Excelで横書きで作成された表を縦書きの表へ変換する方法です。すでに作成された表なら縦書きで入力し直す必要はありません。3つの手順で完了できます。
まず、横書きの表を縦書きにします。そして、縦書きになった表の行列を入れ替えて貼り付けします。最後にワークシートを右から左へ変更します。縦書きでの入力は苦手という方にもおすすめです。
この記事の目次
横書きの表
Excelは既定では、横書きですね。初めから縦書きにすると分かっていれば、縦書きにして入力すればいいですが、ここでは、すでに横書きで作成された表があって、それを縦書きにしたいという場合の方法です。
ここでは、サンプルとして以下のような表を作成しました。
参考[円]は、[セルの書式設定]の[ユーザー定義]で表示することもできます。
縦書きに変換
横書きの表を範囲選択して、縦書きにします。
表全体を範囲選択します。そして、[ホーム]タブの[配置]グループにある[方向]をクリックして、メニューの中から[縦書き]をクリックします。
以下のようにセル内の文字列が縦書きになります。範囲選択は解除せずに、そのままにしておきます。
注意Excel2016とExcel2019では、既定のフォントが[游ゴシック]になっています。この[游ゴシック]のまま縦書きにすると、Windows10の場合、バージョンによって変になります。もしも、縦書きにした場合、変になった場合は、フォントを変更してみてください。
また、既定のフォントを変更する方法は、以下の記事で解説しています。
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既定のフォントが游ゴシックに(フォントの変更はオプションで設定)
Excel2016とExcel2019では、既定のフォントが[游ゴシック]になっています。 Excel2013までは、[MSPゴシック]でし ...
[セルの書式設定]から縦書きにするには
[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示して縦書きに設定することもできます。
表を範囲選択して、右クリックします。ショートカットメニューから[セルの書式設定]をクリックします。
または、ショートカットキー[Ctrl]+[1]を使います。(テンキーの[1]は不可)
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。[配置]タブを表示します。
[方向]の縦書きの[文字列]をクリックします。黒くなります。[OK]ボタンをクリックして閉じます。
コピーして行列を入れ替えて貼り付け
縦書き文字になった表を範囲選択したままコピーします。
[ホーム]タブの[クリップボード]グループにある[コピー]ボタンをクリックします。
あるいは、ショートカットキー[Ctrl]+[C]を使っても構いません。
新規ワークシート(ここでは[Sheet2])に行列を入れ替えて貼り付けします。
ここでは、Sheet2のセル[B2]を選択します。
[ホーム]タブの[貼り付け]ボタンの下側をクリックしてメニューを表示します。
その中から、[行/列の入れ替え]ボタンをクリックします。
以下のように行列を入れ替えた表になります。
参考行列を入れ替えて貼り付ける方法は、Excel2003でも解説しています。
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行列を入れ替えて貼り付けるには(関数TRANSPOSEなら連動もできる)
表の行と列を入れ替えたいと思ったことはありませんか? Excelでは、簡単に入れ替えることができます。 下のような表があります。1月から12 ...
シートを右から左へ表示する
Excelのオプションでワークシートを右から左へ表示します。
[ファイル]タブをクリックして、[オプション]をクリックして[Excelのオプション]ダイアログボックスを表示します。
[詳細設定]タブを選択して、[次のシートで作業するときの表示設定]にある[シートを右から左へ表示する]のチェックボックスをオンにします。
シート名が間違っていないかを確認してください。ワークシートごとの設定になります。
[OK]ボタンをクリックします。
以下のようになります。
後は、見た目を調整すればいいですね。
上揃えにするには[ホーム]タブの[配置]グループにある[上揃え]をクリックします。
参考ワークシートを右から左へ表示する設定については、以下の記事で解説しています。
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ワークシートを右から左へ表示するには
Excel2013の[ページレイアウト]タブの[シートのオプション]グループには[シート(右から左)]というコマンドボタンがあります。 この ...
