Windows 10 & Office 2016 Windows 10

ペイント3Dの[マジック選択]で背景透過の画像や合成写真を作成

投稿日:2020年5月26日 更新日:

Windows10には[ペイント3D]というアプリが標準で追加されています。これまでの[ペイント]では、できなかった編集や加工もできるようになっています。

[ペイント3D]の[マジック選択]を使用して、背景を透過した画像の作成ができます。また、その画像を別の写真に貼り付けて合成写真も作成できます。

ペイント3Dのマジック選択

参考Office(WordやExcel、PowerPointなど)にも[背景の削除]という機能がありますが、[ペイント3D]の方が効率よく綺麗にできる気がします。

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新規のWindows 11には、[ペイント3D]は標準でインストールされていません。[Microsoft Store]からインストールして使用するようになっています。無料です。

ペイント 3D - Microsoft Store アプリ(Microsoft)

Windows 11で[ペイント3D]を使用するには

Windows 11のペイントには、[背景の削除]機能があります。かなり綺麗に削除され、背景も透過されます。

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ペイント3Dの起動方法

ペイント3Dの起動方法です。

Windows10のバージョンは[1909]で、[ペイント3D]のバージョンは[6.2003.4017.0]です。

[ペイント3D]のバージョンは、[メニュー]をクリックした時の[設定]で確認できます。

ペイント3Dのバージョン情報

スタートメニューから

スタートボタンをクリックして、スタートメニューの一覧から[ペイント3D]をクリックします。[は]のカテゴリー内にあります。

スタートメニューの[ペイント3D]

画像を右クリックしてショートカットメニューから

目的の写真などで右クリックして、ショートカットメニューから[ペイント3Dで編集する]をクリックします。

画像を読み込んだ状態で[ペイント3D]が起動します。

写真で右クリックしてショートカットメニューの[ペイント3Dで編集する]を選択

または、同じくショートカットメニューの[プログラムから開く]をポイントして[ペイント3D]をクリックします。

ショートカットメニューの[プログラムから開く]-[ペイント3D]

ペイントから

ペイントを起動しているのであれば、[ホーム]タブの右端にある[ペイント3Dで編集する]をクリックします。

ペイントで編集中の画像などを、そのまま[ペイント3D]で開くことができます。

ペイントの[ホーム]タブの[ペイント3Dで編集する]

参考Windows 11のペイントには、[ペイント3Dで編集する]のコマンドはありません。

画像の読み込み

ここでは、スタートメニューから[ペイント3D]を起動します。

以下のようなウィンドウが起動します。これは、[ようこそ画面]を表示しない設定にしています。

ペイント3Dの起動

参考以下のような[ようこそ画面]が表示された場合は、[新規作成]をクリックします。

[ようこそ画面]は、バージョンによって少し異なるかもしれません。

[ようこそ画面を表示する]のチェックボックスをオフにすると、次回からは[ようこそ画面]は表示されなくなります。

ペイント3Dの[ようこそ画面]

[ファイルの参照]をクリックして画像を選択

ウィンドウ左上にある[メニュー](メニューの展開)をクリックします。

以下の画像は、ウィンドウの幅を狭くしています。

[ペイント3D]のウィンドウ左上にある[メニュー]

[開く]が選択されていると思います。[ファイルの参照]ボタンをクリックします。

[開く]の[ファイルの参照]ボタン

[開く]ダイアログボックスが表示されますので、保存先のフォルダーを開き、目的の画像を指定して[開く]ボタンをクリックします。

[開く]ダイアログボックス

以下のように目的の画像が読み込まれます。

ウィンドウの幅を広げるとツールバーのボタンが表示されます。

読み込まれた画像

参考読み込んだファイルは[拡大]と[縮小]ボタンをクリックして、操作しやすい大きさに調整できます。

[ペイント3D]の[拡大]と[縮小]ボタン

[マジック選択]で画像を切り抜き(背景の削除)

[マジック選択]をクリックします。ポイントすると、ポップヒントが現れ、以下のように記されています。

マジック選択

画像からオブジェクトを取り出します。背景は自動的に塗りつぶされます。

[ペイント3D]の[マジック選択]

[マジック選択]をクリックすると、以下のようになります。

ウィンドウの右側に解説が表示されます。

解説のとおり、切り抜く領域を指定します。写真の周りの白い○にマウスを合わせると、マウスポインターの形が変わりますので、その時にドラッグして焦点となるものを絞ります。

