エラー値を表示せずにエラーの場合の値を指定することができるIFERROR(イフエラー)関数というのがあります。
式がエラーの場合は、エラーの場合の値を返して、エラーでない場合は、式の値を返します。
Excel2007以降で使用できます。
数式が入力されたセルにエラーが表示
下の表は、E列で[販売単価]X[数量]で[売上額]を求めています。
=C2*D2
ですが、セル[D5]には、数値ではなく[確認中]という文字が入力されています。
そのためセル[E5]は、エラー値が表示されてしまいます。
職場で数値を入力してほしいと求めても、間に合わないなどの理由でコメントが入力されていることがあります。
空白でも困りますけどね。
IFERROR関数でエラー表示を回避
こういう場合、IFERROR(イフエラー)関数を使用すると便利です。
IFERROR関数は、結果がエラー値の場合に表示する値を指定する関数です。
セル[F2]からセル[F11]には、以下の関数を入力しています。
=IFERROR(C2*D2,"数量確認中")
正しく入力できたので、E列は削除して表を完成させます。
[関数の引数]ダイアログボックスで確認
[関数の引数]ダイアログボックスを表示して確認してみます。
[関数の引数]ダイアログボックスを表示するには、数式バーの左にある[関数の挿入]ボタンをクリックするか、
キーボードから[Shift]+[F3]を押します。
[関数の引数]ダイアログボックスを表示すると、以下のように解説されています。
式がエラーの場合は、エラーの場合の値を返します。エラーでない場合は、式の値自体を返します。
エラーの場合の値には、任意の値、式、または参照を指定します。
エラーの場合の値を空白にするには
[エラーの場合の値]にダブルクォーテーション2つ[""]を入力して、空白にすることもできます。
=IFERROR(C2*D2,"")
[関数の引数]ダイアログボックスを使用して、[エラーの場合の値]に文字列を入力する場合は、ダブルクォーテーションで囲まなくても自動で入力されます。
数式バーに直接入力する場合は、ダブルクォーテーションで必ず囲むようにしてください。
とても便利な関数だと思います。
IFERROR 関数 - Microsoft サポート(Microsoft)
参考[Shift]+[F3]は、数式バーに何も入力していない場合は、[関数の挿入]ダイアログボックスが表示され、関数を入力している場合は、その関数の[関数の引数]ダイアログボックスが表示されます。
はじめから、[関数の挿入]ダイアログボックスを表示して完成させてもかまいません。
IF関数で同じ結果を表示するには
IFERROR関数を使用しないで、同じ結果を表示するには、IF関数を使用します。
Excel2003までは、よく使ったものです。
セル[D2] が[確認中]ならば、セル[E2]には[数量確認中]と表示して、そうでない場合は、[C2*D2]の結果を表示するという内容の数式になります。
=IF(D2="確認中","数量確認中",C2*D2)
または、セル[D2] が空白ならば、セル[E2]には[数量確認中]と表示して、そうでない場合は、[C2*D2]の結果を表示するという内容の数式になります。
=IF(D2="","数量確認中",C2*D2)
参考空欄があってもエラー値が表示されないように、以下のようなIF関数をよく使用していましたが、IFERROR関数のほうが使いやすいですね。
以下は、セル[D2]が空白であれば、空白を返し、そうでない場合は、[C2*D2]の結果を返す式です。
=IF(D2="","",C2*D2)
関連IFERROR関数については、以下の記事でも解説しています。
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