Windows 11 & Office 2021 Excel 2021

同じ名前のブックは開けない?解決策と便利なショートカット作成方法

投稿日:2025年2月16日 更新日:

Excelでは、保存場所が異なっていても、同じ名前のブックを開こうとするとエラーメッセージが表示され、通常の方法では開けません。

しかし、ちょっとした操作をすれば開くことができます。

また、頻繁に同名のブックを開く場合は、ショートカットを作成しておけば、すぐに開けるので便利です。

さらに、もっと便利に活用するには、[SendTo]フォルダーへショートカットを保存し、右クリックから操作する方法もあります。

2つの同名ブックを表示

同名ブックを開こうとするときのメッセージ

保存場所が異なる(ファイルパスが異なる)同名のブックを開こうとすると、以下のメッセージウィンドウが表示され開くことはできません。

申し訳ございません。同じ名前のブックを同時に開くことはできません。

Excel2021のメッセージウィンドウ

これは、Excelのバージョンに関係なく同じです。以前は、もっと長いメッセージが表示されていました。

以下は、Excel2010の時のメッセージです。

’Book1.xlsx'と同じ名前のファイルが既に開いています。保存先の別のフォルダーでも、同じ名前のファイルを同時に開くことはできません。2つめのファイルを開く場合は、一方のファイルを閉じるか、またはいずれかのファイルの名前を変更してください。

Excel2010のメッセージウィンドウ

[Alt]キーを押したままExcelを起動して同名ブックを開く

まず、1つめのブックを開きます。

1つめのブックを表示

[Alt]キーを押したままExcelを起動

2つめのブックを開く時は、スタートメニューの[Excel]を[Alt]キーを押したままクリックします。

キーボード[Alt]キー

スタートにピン留めされた[Excel]

スタートにピン留めしていない場合は、[すべて]から[Excel]を見つけて、[Alt]キーを押したままクリックします。

[スタート]の[すべて]

すべてのアプリの[Excel]

以下のメッセージウィンドウが表示されますので、[はい]をクリックします。

新しく別のExcelを起動しますか?

[新しく別のExcelを起動しますか?]のメッセージウィンドウ

参考上記メッセージウィンドウが表示されれば、操作は間違っていません。このメッセージウィンドウが表示されない場合は、もう一度[Alt]キーを押したまま、Excelのアイコンをクリックしてみてください。

デスクトップなどに置いているショートカットアイコンでは、操作できません。必ず、スタートメニューから操作してください。

Windows 11のスタートメニューについては、以下の記事で解説しています。

Windows 11の[スタート]メニューの画面構成と設定(カスタマイズ)

Windows 11では[スタート]メニューも大きく変わりました。 まずは、[スタート]メニューの構成内容を確認して、使いやすいようにカスタ ...

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[開く]ダイアログボックスから2つめの同名ブックを指定

別の新しいExcelが起動できたら、[ファイルを開く]ダイアログボックスを開いて、2つめの同名ブックを指定して開きます。

[ファイルを開く]ダイアログボックス

同じ名前のブックを何個でも開けます。同じ名前のブックを比較したい時や、別の作業で開きたいときに便利です。

2つの同名のブックを開いた状態

参考クイックアクセスツールバーの[開く]ボタンをクリックしたり、ショートカットキーで[開く]ダイアログボックスを表示するには、オプションでの設定が必要です。

ショートカットキー[Ctrl+O]で[ファイルを開く]を表示するには

Office2013では、[ファイルを開く]ダイアログボックスを開くためのショートカットキー[Ctrl]+[O]を押すと、Backstage ...

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[ファイルを開く]ダイアログボックスを表示するショートカットキーは、[Ctrl]+[O]です。

キーボード[Ctrl]+[O]

新しく別のExcelを起動するショートカットを作成するには

[Alt]キーを押しながらExcelを起動して開く方法でもいいのですが、ショートカットを作成しておくと便利です。

デスクトップの何もない箇所で、右クリックします。

ショートカットメニューから[新規作成]をポイントして[ショートカット]をクリックします。

ショートカットメニューの[新規作成]-[ショートカット]

