Excelで作成した積み上げ縦棒グラフに、合計値を表示する方法を紹介します。
ここでは、テキストボックスを使って合計値を表示します。
グラフの作成はExcel 2013で行っていますが、テキストボックスを使用する方法は他のバージョンでも同じです。
グラフを選択した状態でテキストボックスを挿入すると、そのテキストボックスはグラフの一部として配置され、グラフと一緒に移動やコピーができます。
一方、グラフを選択しないでテキストボックスを挿入した場合は、グラフとは別のオブジェクトとして扱われ、単に重なって表示されるだけになります。
この記事では、この2つの違いについて解説します。

なお、合計を系列として追加し、棒を透明にして表示する方法もあります。簡単なのでお試しください。テキストボックスを挿入するより効率的かもしれません。
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積み上げ縦棒グラフに合計値を表示(合計を含めてグラフ化し系列を透明に)
Excelで積み上げ縦棒グラフを作成して、合計値をグラフに表示したい場合の方法です。 ここでは、合計値も含めてグラフ化して、その合計の系列を ...

グラフの作成
グラフにしたい範囲を選択して[挿入]タブの[グラフ]グループにある[おすすめグラフ]をクリックします。
![[挿入]タブの[グラフ]グループにある[おすすめグラフ]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_2.png)
[グラフの挿入]ダイアログボックスの[おすすめグラフ]タブにある[積み上げ縦棒]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
![[グラフの挿入]ダイアログボックスの[おすすめグラフ]タブにある[積み上げ縦棒]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_3.png)
スタイルの設定
グラフにラベルを表示したいので、[グラフツール]の[デザイン]タブにある[スタイル4]を選択します。
ここでは、グラフタイトルは削除します。
![[グラフツール]の[デザイン]タブにある[スタイル4]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_4.png)
区分線の追加
積み上げ縦棒グラフに区分線を表示する方法は、以下の記事で解説しています。
積み上げグラフの区分線(Excel 2007)
Excel 2013以降は、[デザイン]タブの[グラフのレイアウト]グループにある[グラフ要素の追加]-[線]-[区分線]をクリックします。
以下の画像は、Excel 2019です。

参考積み上げ縦棒グラフの区分線を部分的に表示したい場合の方法は、以下の記事で解説しています。
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積み上げ縦棒グラフの区分線の一部を非表示にするには
積み上げグラフは、系列内に複数の項目の値を積み上げて内訳の大きさを表示できるグラフです。また、積み上げグラフに区分線を追加すると、データを比 ...
ここでは、区分線は表示しないまま進めます。
テキストボックスの挿入(グラフを選択した状態)
まず、グラフを選択します。
グラフを選択していると、下のようにグラフのもとのデータ範囲も選択されていますし、[名前ボックス]にもグラフの名前が表示されます。

そして、[挿入]タブの[テキスト]グループにある[テキストボックス]から[横書きテキストボックス]をクリックします。
![[挿入]タブにある[テキストボックス]から[横書きテキストボックス]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_t03-e1725798177166.png)
[テキストボックス]は、[挿入]タブの[図]グループの[図形]の中にもあります。
![[挿入]タブの[図]グループの[図形]-[テキストボックス]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_t02.png)
数式バーにセル参照
テキストボックスを選択したまま数式バーをクリックします。

半角で[=]を入力します。
![数式バーに[=]を入力](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/graph_t64.png)
リンゴの合計値が入力されているセル[D2]をクリックします。

[Enter」キーを押して確定します。
数式バーには[=Sheet1$D$2]と入力されています。
![[Enter]キーで確定](https://hamachan.info/WordPress2025/wp-content/uploads/2017/01/graph_t66-e1760911525297.png)
テキストボックスの位置を調整して、グラフ以外のセルをクリックします。

