Power Queryを使って、同一ブック内の複数シートを結合する方法を紹介します。
同じレイアウトの表の場合は、簡単に結合できます。
結合だけなら、コピー&ペーストでもできますが、Power Queryのメリットは、後から元のシートの数値が変更になったり、シートが追加されてもテーブルの更新ボタンをクリックするだけで済むことです。
参考Power Queryの概要については、Microsoftのページを参照してください。
Excel の Power Query について - Microsoft サポート(Microsoft)
シートの確認
シート名に[2011年度][2012年度][2013年度]と年度がついたワークシートがあります。
項目名は、各シートとも[商品名][店名][売上]と同じです。
この3つのシートをPower Queryエディターで結合します。
ここでは、Excel2019で解説します。
参考複数シートの書式などを揃えるには、編集したいワークシートを選択して[グループ]として設定すると便利です。
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複数のワークシートに同時に書式設定(グループ設定の活用)
Excelでは、同じ形式のワークシートを複数作成することはよくあります。月別や県別、支店別などシートに分けて管理されることは多いですね。 そ ...
新規ブックでインポート
新規ブックを起動します。
[データ]タブの[データの取得と変換]グループにある[データの取得]から[ファイルから]-[ブックから]をクリックします。
[データの取り込み]ダイアログボックスが表示されますので、ファイルを選択して[インポート]ボタンをクリックします。
[ナビゲーター]ウィンドウが開きます。
ブック名を選択して[データの変換]をクリックします。
ここでシート名を選択しないように気をつけてください。
参考シートを結合する方法は、1つではありません。他の方法もありますが、ここではブックを選択してまとめてインポートします。
Excel2016でPower Queryを使用する場合
Excel2016の場合は、[データ]タブの[取得と変換]グループにある[新しいクエリ]から[ファイルから]-[ブックから]を選択します。
Excel2010/2013でPower Queryを使用する場合
Excel2010とExcel2013では、Power Queryアドインをインストールして使用します。
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Excel2013にPower Queryをインストールして[POWER QUERY]タブを表示
Excel2013にPower QueryアドインをMicrosoftのダウンロードセンターのページからインストールしてみました。OSは、W ...
以下は、Excel2013にPower Queryアドインをインストールしています。
[POWER QUERY]タブの[外部データの取り込み]グループにある[ファイルから]-[Excelから]を選択します。
参考ご使用中のOfficeのバージョンを確認する方法は、以下の記事で解説しています。
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Power Queryエディターで編集
以下のようなPower Queryエディターが起動します。
不要な列の削除
不要な列を削除します。
[Item][Kind][Hidden]の列を選択して、[ホーム]タブの[列の管理]グループにある[列の削除]をクリックします。
[Shift]キーを使用すると、連続した列を選択できます。
参考列の削除は、削除したい列を選択し右クリックして、ショートカットメニューから行うこともできます。
Data列の展開
[Data]列の右上のボタンをクリックします。
そして[さらに読み...]をクリックします。
以下のようになりますので、[展開]が選択されていることを確認して[OK]ボタンをクリックします。
展開されて、以下のようになります。
参考右側の[クエリの設定]ウィンドウでは[適用したステップ]には、クエリに記録された作業が順に表示されます。Power Queryエディターには元に戻るボタンなどはありませんが、[適用したステップ]の[×]をクリックすると、処理を取り消して1つ前の状態に戻ることができます。
テーブルの先頭行を列見出しに設定
1行目を列見出しにするため[ホーム]タブの[変換]グループにある[1行目をヘッダーとして使用]をクリックします。
1行目をヘッダーとして使用
このテーブルの先頭行を列見出しに昇格させます。
結果、以下のようになります。
[2011年度]の列の名前を変更します。ダブルクリックするか、[変換]タブの[任意の列]グループにある[名前の変更]をクリックすると、反転するので変更できます。
ここでは、[年度]にしておきます。
以下のようになります。
タイトル行を非表示
タイトル行は不要なので、[商品名]列のフィルターボタン▼をクリックして、[商品名]のチェックボックスをオフして[OK]ボタンをクリックします。
以下のようになります。
データ型の変更
[売上]列のデータ型を整数に変更します。
左上のボタンをクリックすると、データ型の一覧が表示されますので、[整数]を選択します。
データ型の変更は、[変換]タブの[任意の列]グループにある[データ型]からも変更できます。
[整数]を選択すると、以下のようになります。
閉じて読み込む