デスクトップには、[新しいショートカット]というアイコンと[ショートカットの作成]ダイアログボックスが表示されます。

[ショートカットの作成]ダイアログボックス

[ショートカットの作成]の[項目の場所を入力してください]のテキストボックスに以下を入力します。

Excel2016以降(64bit版)であれば、以下のパスでOKです。

[次へ]のボタンをクリックします。

フルパスの前後の["](ダブルクォーテーション)と[/](スラッシュ)前に半角スペースを忘れないように入力してください。

"C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16\EXCEL.EXE" /x

[ショートカットの作成]ダイアログボックスで項目の場所を入力

[このショートカットの名前を入力してください]のテキストボックスに、ショートカットの名前を入力します。

既定では、[EXCEL.EXE]となっています。ここでは、このままにします。

[完了]ボタンをクリックします。

[ショートカットの作成]ダイアログボックスでショートカットの名前付け

デスクトップには、[EXCEL.EXE]というショートカットが作成されています。

このアイコンをダブルクリックすると、別の新しいExcelを起動することができます。

デスクトップに作成された[EXCEL.EXE]アイコン

参考うまくいかない場合は、Excelのインストール場所が違っているかもしれません。

[C:\Program Files\Microsoft Office\]の中を探して、[EXCEL.EXE]の場所を確認してみてください。

フルパスが分かったら、パスの前後に["](ダブルクォーテーション)を付けて、お尻に[ /x]を付けます。[/](スラッシュ)前に半角スペースを忘れないように入力してください。

また、Excel2016以降の32bitの場合は、以下のようになります。

"C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\EXCEL.EXE" /x

Excel2013の場合は、[Office15]になります。

パスが分からない場合

もう1つ、確実に作成する方法があります。

スタートの[すべて]を表示して[Excel]をデスクトップへドラッグして、ショートカットを作成します。

必ず[すべて]の[Excel]から操作してください。

スタートの[Excel]をデスクトップへドラッグ

作成したショートカットを右クリックしてショートカットメニューから[プロパティ]をクリックします。

ショートカットメニューの[プロパティ]

プロパティの[ショートカット]タブを開きます。

[リンク先]のお尻に[ /x]を追加して[OK]ボタンをクリックします。

[/](スラッシュ)前に半角スペースを忘れないように入力してください。

Excelのプロパティ[ショートカット]タブ-[リンク先]

同名ブックを開くには

1つめのブックは、そのままダブルクリックで開きます。

2つめのブックは、デスクトップのショートカットをダブルクリックで起動して、ショートカットキー[Ctrl]+[O]で[ファイルを開く]ダイアログボックスを表示して同名のブックを指定して開きます。

2つの同名のブックを開いた状態

[送る]メニューから別の新しいExcelで起動する方法

デスクトップに作成した[EXCEL.EXE]ショートカットを[SendTo]フォルダーへ保存しておくと、右クリックの[送る]メニューから起動することができるようになります。

エクスプローラーを起動して、アドレスバーに以下をコピーして貼り付け、キーボードから[Enter]キーを押します。

shell:sendto

フォルダーのパスからも分かるように、[SendTo]フォルダーの場所は以下のようになっています。

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo

エクスプローラーを起動して、アドレスバーに[shell:sendto]を入力

[SendTo]フォルダーが表示されますので、デスクトップに作成したショートカットをドラッグして移動します。

SendToフォルダーの中の空いている箇所へドラッグしてください。他のアプリに重ねないように気をつけてください。

[SendTo]フォルダーにデスクトップに作成した[EXCEL.EXE]ショートカットをドラッグして移動

以下のように保存されていればOKです。

[SendTo]フォルダーに保存した[EXCEL.EXE]のショートカット

ショートカットメニューから開く

どの場所に保存されているブックでも、デスクトップに戻らなくてもよいので効率的かもしれません。

右クリックのショートカットメニューから[その他のオプション]をクリックします。

Windows 11のショートカットメニュー

Windows 11では、[Shift]キーを押したまま、右クリックすると従来のショートカットメニューが表示されます。

従来のショートカットメニューが表示されますので、[送る]のサブメニューから[EXCEL.EXE]をクリックします。

右クリックですぐに別の新しいExcelを起動して開けるようになります。

[送る]のサブメニュー[EXCEL.EXE]

1つめのブックは、そのままダブルクリックして開きます。

2つめのブックは、右クリックして[送る]から[EXCEL.EXE]をクリックして表示します。

同名の2つのブックを表示できます。

この場合も、同名のブックを何個でも開くことができます。

2つの同名ブックを開いた状態

参考[送る]メニューについては、以下の記事で解説しています。

右クリックの[送る]メニューにアプリやフォルダーを追加して活用

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