Wordで文書を作成する時、途中のページは横向きのページにしたいということがあります。
Wordには[セクション区切り]という機能があり、この機能を利用することで、文書内に縦向きと横向きのページを混在させることができます。
また、縦向きと横向きが混在した文書でも、印刷後綴じた際、ページ番号は見やすいように下位置に揃えることも可能です。
文書全体のイメージ
最初に完成後のイメージを考えておきます。
ここでは、1ページ目は印刷の向きは縦向きで、2ページ目は横向き、3ページ目は縦向きにします。
そのためには、3つのセクションに分けます。
セクションを設定すると、セクション単位でさまざまな設定ができるようになります。
セクション区切りをする前の準備
セクション区切りを実行する前に、少し準備をしておきましょう。
ステータスバーに[セクション]が表示されるようにします。
ウィンドウの左下に[セクション]と表示されていれば、OKです。
もし、表示されていなければ、ステータスバーで右クリックして、[ステータスバーのユーザー設定]で[セクション]をクリックします。
参考以下の記事で詳しく解説しています。
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セクション番号はステータスバーで確認(セクションの挿入と削除)
Wordでは、ページによって用紙サイズや行数、ヘッダー・フッターなどを変更することができます。 そのためには、あらかじめ[セクション区切り] ...
編集記号の表示
セクション区切りは、編集記号の一種です。
編集記号をオンにしておくと、セクション区切りを画面で確認できます。
[ホーム]タブの[段落]グループにある[編集記号の表示/非表示]をクリックしてオンにします。
参考[編集記号の表示/非表示]については、以下の記事で解説しています。
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改ページやスペースなどを表示するには[編集記号の表示/非表示]をオン
Word2016を起動して、操作していると[改ページ記号]が表示されないことに気がつきました。 既定で改ページ記号が非表示になっているかと思 ...
セクション区切りの挿入
1ページ目は、既定のまま[印刷の向き]は[縦]のまま入力します。
そして、1ページ目の最後の段落にカーソルを置いて、[レイアウト]タブの[ページ設定]グループにある[区切り]をクリックして、[セクション区切り]の[次のページから開始]をクリックします。
これで、次の段落以降を新しいセクションとして改ページされます。
以下のようにセクション区切りの編集記号が表示されます。
カーソルが2ページ目の先頭に移動して、ステータスバーには[セクション2]と表示されます。
参考2ぺージ目の最初のカーソルの位置でセクション区切り[次のページから開始]をクリックしても同じです。
セクション2で印刷の向きを横に設定
2ページ目にカーソルがあると、ステータスバーには[セクション2]と表示されます。
セクション2にカーソルがある状態で、印刷の向きを設定します。
印刷の向きを[横]に設定するには、[レイアウト]タブの[ページ設定]グループにある[印刷の向き]から[横]を選択します。
これで横向きのページになります。
セクション3を設定して印刷の向きを縦に設定
セクション2で横向きのページを作成したら、再度、セクション区切りを挿入します。
2ページ目の最後の段落記号にカーソルを置きます。
同じように[レイアウト]タブの[ページ設定]グループにある[区切り]をクリックして、[セクション区切り]の[次のページから開始]をクリックします。
カーソルが3ページ目の先頭に移動し、[セクション3]になります。
そして、[レイアウト]タブの[ページ設定]グループにある[印刷の向き]から[縦]を選択します。
これで、セクション1(1ページ)とセクション3(3ページ)は、印刷の向きは縦、セクション2(2ページ)の印刷向きは横になります。
横向きのページ番号を左余白に表示
縦向きと横向きの混在した文書でページ番号を挿入すると、横向きであっても同じ位置に挿入されます。
以下の画像は、フッターの中央にページ番号が表示されています。
この状態のまま印刷後、縦向きにして綴じると、2枚目のページ番号は右側に表示された状態になります。