フォント選択の注意
Windows10のバージョンによっては、縦書きが変になる場合があります。
Excel2016とExcel2019では、既定のフォントが[游ゴシック]になっていますが、この[游ゴシック]を縦書きにすると、以下のようになります。Windows10のバージョン1803と1809での現象です。
游ゴシックや游明朝などの場合に起こります。他のフォントに変更すると、正常になります。
Windows10のバージョン1903では、正常になっています。
縦書き専用フォントを使用するには
縦書き文字を綺麗に見せるには、[縦書きフォント]を使用するといいです。
以下は、[MS Pゴシック]を使用しています。フォントは、[ホーム]タブの[フォント]グループにある[フォント]で確認できます。
フォントに[@]を付ける
縦書きフォントにするには、範囲選択して、[フォント]内でクリックして先頭に[@](半角)を入力して[Enter]キーを押します。
数字が入力されたセルは外して選択します。
以下のように文字が90度回転した状態になります。
右へ90度回転
文字の方向を右へ90度回転させます。
範囲選択したまま、[ホーム]タブの[配置]グループにある[方向]をクリックして、メニューの中から[右へ90度回転]をクリックします。
縦書き専用フォントと通常フォントとの比較です。
縦書きフォントにすると、文字間隔が詰まっています。Pが付いているプロポーショナルフォントの場合は特に違いが分かると思います。
文字間隔が空いた方がいい場合、詰まった方がいい場合があると思いますので、読みやすい方法を工夫してみてください。
参考メイリオフォントは、綺麗だと思います。
数字は横のままにしたい場合
数字は横向きのままにしておきたいという場合もあると思います。その場合の方法です。
セルの数が多い場合は、ユーザー定義がおすすめです。
縦書きの解除
数字が入力されたセルを範囲選択して、縦書きを解除します。
[ホーム]タブの[配置]グループにある[方向]をクリックして、メニューの中から[縦書き]をクリックしてオフにします。
以下のようになります。[中央揃え]のボタンをクリックして、中央揃えにしておきます。
セル内改行
改行したい位置にカーソルを置いて、キーボードから[Alt]+[Enter]を押します。
参考セル内改行については、以下の記事で解説しています。
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セルの中を2行表示にするには(セル内改行)
1つのセルの中をどうしても2行にしたい、セル内で改行したい時ってありますね。その場合の方法です。 また、改行を解除する方法も合わせて解説しま ...
ユーザー定義で設定
数字のセルが少ない場合は、上記の方法でもいいですが、多くなると面倒です。
そういうときは、セルの書式設定の[ユーザー定義]で設定すると効率的です。
ユーザー定義を使用するのであれば、[円]を入力する必要もありません。
数値を入力したセルを範囲選択して、[セルの書式設定]ダイアログボックスの[表示形式]タブを表示します。
[Ctrl]+[1]で[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示できます。
[種類]のテキストボックスに[0円]と入力します。サンプルには、円が表示された数値が表示されます。
0円
[0]と[円]の間にカーソルを置きます。
そして、キーボードから[Ctrl]+[J]を押します。改行を表す制御文字です。
[種類]のテキストボックスには[0]しか見えなくなりますが、大丈夫です。[OK]ボタンをクリックして閉じます。
3桁区切りのカンマが表示されるようにするには、[#,##0"円"]とします。
また、円を囲んでいるダブルクォーテーションは、自動で付きますが、文字列はダブルクォーテーションで囲む決まりがあります。
以下のようになります。
[ホーム]タブの[配置]グループにある[折り返して全体を表示する]はオンにします。
参考[ユーザー定義]については、以下の記事などで紹介しています。
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セルに[金○円]と文字列と数値を一緒に表示するには[ユーザー定義]
1つのセルに[金○円]と、文字列と数値を一緒に表示したい場合ってありますね。 そういう時は[セルの書式設定]ダイアログボックスの[表示形式] ...
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