[マジック選択]で切り抜く領域を指定

ここでは、以下のように調整しました。

[次へ]のボタンをクリックします。

[マジック選択]で[次へ]

切り抜き対象の修正(追加と削除)

綺麗に人物のみが選択されています。修正が不要であれば[完了]ボタンをクリックします。

もし、切り抜きに不足している箇所があれば、[追加]ボタンを選択して画像上でマークして画像に追加していきます。

[マジック選択]で切り抜きの修正-追加

反対に削除したい箇所がある場合は、[削除]ボタンを選択して不要な領域をマークして削除していきます。

[マジック選択]で切り抜きの修正-削除

参考[マジック選択]で切り抜く領域を指定しておくと、上手く切り抜きができます。

以下は、切り抜く領域を指定しなかった場合です。以下のようになったら[削除]ボタンを使用して、不要な領域を指定して削除しなければなりません。

[マジック選択]で切り抜く領域を指定しなかった場合

背景のオートフィルについて

[マジック選択]には、[背景のオートフィル]という項目があります。既定でオンになっています。

これは、切り取った後の画像の処理のことです。[完了]ボタンをクリックする前に判断します。

[背景のオートフィル]がオンの場合

切り取った後の背景は、自動的に処理されて塗りつぶされます。

[背景のオートフィル]がオンの場合

[背景のオートフィル]がオフの場合

切り取った後の背景は白抜きになります。

[背景のオートフィル]がオフの場合

切り取った画像をコピー

[マジック選択]で最後の[完了]ボタンをクリックした後、切り取った画像にマウスカーソルを合わせて十字の形の時にドラッグすると、切り取った画像のみを移動させることができます。

この切り取った画像をコピーします。

[編集]にある[コピー]ボタンをクリックすると、クリップボードに追加されます。

参考[コピー]ボタンの左にある[切り取り]ボタンでも構いません。

[編集]にある[コピー]ボタンをクリックしてクリップボードに追加

参考切り取った画像をファイルとして保存せずに、合成写真を作成することもできます。

合成写真の作成(背景透過した画像を保存せずに合成)

背景を透過した画像として保存

クリップボードに保存した画像をキャンバスに貼り付け、キャンバスを透過してPNGファイルとして保存します。

新規のキャンバスを表示

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、[新規作成]をクリックします。

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタン

そして、[新規作成]をクリックします。

[新規作成]をクリック

[作業内容を保存しますか?]のメッセージウィンドウが表示されますので[保存しない]をクリックします。

[作業内容を保存しますか?]のメッセージウィンドウ

白いキャンバスが表示されます。

ツールバーは[キャンバス]が選択されています。

もし、キャンバスのサイズが小さいようであれば、キャンバスの周りの白い○にマウスを合わせて大きさを調整します。

キャンバスのサイズ調整

切り取った画像を貼り付け

ツールバーの[貼り付け]ボタンをクリックします。

コピーしていた画像が貼り付けられます。

サイズや位置などを調整します。

クリップボードの画像を貼り付け

キャンバスを透明に設定

ツールバーの[キャンバス]を選択します。

[透明なキャンバス]をオンにします。これで、背景は透過されたわけです。

[キャンバス]を選択して[透明なキャンバス]をオン

キャンバスのトリミング

必要であれば、キャンバスを画像に合わせてトリミングします。

ツールバーから[トリミング]をクリックします。ここでは、[4:3]を選択して、ドラッグで調整しています。

調整が終わったら、[完了]ボタンをクリックします。

キャンバスは、切り取った画像より小さくならないように気をつけてください。

キャンバスのトリミング

以下のようになります。

トリミング後の画像

名前を付けて保存

画像として名前を付けて保存します。

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、[名前を付けて保存]をクリックします。

[名前を付けて保存]をクリック

[コピーとして保存]の[ファイル形式の選択]で[画像]をクリックします。

[コピーとして保存]の[ファイル形式の選択]で[画像]を選択

[フィルの種類]が[PNG(画像)]となっていること、[透明度]のチェックボックスがオンになっていることを確認して[保存]をクリックします。

参考[キャンバス]で[透明なキャンバス]をオンにしている場合は、[透明度]も連動してオンになっていますが、念のため確認してください。

背景が白くなっている場合は、透過できていません。また、[キャンバス]の設定で[透明なキャンバス]をオフにしていても、ここで[透明度]をオンにすると、背景は透過できます。

