Windows 11には、標準で[スマートフォン連携]というアプリが搭載されています。
iPhoneに[Windowsにリンク]アプリをインストールし、ペアリングするだけで、パソコンからiPhoneへファイルを簡単に送信できるようになります。
[スマートフォン連携]アプリを起動することなく、ショートカットメニューから送信できるのはとても便利です。
また、バッテリー残量の確認やメッセージの送受信もパソコンから操作できますし、通話も可能です。
スタートメニュー横にパネルとして表示させることもでき、日常的な連携がスムーズになります。
参考この記事でのバージョンを記しておきます
- iOSのバージョン 18.6.2
- [Windowsにリンク]のバージョン 1.25081.12 7110022
- [スマートフォン連携]のバージョン 1.25081.83.0
パソコンとiPhoneでの事前準備
パソコンもiPhoneも[Bluetooth]をオンにします。
Microsoftの記事をリンクしておきます。[Android]と[iOS]のタブが分かれていますので注意してください。
スマートフォン連携要件とセットアップ - Microsoft サポート(Microsoft)
パソコンの設定
Windows設定を開きます。スタートメニューに[設定]があれば、それをクリックします。
[設定]を起動するショートカットキーは、[Windows]+[i]です。
[Bluetoothとデバイス]から[Bluetooth]をオンにします。
iPhoneでの設定
iPhoneは、iOS 15以降(公式サポートより)であればできます。機種ではなく、iOSのバージョンです。
iPhoneも[設定]から[Bluetooth]をオンにしておきます。
そして、App Storeから[Windowsにリンク]アプリをインストールします。無料です。
ここで説明している[Windowsにリンク]のバージョンは、1.25081.12 7110022 です。
[スマートフォン連携]アプリを起動してiPhoneとペアリング
スタートメニューを表示して、右上にある[すべて]をクリックします。
[さ]のカテゴリーまで移動して、[スマートフォン連携]をクリックします。
ここで説明している[スマートフォン連携]のバージョンは、1.25081.83.0 です。
[スマートフォン連携]が起動します。[iPhone]をクリックします。
QRコードが表示されますので、iPhoneのカメラでQRコードをスキャンします。
このコードは3分間で期限切れになりますので、操作が遅れた場合は、キャンセルしてやり直してください。
iPhoneに[デバイスのペアリング]という文字が表示されたら、をれをタップします。
以下の画面になりますので、[開く]をタップします。
次の画面で[続行]をタップして進みます。
しばらく[Bluetooth ペアリングするPCを探しています]の画面が続くかもしれません。
パソコンとiPhoneをペアリング
パソコンの[スマートフォン連携]には、6桁の番号が表示されていると思います。
iPhone側にも同じワンタイムコードが表示されているのを確認して、[ペアリング]をクリックします。
iPhone側の[Bluetoothペアリングの要求]にパソコンと同じワンタイムコードが表示されているのを確認して[ペアリング]をタップします。
Bluetooth ペアリングの要求
"パソコンのデバイス名"がお使いのiPhoneへのペアリングを求めています。"パソコンのデバイス名"にコード"6桁の数字"が表示されていることを確認してください。
Microsoftアカウントのサインイン
パソコンとiPhoneで、同じMicrosoftアカウントを使う必要があります。
パソコンでMicrosoftアカウントにサインイン
パソコン側でサインインを求められますので、アカウントを選択して[続行]をクリックします。
[Windowsセキュリティ]ウィンドウで本人確認のメッセージが表示されるかもしれません。その場合は、パソコンにログインする時のPIN番号を入力します。
iPhoneでMicrosoftアカウントにサインイン
通知の許可は、設定によっては表示されないかもしれませんが、私の場合は表示されました。
[許可]をタップします。
[Windowsにリンク]アプリはインストール済みなので、そのまま[ファイルの共有を設定]をタップします。
[続行]をタップします。
iPhoneをMicrosoftアカウントにリンクします
続行すると、デバイスがMicrosoft アカウントにリンクされます。選択したコンテンツと機能は、同じアカウントを使用するWindowsデバイスを含むMicrosoft製品とサービスで利用できます。
Microsoftアカウントのメールアドレスが表示されます。
確認コードを受信するメールアドレスを入力して、[コードの送信]をタップします。
メールを確認して、受信した6桁のコードを入力して[サインイン]をタップします。
これで完了です。
パソコンで確認して完了
パソコン側では、以下の画面になります。
何も設定せずに[続行]をクリックしてかまいません。後で設定できます。
[準備が完了しました]の画面になります。[続行]をクリックします。
[スマートフォン連携へようこそ]の画面になりますので[開始]をクリックします。
ペアリングがうまく行かない場合
ペアリングがうまく行かない場合は、パソコンには[iPhoneが見つかりませんでした]のウィンドウが表示されます。
[もう一度お試しください]をクリックして、やり直してみてください。
