Access 2024

レポートにExcelのような罫線を表示(コントロールレイアウトを利用)

Accessのレポートで、罫線を印刷する場合、直線コントロールを使う方法が一般的ですが、直線コントロールを使わずにExcelのような罫線を表示する方法もあります。

コントロールレイアウトには、枠線の自動描画機能があり、その枠線を利用して罫線のように表示できます。

ここでは、表形式レイアウトで格子罫線を引く方法を解説します。

コントロールレイアウトの枠線を利用して作成したレポート

コントロールレイアウトの枠線

作成したレポートをデザインビューで表示して、[配置]タブの[テーブル]グループにある[枠線]を確認します。

[ページヘッダー]や[詳細]領域にあるコントロールを選択した時に、[枠線]が有効になっていれば、コントロールレイアウトが設定されています。

または、左上に[+]のマークがあれば、コントロールレイアウトが設定されています。

ここでの解説は、このコントロールレイアウトが設定されていることが前提条件になります。

[配置]タブの[テーブル]グループにある[枠線]

コントロールレイアウトは、[集合形式]と[表形式]があります。コントロールレイアウトを使用すると、レイアウト作業が非常に楽になります。

以下は、フォームでコントロールレイアウトを活用した記事です。ぜひ参考にしてください。

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参考テーブルやクエリを基に[作成]タブの[レポート]グループにある[レポート]を選択して作成すると、コントロールレイアウトが設定されます。オートレポートとも呼ばれています。

[作成]タブの[レポート]グループにある[レポート]

レポートウィザードで作成する方法は、以下の記事で解説しています。

レポートウィザードを使って表形式のレポートを作成

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また、ここでは[ドキュメントウィンドウオプション]では、既定の[タブ付きドキュメント]を使用しています。

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標準レポートとコントロールの枠線を利用したレポート

テーブルやクエリを基にオートレポートなどで作成すると、おおよそ以下のようなレポートになります。

以下は、レポートビューで表示しています。

標準設定のレポートビュー

これを[直線コントロール]は使わずに、コントロールの枠線を利用して作成します。

[直線コントロール]を使用しない分、効率よく操作できると思います。

コントロールレイアウトの枠線を利用して作成したレポート

コントロールを選択して格子罫線を設定

まず、[ページヘッダー]と[詳細]のすべてのコントロールを選択して操作します。

垂直ルーラーにマウスポインターを置くと、以下のように黒い右向きの矢印になります。

[ページヘッダー]セクションの左側にマウスを置いて、そのまま下へドラッグすると、簡単にすべてのコントロールを選択できます。

コントロールの選択

[配置]タブで設定

[ヘッダー]セクションと[詳細]セクションのすべてのコントロールを選択した状態で、[配置]タブの[位置]グループにある[余白の調整]から[狭い]を選択します。

[余白の調整]は、コントロールの内側のスペースの調整になります。

[配置]タブの[余白の調整]-[狭い]

[スペースの調整]で[なし]を選択します。

[配置]タブの[スペースの調整]-[なし]

[配置]タブの[テーブル]グループにある[枠線]から[水平/垂直]を選択します。ここでは、[表形式]を選択しています。

[配置]タブの[枠線]-[水平/垂直]

参考[枠線]の下部にある[色]、[幅]、[境界線]から枠線のカスタマイズもできます。

[枠線]の[色]、[幅]、[境界線]

[書式]タブで設定

すべてのコントロールを選択したまま、[書式]タブに切り替えます。

[書式]タブの[コントロールの書式設定]グループにある[図形の枠線]から[透明]をクリックします。

[書式]タブの[図形の枠線]-[透明]

参考[ページヘッダー]と[詳細]のコントロールをすべて選択して、プロパティの[書式]タブで[境界線スタイル]を[透明]にしてもかまいせん。

プロパティの[書式]タブで[境界線スタイル]-[透明]

[交互の行の色]を[なし]に設定

レポートの既定では、交互の行の色が設定されていますので、この設定を[色なし]にします。

[詳細]セクションのバーをクリックします。

そうすると、[書式]タブの[交互の色]が有効になりますので、[色なし]を選択します。

[書式]タブの[交互の色]-[色なし]

参考[詳細]セクションのプロパティ[代替の背景色]で[色なし]を選択してもかまいません。

[詳細]セクションのプロパティ[代替の背景色]-[色なし]

行間に隙間ができないように設定

上記までの設定だと、まだ、以下のようになっています。

行間に隙間が空いた状態のレポート

行間に隙間ができないようにセクション内のコントロールをドラッグしてセクションの上のバーにピッタリくっつけます。

[ページヘッダー]の背景色がはみ出している場合は、収まるようにレポート幅を調整します。

レポートデザインビューでコントロールの調整

ドラッグでうまくいかない場合は、プロパティで設定することをお勧めします。

ピッタリくっついているように見えても、レポート表示に切り替えると隙間ができている場合があります。

[レポートデザイン]タブの[ツール]グループにある[プロパティシート]をクリックします。

[レポートデザイン]タブの[プロパティシート]

キーボードから[F4]キーを押しても、[プロパティシート]を表示できます。

キーボード[F4]キー

テキストボックスの高さをフォントに合わせます。

既定のフォントサイズは、[11pt]なので、[高さ]は[0.5㎝]ぐらいにすると収まります。

[ページヘッダー]セクションの高さと[ページヘッダー]のコントロールの高さを同じにして、[ページヘッダー]の[上位置]を[0]にします。

[詳細]セクションと[詳細]のコントロールも同じです。

[ページヘッダー]のすべてのコントロールを選択して、プロパティの[書式]タブで、[高さ]を[0.5]、上位置を[0]にします。

[0.5]と入力しても、[0.501㎝]となりますが、それでOKです。また、[㎝]は入力しなくても自動で表示されます。

[ページヘッダー]プロパティの[書式]タブで[高さ]-[0.5]、[上位置]-[0]

そして、[ページヘッダー]セクションを選択して、[高さ]を[0.5]にします。

[ページヘッダー]セクションプロパティ[書式]タブ[高さ]-[0.5]

[詳細]セクションのコントロールも同じように、プロパティの[書式]タブで、[高さ]を[0.5]、上位置を[0]にします。

0にできない場合は、一度レポートを保存して、再表示するとうまくいくと思います。

[詳細]プロパティの[書式]タブで[高さ]-[0.5]、[上位置]-[0]

[詳細]セクションのバーを選択して[高さ]を[0.5]にします。

[詳細]セクションプロパティ[書式]タブ[高さ]-[0.5]

[レポートビュー]に切り替えると、以下のようになります。

この設定は、フォームでも同じようにできます。

コントロールレイアウトの枠線を利用して作成したレポート

スペースの調整

もう少し、行の高さを広げたい場合の方法です。

フォントは中央配置のままにして、行の高さを広げるには、プロパティの[上スペース]と[下スペース]を同じ値にして調整します。

ここでは、[0.2]にしてみます。

詳細コントロールのプロパティ[上スペース]と[下スペース]

レポートビューに切り替えると、以下のようになります。

スペースが[0㎝]の場合は、コントロールのレイアウト枠線は各コントロールに重なった状態になっています。

左右のスペースも調整できます。

参考直線コントロールを使用したレポートの作成は、以下の記事で解説しています。

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