Excelで氏名セルを姓と名の別々のセルに分けるという作業をしなければならないことがあります。
上の表の[氏名]は、[姓]と[名]が空白スペースで区切られています。
下の表の氏名は、セル内で改行されています。どちらもG列に[姓]を、H列に[名]を表示する操作です。
[区切り位置指定ウィザード]を使用すると、簡単に[氏名]の列を[姓]と[名]の列に分割できます。
1つのセルにカンマやスペースなどで区切られた氏名であれば、[区切り位置指定ウィザード]の3つの設問に答えていくだけで分割できます。
この操作については、ポップヒントにも記されています。
[区切り位置]コマンドのポップヒント
F列の[氏名]は、[姓]と[名]の間には空白スペースが使用されています。
F列の[氏名]が入力されたセルを選択します。
[データ]タブの[データツール]グループにある[区切り位置]をポイントします。
ポップヒントには、下のように記されています。
区切り位置
1つの列に入っているテキストを複数の列に分割します。
たとえば、氏名の列を姓と名の列に分割します。
固定の長さで区切ることも、カンマやピリオドなどの記号で区切ることもできます。
参考[氏名]を[姓]と[名]に分けて表示しようと操作を模索している人がこのポップヒントに気がついてくれればいいのですが、なかなかそうはいかないかもしれないですね。
でも、Office 2013になってポップヒントは非常に充実した内容になっています。
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Excel 2007以降とMicrosoft 365のExcelのポップヒントにも ”たとえば、氏名の列を姓と名の列に分割できます。”と記されています。できるだけポップヒントは読んでいただきたいと思っています。
Wordにも同じような機能があります。[文字列を表にする]のポップヒントの内容はExcelの[区切り位置]と同じです。
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文字列と表の変換は[表の解除]と[文字列を表にする]
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空白で区切られた氏名を区切り位置指定ウィザードで分割
区切り位置指定ウィザードは3つの画面が表示されます。
元のデータ形式を選択(区切り位置指定ウィザード - 1/3)
[区切り位置指定ウィザード - 1/3]では、[カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ]を選択します。
[次へ]ボタンをクリックします。
区切り文字の選択(区切り位置指定ウィザード - 2/3)
[区切り位置指定ウィザード - 2/3]が表示されます。
[区切り文字]で[スペース]を選択します。
[データのプレビュー]で確認して問題がなければ[次へ]ボタンをクリックします。
表示先の指定(区切り位置指定ウィザード - 3/3)
[区切り位置指定ウィザード - 3/3]が表示されます。
[表示先]を指定します。
直接入力しても構いませんし、[ダイアログボックス拡大/縮小]ボタンをクリックして、表示先とするセルをクリックしてもOKです。
表示先のセルが指定できたら、[完了]ボタンをクリックします。
※[ダイアログボックス拡大/縮小]ボタンを使用すると、ウィザードは[1/3]になります。
下のように姓と名を分けて表示することができます。
セル内改行されたセルを分割するには
改行されたセルを分割して表示する場合も同じです。
セル内で改行するには、区切りたい位置にカーソルを置いて、[Alt]+[Enter]を押します。
セル内改行と解除の方法は、以下の記事で解説しています。
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1つのセル内をどうしても2行に分けたい、つまりセル内で改行したい時がありますね。 その場合の方法です。 セル内で改行したい場合は、まずセルを ...
分割表示するには
セル範囲を選択して、[データ]タブの[データツール]グループにある[区切り位置]をクリックします。
区切り位置指定ウィザードは3つの画面が表示されますが、異なるのは[区切り位置指定ウィザード-2/3]のみです。
[区切り文字]で[その他]を選択して、
[その他]のテキストボックスにカーソルを置いて、キーボードから[Ctrl]+[J]を押します。
何も変化していないように見えますが、これで大丈夫です。
結果、以下のようになります。
セル内改行を解除するには、置換機能を使う方法もあります。この場合も[Ctrl]+[J]を使用します。
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セル内改行を実行する時は、セル内の改行したい位置にカーソルを置いて[Alt]+[Enter]ですが、改行を指定する場合は、[Ctrl]+[J]になります。
おすすめExcel 2013以降のバージョンであれば、フラッシュフィルを使うこともできます。非常に便利です。
下記記事内の氏名を姓と名に分割で解説しています。
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