そうではなく、印刷して綴じたときは、ページ番号の位置は、揃えたいということがあります。
そのためには、2枚目のページ番号は、ページの左余白に表示されるように変更します。
全ページのフッターにページ番号を挿入
まず、全ページにページ番号を挿入します。
ページ上部でダブルクリックして、ヘッダーとフッターを表示します。
以下のように[ヘッダーとフッター]が表示されます。全ページに表示されます。
ここでは、フッターにページ番号を挿入するので、1ページ目のフッター領域にカーソルを移動します。
そして、[ヘッダーとフッター]タブの[ヘッダーとフッター]グループにある[ページ番号]をクリックします。
[ページの下部]をポイントして、[番号のみ2]を選択します。
すべてのページのフッターの中央にページ番号が挿入されます。
参考ページ番号の書式を変更する場合は、1ページ目のページ番号を段落番号まで選択して設定します。
すべてのページに反映されます。後で設定するより、先に設定しておいたほうが効率的です。
ここでは、分かりやすくするために、26ポイントの太字の書式に変更します。
2ページ目と3ページ目の[前と同じ]を削除
横向きの2ページ目のみページ番号の位置を変更します。
まず、2ページ目と3ページ目のヘッダーとフッターの右上に表示されている[前と同じ]の機能をオフにします。
2ページ目のヘッダーにカーソルを置き、[ヘッダーとフッター]タブの[ナビゲーション]グループにある[前と同じヘッダー/フッター]をクリックしてオフにします。
前と同じヘッダー/フッター
前のセクションとながるように、そのセクションのヘッダーまたはフッターを続けて使うようにします。
別のヘッダーまたはフッターを現在のセクション用に作成する場合は、この機能をオフにします。
同じように2ページ目のフッターへカーソルを置いて、[前と同じヘッダー/フッター]をクリックします。
そうすると、2ページ目にあったヘッダーとフッターの[前と同じ]の表示が消えます。
3ページも同じように[前と同じヘッダー/フッター]をクリックして、ヘッダーとフッターの[前と同じ]を非表示にします。
参考2ページの左余白にページ番号を挿入するには、ヘッダーもフッターも[前と同じ]を消しておく必要があります。
2ページ目のページ番号を削除
2ページ目のフッターのページ番号を削除します。
2ページ目のヘッダーかフッターの位置にカーソルを置いて、[ヘッダーとフッター]グループの[ページ番号]から[ページ番号の削除]をクリックします。
2ページ目のみのページ番号が削除されます。1ページ目と3ページ目のページ番号はそのままです。
横向きのページのみページ番号を左余白に挿入
2ページ目の左余白にテキストボックスを挿入します。
フッターかヘッダー領域にカーソルを置きます。ここでは、ヘッダー領域に置きます。
そして、[挿入]タブの[図形]から[縦書きテキストボックス]を選択します。
2ページ目の左余白に縦書きテキストボックスが挿入されます。
テキストボックス内にページ番号を挿入します。
[ページ番号]の[現在に位置]から[番号のみ]を選択します。
左余白にページ番号が挿入されます。
1ページ目や3ページ目とページ番号の書式を揃えるため、26ポイントの太字にします。
テキストボックスの枠線を[枠線なし]にします。
テキストボックスを選択して[図形の書式]タブをクリックし、[図形のスタイル]グループにある[図形の枠線]から[枠線なし]を選択します。
テキストボックスをドラッグで左余白の中央付近に配置します。
これで、以下のようになります。
どのページでも構いませんので、本文内をダブルクリックして、ヘッダーとフッターを閉じます。
または、[ヘッダーとフッターを閉じる]をクリックします。
以下のようになり、印刷後、綴じてもページ番号は各ページの下部中央に配置されます。
参考ページ番号を左右の余白領域に挿入する方法については、以下の記事で解説しています。
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ページ番号をヘッダー/フッターの領域外へ表示する方法
Wordでページ番号を挿入する場合は、[挿入]タブの[ページ番号]から挿入しますが、ヘッダー/フッター領域外のサイドの位置などへ表示したい場 ...