iPhone側も[Bluetoothペアリングを完了できません]の画面になることがあります。
[もう一度お試しください]をタップしてやり直してみてください。
また、ペアリングがうまく行かない場合、パソコンの[スマートフォン連携]に[Bluetooth ペアリングを完了できません]の画面が表示されることがあります。
手順1から手順4までをよく読んで実行してみてください。
参考それでもうまくいかなければ、[スマートフォン連携]アプリの修復やリセットするとうまく行くかもしれません。
スタートメニューの[スマートフォン連携]で右クリックして、ショートカットメニューから[アプリの設定]をクリックします。
[スマートフォン連携]アプリの設定画面が表示されます。下へスクロールすると、[修復]と[リセット]ボタンがありますので、よく読んで、どちらかを実行してみてください。
スマートフォン連携の操作
スマートフォン連携が有効になっていると、スタートメニューの右横にモバイルデバイスのパネルが表示されます。
iPhoneの[電池残量]や[最近使用した項目]などが表示されます。
スタート メニューのモバイル デバイス - Microsoft サポート(Microsoft)
メッセージをクリックすると、[スマートフォン連携]のウィンドウが表示され、パソコンから送受信ができます。
電話がかかってくると、ウィンドウが表示されます。[PCに転送]をクリックすると、パソコンで通話できるようになります。
[モバイルデバイスでの通話]が[PCでの通話]に変わります。作業中に通話をPCへ移すなど、柔軟な使い方ができます。
参考この通話機能は、昨日(2025/09/04)までは、使用できませんでした。なぜか、今日になって使用できるようになりました。
[スマートフォン連携]の機能の選択
[スマートフォン連携]の右上にある歯車マーク[設定]をクリックします。
[機能]をクリックして、使用する機能を選択します。
各設定項目の▼ボタンをクリックして展開すると、さらに細かく設定できます。
iPhoneでの設定
iPhoneにも設定があります。
[設定]の[Bluetooth]をタップします。
そして、接続済のパソコンのインフォメーションマークをタップします。
連絡先を同期することもできます。
[連絡先を同期]をオンにすると、メッセージに[おすすめの連絡先]が表示されます。
通話も便利になります。
ファイルの送信は右クリックの[My Phoneに送信]から
[スマートフォン連携]でもっとも便利なのが、パソコンからのファイル送信です。
パソコンで編集した写真をiPhoneへ送信したい場合などに便利です。
送信したい画像で右クリックします。ショートカットメニューから[My Phoneに送信]をクリックします。
これだけで完了です。メッセージなどは表示されません。
また、この操作は[スマートフォン連携]アプリを起動しておく必要もありません。
複数ファイルの送信もできますし、テキストファイルを送信することもできます。
iPhoneに[PCから送信されたファイル]という通知が表示されます。タップすると[Windowsにリンク]が起動して、送信した画像を確認できます。
タップして画像を確認できます。
共有や削除は、右に表示されている[…]をタップして実行できます。
モバイルデバイスパネルの[ファイルの送信]から送信
スタートの右にモバイルデバイスパネルを表示している場合は、下側の[ファイルの送信]からも操作できます。
[iPhoneに送信]ダイアログボックスが表示されますので、[ファイルの選択]をクリックします。
[開く]ダイアログボックスが表示されます。目的のファイルを選択して[送信]をクリックします。
送信が完了すると、[送信済み]と表示されます。iPhoneに通知が表示されますので確認します。
モバイルデバイスのパネルを非表示にする
スタートの右に表示されるモバイルデバイスのパネルは非表示にできます。
[ファイルの送信]の右にある[詳細]をクリックして、[スタート設定]をクリックします。
Windows設定の[個人用設定>スタート]が表示されます。
[スタートにモバイルデバイスを表示する]をオフにします。
スタートに表示されないだけで、[スマートフォン連携]は使用できます。スタートやタスクバーにピン留めして使用すると便利です。
参考Windows アップデートにより、再度 表示されることもあります。
非表示設定については、以下でも解説しています。
Windows 11のスタートメニューにモバイルデバイスのパネルが表示される(非表示設定)
スマートフォン連携の解除
[スマートフォン連携]を解除するには、設定から行います。
[Bluetoothとデバイス]から[モバイルデバイス]をクリックします。
[スマートフォン連携]をオフにします。
設定した内容が解除されることはありません。
再度、使用する場合は、オンにします。[スマートフォン連携]アプリが起動します。
参考iPhoneの写真は、Windows 11のフォトを使用して表示することができます。
-
iPhoneの写真をWindows 11のフォトで表示する(iCloud経由)
iPhoneの写真は、Windows 11のフォトで表示して編集することができます。 ただし、iCloudにアップロードされている写真に限り ...
また、ブラウザでiCloud.comを表示してiPhoneとパソコンでやり取りすることもできます。
-
EdgeでiPhoneのアプリを表示(写真のダウンロード・アップもできる)
Windows パソコンからiPhoneのアプリを表示す方法があります。 Microsoft Edgeを起動して[iCloud.com]を開 ...