PNG画像として保存

[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されます。

[ファイルの種類]は[2D-PNG(*.png)]になっていると思います。ファイル名を入力して[保存]ボタンをクリックします。

参考キーボードから[F12]キーを押しても[名前を付けて保存]ダイアログボックスを表示できます。

[名前を付けて保存]ダイアログボックス

保存先のフォルダーを確認すると、背景が透過された画像が保存されています。

背景を透過した画像を保存しておくと、他のアプリケーションなどでも使用できるので何かと便利です。

保存先のフォルダーで画像を確認

写真の合成

背景となる画像を読み込んで、背景透過した画像を挿入します。

背景画像の読み込み

背景にしたい画像を[ペイント3D]に読み込みます。

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、[ファイルの参照]をクリックします。

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタン

[開く]が選択されていると思います。[ファイルの参照]ボタンをクリックします。

[開く]の[ファイルの参照]

[作業内容を保存しますか?]のメッセージウィンドウが表示されたら[保存しない]をクリックします。

[開く]ダイアログボックスが表示されますので、保存先のフォルダーを開き、目的の画像を指定して[開く]ボタンをクリックします。

[開く]ダイアログボックス

以下のように目的の画像が読み込まれます。

キャンバスのサイズは、ここで調整しておきます。

背景画像の読み込み

背景を透過した画像を挿入

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタン

[挿入]をクリックします。

[挿入]をクリック

[開く]ダイアログボックスを表示されます。

背景を削除した画像を選択して、[開く]ボタンをクリックします。

[開く]ダイアログボックス

以下のように、画像が挿入されます。

背景画像に別の画像を挿入

背景画像と合うように大きさや位置を調整します。挿入した画像以外の箇所をクリックすると確定されます。

必要であれば、トリミングなどで大きさを調整してください。

注意一度キャンバスを選択すると、挿入した画像を選択できませんので注意してください。

合成写真の完成

元に戻すとやり直し

ウィンドウ幅を広げると、ツールバーには[元に戻す]ボタンと[やり直し]ボタンがあります。

間違えたと思った時は、慌てずに[元に戻す]ボタンを使ってみてください。

ツールバーの「元に戻す」と[やり直し]ボタン

合成した画像の保存

名前を付けて保存します。

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、[名前を付けて保存]をクリックします。

あるいは、キーボードから[F12]キーを押します。

[メニュー]ボタンをクリックして[名前を付けて保存]をクリック

[コピーとして保存]の[ファイル形式の選択]で[画像]をクリックします。

[コピーとして保存]の[ファイル形式の選択]で[画像]を選択

[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されます。

[ファイルの種類]は[2D-JPEG]が表示されています。変更したければ、▼ボタンをクリックしてファイル形式を変更します。

ファイル名を入力して、[保存]ボタンをクリックします。

上書き保存にならないように気をつけてください。

[名前を付けて保存]ダイアログボックス

保存先のフォルダーを開くと、合成された写真が保存されています。

保存先のフォルダーで合成された写真を確認

写真を印刷する場合は、右クリックのショートカットメニューから[印刷]をクリックすると、[画像の印刷]ウィンドウを表示できます。

レイアウトなどを選択して印刷することができます。

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パソコンに取り込んだ写真を印刷してみましょう。 パソコンに取り込んだ写真を印刷する方法です。 [写真の印刷ウィザード]ダイアログボックスを表 ...

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合成写真の作成(背景を削除した画像を保存せずに合成)

ペイント3Dの[マジック選択]で画像を切り取ってコピーするまでの操作は同じです。

切り取った画像をコピー

[編集]にある[コピー]ボタンをクリックしてクリップボードに追加

背景画像の読み込み

ウィンドウ左上の[メニュー](メニューの展開)ボタンをクリックして、[開く]から[ファイルの参照]をクリックします。

[開く]から[ファイルの参照]をクリック

[作業内容を保存しますか?]のメッセージウィンドウが表示されますので[保存しない]をクリックします。

[作業内容を保存しますか?]のメッセージウィンドウ

[開く]ダイアログボックスが表示されますので、保存先のフォルダーを開き、目的の画像を指定して[開く]ボタンをクリックします。

[開く]ダイアログボックス

クリップボードに保存した画像を貼り付け

切り取ってコピーしていた画像が貼り付けられます。

背景画像と合うように大きさや位置を調整します。挿入した画像以外の箇所をクリックすると確定されます。

必要であれば、トリミングなどで大きさを調整してください。

注意一度キャンバスを選択すると、挿入した画像を選択できませんので注意してください。

[貼り付け]ボタンをクリックしてクリップボードに保存した画像を貼り付け

後は、名前を付けて保存します。

合成した画像の保存

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