Power Queryエディターからワークシートに読み込みます。
[ホーム]タブの[閉じて読み込む]の下方(文字部分)をクリックして、[閉じて次に読み込む...]をクリックします。
[データのインポート]ダイアログボックスが表示されます。
以下のように[テーブル]と[既存のワークシート]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
既定では[新規のワークシート]が選択されていますが、[既存のワークシート]を選択すると任意のシートの任意のセルを指定できます。
[閉じて読み込む]をクリックすると、新規ワークシートへテーブルとして読み込まれます。すぐにピボットテーブルを作成した場合なども[閉じて読み込む]を選択すると効率的です。
シート[Sheet1]にテーブルとして読み込まれます。
必要に応じてテーブルの書式設定をします。
金額に桁区切りが必要であれば[桁区切りスタイル]を設定するなどして、テーブルを調整してください。
更新しても、テーブルのスタイルが解除されることはありません。
参考テーブルに変換されると、テーブルとしての便利な機能も使用できるようになります。
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Power Queryエディターの再表示
再度、Power Queryエディターを表示して編集する場合は、[クエリと接続]ウィンドウにあるクエリをダブルクリックします。
もし、[クエリと接続]ウィンドウが非表示になっている場合は、[データ]タブの[クエリと接続]グループにある[クエリと接続]をクリックします。
または、[クエリ]タブの[編集]グループにある[編集]ボタンをクリックします。
参考Power Queryエディターを起動するショートカットキーは、[Alt]+[F12]です。
データの更新をテーブルへ反映させる
データ元のワークシートでデータが変更された場合は、データを更新して最新のデータを反映させることができます。
[デザイン]タブの[外部のテーブルデータ]グループにある[更新]から[更新]をクリックします。
参考ブック内で複数の外部データとの接続がある場合、[すべて更新]をクリックすると、ブック内のすべての外部データの接続が更新されます。
特定のデータのみ更新したい場合は、[更新]をクリックしてください。
ポップヒントで分かりますが、ショートカットキーは以下のとおりです。
- すべて更新[Ctrl]+[Alt]+[F5]
- 更新[Alt]+[F5]
または、[データ]タブの[クエリと接続]グループにある[すべて更新]から[更新]をクリックします。
ワークシートが増えた場合
Power Queryエディターでシートを結合した場合、同一ブック内にさらに同じレイアウトのワークシートが増えても、更新のみで反映できます。
例えば、以下のように[2014年度]のシートが追加しました。
[デザイン]タブの[外部のテーブルデータ]グループにある[更新]から[更新]をクリックします。
一瞬で2014年度のデータが追加されます。
ピボットテーブルを作成した場合の更新
読み込んだテーブルでピボットテーブルを作成した場合は、テーブルから先に更新して、ピボットテーブルを更新します。
テーブルからピボットテーブルを作成するには、テーブル内のセルをアクティブにして、[デザイン]タブの[ツール]グループにある[ピボットテーブルで集計]をクリックします。
ピボットテーブルで集計
ピボットテーブルを使用してこのテーブルのデータを集計します。
ピボットテーブルを使用すると、複雑なデータの配列や集計、詳細の確認を簡単に行うことができます。
[ピボットテーブルの作成]ダイアログボックスが表示されます。
ここでは、既定のまま新規ワークシートに作成します。
Sheet2に以下のようにピボットテーブルのフィールドを各エリアへドラッグして作成しました。
- [年度]フィールドを[行]エリアへ
- [商品名]フィールドを[列]エリアへ
- [売上]フィールドを[値]エリアへ
元データであるワークシートで変更があった場合は、まず、テーブルで更新します。
ここでは、元データで2014年度のシートが追加されています。
シート[Sheet1]に切り替えて、テーブル内のセルをアクティブにします。
そして、[デザイン]タブの[外部のテーブルデータ]グループにある[更新]から[更新]をクリックします。
データが更新されたことを確認します。
シート[Sheet2]に切り替えて、ピボットテーブル内をクリックします。
[ピボットテーブルツール]タブの[分析]タブにある[更新]をクリックします。
以下のように2014年度のデータが追加されます。
参考ピボットテーブルについては、以下の記事が参考になると思います。
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また、指定したフォルダー内の複数ファイルのデータを1つのテーブルに結合することもできます。
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Power Queryを使って、共通項目でデータを結合して取り込むこともできます。
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Power Queryで2つのデータの共通項目を関連付け(マージ)して取り込む
Power Queryでは、2つのデータの共通項目を関連付けして、1つのテーブルを作成することができます。 Excel2013以降であれば、 ...