同じように、テキストボックスを挿入して残りの棒グラフの上部に合計値を挿入します。
テキストボックスなので、ドラッグで自由に移動させることができます。

ポイントこの場合のテキストボックスは、グラフの一部として保存されますので、グラフを移動すると一緒に移動します。
テキストボックスは、[塗りつぶしなし]と[線なし]の設定になっています。
ただし、テキストボックスを印刷しない設定はできません。
グラフに挿入する図形の場合も同じです。以下の記事で解説しています。
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目標値となる線を追加した縦棒グラフを作成(図形と折れ線/散布図)
Excelで縦棒グラフを作成し、それに目標値となる線を追加する方法です。 平均値のように元データの値の変化に伴って変化するような値ではなく、 ...
Excel 2016から登場した新しいグラフでは、グラフを選択してテキストボックスを挿入してもセル参照はできますが、グラフの一部として保存されることはありません。上に重ねる形で配置されます。
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Office 2016以降の新しいグラフと従来のグラフとの相違点
Office 2016では、以下の5個の新しいグラフが追加されています。 ツリーマップ サンバースト ヒストグラム 箱ひげ図 ウォーターフォ ...
テキストボックスの挿入(グラフを選択しない状態)
グラフの選択を外すため、グラフ以外のセルをクリックします。
[挿入]タブの[テキスト]グループにある[テキストボックス]から[横書きテキストボックス]をクリックします。
![[挿入]タブの[テキスト]グループにある[テキストボックス]から[横書きテキストボックス]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_t03-e1725798177166.png)
[テキストボックス]は、[挿入]タブの[図]グループの[図形]の中にもあります。
![[挿入]タブの[図]グループの[図形]-[テキストボックス]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_t02.png)
数式バーにセル参照
テキストボックスを選択したまま数式バーをクリックします。

半角で[=]を入力します。
![数式バーに[=]を入力](https://hamachan.info/WordPress2025/wp-content/uploads/2017/01/1056image9-e1760911896470.png)
リンゴの合計値が入力されているセル[D2]をクリックします。

[Enter」キーを押して確定します。
数式バーには[=$D$2]と入力されています。

テキストボックスの[塗りつぶし]を[塗りつぶしなし]に設定
挿入したテキストボックスで右クリックします。
ミニツールバーの[塗りつぶし]をクリックして、[塗りつぶしなし]をクリックします。
![ミニツールバーの[塗りつぶし]-[塗りつぶしなし]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_9.png)
テキストボックスの[枠線]を[線なし]に設定
同じようにミニツールバーの[枠線]をクリックして[線なし]をクリックします。
![ミニツールバーの[枠線]-[線なし]](https://hamachan.info/WordPress2019/wp-content/uploads/2017/01/1056graph_10.png)
同じように、テキストボックスを挿入して残りの棒グラフの上部に合計値を挿入します。

A店のリンゴの値を変更してみます。
セル[D2]の値と合計値を表示したテキストボックスの値も自動的に変わります。

ポイントこの場合は、グラフとテキストボックスは別物です。
グラフを移動すると、テキストボックスのみが残る状態になります。
グラフと一緒に保存しておいたほうが便利なことが多いと思いますが、テキストボックスを挿入して、どういう利用をするかで判断してください。

この場合のテキストボックスは、プロパティの設定で印刷不可にすることができます。ですから、合計値のみを印刷しないということもできます。
以下の記事で解説しています。
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Excelで印刷したくない文字を隠す方法!テキストボックスを使おう
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Excel 2016から登場した新しいグラフでは、グラフを選択してテキストボックスを挿入してもセル参照はできても、グラフの一部として保存されることはありません。上に重ねる形で配置され、グラフとテキストボックスは別物となります。
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テキストボックスのプロパティの違い
テキストボックスを挿入する時は、グラフを選択した状態で挿入するか、選択しないで挿入するかでテキストボックスのプロパティの内容も変わります。
グラフを選択した状態で挿入したテキストボックスのプロパティ
以下は、グラフを選択した状態で挿入したテキストボックスのプロパティです。
グラフに合わせてサイズを変更するか、変更しないかの設定ができます。
- グラフに合わせてサイズを変更する
- グラフに合わせてサイズを変更しない

グラフを選択しないで挿入したテキストボックスのプロパティ
以下は、グラフを選択しないで挿入したテキストボックスのプロパティです。
[オブジェクトを印刷する]という項目があります。
このチェックボックスをオフにすることで、テキストボックスを印刷しないということができます。

以下の記事で詳しく解説しています。
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Excelで印刷したくない文字を隠す方法!テキストボックスを使おう
Wordには隠し文字の機能がありますが、Excelにはそのような機能はありません。 ただし、印刷したくない文字列がある場合、セルではなくテキ ...
参考Excel 2010でも、テキストボックスにセルをリンクする方法を紹介しています。
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