、ピボットテーブルの元データを更新した後、ピボットテーブルのオプションの設定をする前の状態です。

[ピボットテーブル分析]タブの[フィルター]グループにある[スライサーの挿入]をクリックします。

スライサーの挿入

スライサーを使って、データのフィルター処理を視覚的に実行します。

スライサーを使うと、テーブルやピボットテーブル、ピボットグラフ、キューブ関数のフィルター処理が速くなり、簡単になります。

[ピボットテーブル分析]タブの[フィルター]グループにある[スライサーの挿入]

[スライサーの挿入]ダイアログボックスが表示されます。

[営業所]のチェックボックスをオンにして[OK]ボタンをクリックします。

[スライサーの挿入]ダイアログボックス

スライサーには、変更前のデータが表示されています。

削除したデータが表示されているスライサー

スライサーの表示設定から、削除されたデータを表示しないという設定もできますが、ピボットテーブルのオプションの設定を変更して更新すれば、スライサーのアイテムには削除したデータは表示されません。

以下は、[ピボットテーブルオプション]で[1フィールドに保持するアイテム数]を[なし]に設定後、ピボットテーブルを更新したときのスライサーです。

削除したデータが表示されていないスライサー

スライサーの表示設定

スライサーを選択して、[スライサー]タブの[スライサー]グループにある[スライサーの表示設定]をクリックして、[スライサーの設定]ダイアログボックスを開いてみます。

[データソースから削除されたアイテムを表示する]はオンになっていますが、[ピボットテーブルのオプション]で設定するとスライサーには表示されなくなります。

[スライサーの設定]ダイアログボックス

反対にデータ更新後、[スライサーの設定]ダイアログボックスで[データソースから削除されたアイテムを表示する]のチェックボックスををオフにすると、スライサーには削除されたアイテムは表示されなくなりますが、ピボットテーブルのフィルターリストには、削除されたデータは表示されたままです。

ピボットテーブルのフィルターリストから削除されたデータを非表示にするには、ピボットテーブルのオプションで設定する必要があるということですね。

参考スライサーの表示設定については、以下の記事で詳細に解説しています。

スライサーの表示設定(データのないアイテムを非表示にする)

Excelのテーブルやピボットテーブルでは、スライサーという機能を使って、データを絞り込んで表示できます。 スライサーのアイテムをクリックす ...

続きを見る

スライサーは、Excel2013以降であれば、テーブルでも使用できます。

以下の記事では、スライサーのカスタマイズ(列数・配色・大きさ・配置)についても解説しています。ピボットテーブルでも同様の設定ができます。

テーブルでもスライサーの挿入ができる(フィルター処理を視覚的に)

Excel2013では、テーブルでも[スライサー]が使用できるようになりました。 以下のようなスライサーを使った絞り込みを行うことができます ...

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ピボットテーブルの元データは、テーブルにすると範囲が拡張/縮小された時に便利です。

ピボットテーブルの元データをテーブルにするとデータソースの更新が便利

ピボットテーブルを作成した後、ピボットテーブルの元データの範囲が変わると、その度に[オプション]タブの[データソースの変更]をクリックしてダ ...

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